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『ハイアット リージェンシー 瀬良垣アイランド沖縄』本島直結!島丸ごとの絶景リゾート

2020.9.30
『ハイアット リージェンシー 瀬良垣アイランド沖縄』本島直結!島丸ごとの絶景リゾート

沖縄本島中央部、恩納村の西海岸に位置する“瀬良垣島”。周囲は目の覚めるようなトルコブルーの海、穏やかな湾を吹く海風も優しく、リゾート感に肩の力も抜ける。手つかずの島が、この夏、グローバルな高級リゾート「ハイアットリージェンシー瀬良垣アイランド沖縄」の誕生により一気に華やいだ。贅沢な施設に遊び、“思い切り元気になってほしい”と願うリゾートがドアを開けた。

せきねきょうこ
1994年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多く、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタントやアドバイザーも兼任。著書多数。www.kyokosekine.com
沖縄特有のグスク壁をモチーフとしたグスクプールは曲線が美しい。ファミリー向けに水深の浅いキッズプールや、少し離れてホテル側にはふたつのジャグジーも用意

手足も心もゆったり
滞在型リゾートでの休日

最上段の水盤、プール、海水を用いたラグーン、海という壮大なインフィニティ。ハイアット国内初のビーチリゾート

那覇空港から車で約1時間。海から離れ内陸部をひた走る。町や村、畑の情景を眺めながらのドライブは発見ばかり。この日、雨が降ったりやんだり、強いシャワーがあったり……変化の多い空模様の中、目的の恩納村・瀬良垣島に近づくと雲が切れた。「沖縄は山を越えるごとに天候がまったく違います」と、ドライバーの声。小さな川の河口に小規模なマングローブ林が見えはじめたら、瀬良垣島はもう近いと教えてくれた。リゾートに到着すると東シナ海の青い空と宝石色の海が広がり、沖縄にいる歓びに包まれた。

恩納村は沖縄本島屈指のビーチリゾートとして知られている。しかし瀬良垣島は本島と短い橋で結ばれた孤島。本島側の橋のには、ファミリー向けの棟「ザ・ビーチハウス」がつくられ、リゾートホテルのメイン棟「ザ・アイランド」が島のすべてを占有している。

瀬良垣島は大きく三日月形に弧を描く湾に面し、波がとても静かに打ち寄せる。いままで手つかずだった島に、島の自然を丸ごと利用して誕生したリゾートホテルは、「ホテルを目的に沖縄へ向かう」という、滞在型デスティネーションホテルを目指している。オープンは2018年8月21日、グローバルなハイアット・ブランドを背負うリゾートとして、そしてさらに国内初となるハイアットの本格的なビーチリゾートとしてもファンの期待はことさら大きい。

フロントデスクの壁には長沢明氏の作品『アースクジラ』が沖縄の海を表現
メイン棟「ザ・アイランド」のバルコニー付きオーシャンビューの客室

真新しい館内には客室が344室。ビーチ2カ所、ラグーン、アウトドアプール、インドアプールも1か所ずつある。レストランは1階にオールデイダイニングとイタリアン。2階には、炉端、鮨、鉄板焼、日本料理の4つで構成されるスペシャリティレストランが揃っている。リゾートが掲げる「元気になれるホテル」というコンセプトには、提供する食事も重要な要素だろう。各レストランとも、沖縄県産食材を主に、全国から逸品を取り寄せ、新たな食体験を満喫できるよう工夫を凝らしている。

このリゾート全体を仕切るのは、総支配人の野口弘子氏だ。「五感を刺激し、心身ともに元気がよみがえるリゾートであってほしい」と願う野口氏は、箱根の同系列のスパ・リゾートで開業以来を振るい、ホテルを成功に導いた。「沖縄の人々はフレンドリー」と続ける氏は、スタッフにも、リゾート内での温かい笑顔こそ大切と説く。人とのつながりでいえば、ロビーラウンジに飾られているキューブ状の格子が沖縄ならではの自然の移ろいを表し、この場に人が集い、語り合う、まさに人や土地、空間が「つながる(コネクトする)ソーシャルスペースでありたい」との期待を込めている。

瀬良垣ビーチでSUP。初心者でもレッスン可能なアクティビティだ
夕暮れ時のリゾートに沈黙が訪れる。夕陽が海に落ちる感動の瞬間だ

夕陽が差し込む美しい空間
海と一体になれる客室

360度の海に囲まれた「ザ・アイランド」棟の「瀬良垣島スイート」(181㎡)。角部屋でバルコニーは2面。独立したリビングルームやキッチンも

ロビーの天井を飾る格子を通し、ラウンジ全体に夕陽のリズミカルな影が映る頃、ゲストは外に出て水平線に沈む太陽を見つめる。極上のサンセットショーはプールやラグーンを通して、リゾートに滞在する喜びに変わっている。

自然との一体感を演出し、デザインを担当したのは、数多くのホテルや店舗を手掛けるインテリアデザイナーの橋本夕紀夫氏だ。印象的なのは、スタイリッシュさの中にも、とがらず温かみのある優しさを感じる客室。両手を伸ばし深呼吸のできる寛ぎがある。

一方、ホテルが提供するアクティビティは、マリンスポーツならオールマイティに楽しめる。浅瀬でレッスンを受けるハワイ発祥のSUPは実に楽しそうだ。感動したのは、ビーチで型を披露してくれた沖縄空手の迫力満点の技。その雄姿と、伝統伎である心技一体の迫力や、空気を切るすごみのある音は忘れられない。精神の統一、異次元の世界を垣間見る貴重な体験であろう。

リゾートではアクティビティとは別にリラクゼーションという優雅な時間も選択肢にある。メイン棟の2階には「スパ はなり」があり、心・体・好奇心・感情など、心身のバランス調整にセラピストが極上の手技を披露してくれる。

バスルームの壁は琉球石灰岩
沖縄最大級のスイートを満喫。テーブルやデッキの置かれたバルコニー。

寝心地いいベッドで快適な睡眠

キングベッドタイプの寝室。壁の絵は沖縄在住の現代美術家、根間智子氏の作品

硬過ぎず柔らか過ぎず寝心地のいいベッドと寝具。写真はスタンダードルーム、ツイン仕様のベッド。カバーやベッドスプレッドはなく、白で統一。

リゾートならではのメニューが揃う

「スパ はなり」の“はなり”とは琉球語で「離島」の意味。月桃や黒文字など沖縄らしい素材を使ったハーバルボールでじっくり身体をほぐす施術が人気。タイのナチュラルスパブランド「パンピューリ」のプロダクトを使用。

SUPから伝統古武術まで豊富なアクティビティ

マリンスポーツやウェルネスプログラム、沖縄文化体験ができるプログラムなど専門のインストラクターが丁寧に指導。ビーチでは剛柔流沖縄空手の体験も。写真の空手の師範で錬士六段、大原拓氏。

アクテビティの例
モーニングヨガ、うみかぜ自転車旅、タヒチアンダンス、太極拳、ハイキング、エイサー体験、ウクレレなど、今後もメニューは増える予定。

日本各地の名品の旨さを 炭火焼で凝縮

「炉端」の正方形のカウンター

2階にある炉端、鮨、鉄板焼、日本料理の4つで構成されるスペシャリティレストラン「シラカチ」。“瀬良垣”を意味するレストランでは沖縄食材はもちろん、全国の旬の食材を提供。

鰹節たっぷり焼きおにぎり
炭火の香ばしさと出汁の風味が豊かな絶品
沖縄の高級魚 赤ミーバイ
甘みの増すゴマみそ焼きとさっぱり鬼おろし
県産牛肉の贅沢な鉄板焼き
フィレとサーロインを塩と2段仕込み醤油で
豪州産の伊勢海老料理
伊勢エビを卵黄、サラダ油、塩でシンプルに

イタリアンもやちむんで

1階のイタリアン「クッチーナセラーレ」
「本日のアクアパッツァ」は鯛を使用

夕暮れ時に映える
オリジナルカクテル

2階の清楚なバーはたった10席の夕陽スポット
おすすめのシグネチャーカクテル「瀬良垣」はジンベース、数種のリキュールやライムジュースなど優しい味

クラブラウンジでカクテルタイム

クラブルームまたはスイート利用のゲスト専用ラウンジ。夕方は酒などがフリーに

朝食はブッフェスタイル

朝食はザ・アイランド1階の「オールデイダイニング セラーレ」で。朝食は和洋、沖縄の食材も並び、ライブキッチンでは卵料理を目の前で調理。

旬の味暦
春(3〜5月)
アーサー、海ブドウ、もずく、島らっきょう、アップルマンゴー

夏(6〜8月)
グルクン、ヤシガニ、鰹、ナーベラ、青パパイヤ、とうがん、里イモ、フーチバー(よもぎ)、島バナナ、パッションフルーツ、グアバ

秋(9〜11月)
クワンソウ、カンダバー、シカクマメ、島唐辛子、ドラゴンフルーツ、アセロラ

冬(12〜2月)
車エビ、イカ(イカ墨)、紅イモ、タイモ、島大根、島人参、ニガナ、アテモヤ、ローゼル

通年
黒毛和牛、島豚、マグロ、ミーバイ

毎日工場直送のオリオンも!

右から)マンズ ティエラ 甲州 シュール 、飛露喜 純米大吟醸、酔鯨 純米吟醸

ビール
オリオンドラフト 750円

ワイン
マンズ ティエラ 甲州 シュール
リー グラス1000円

日本酒
飛露喜 純米大吟醸 1合2000円
酔鯨 純米吟醸 1合1600円

泡盛
恩納酒造NAVI 650円

シンプルなアメニティ

バスアメニティ
ハイアットリージェンシー・ブランドのオリジナル

キッズアメニティ
キッズ用浴衣、スリッパ、アヒルのスポンジのセット

大人用浴衣
オリジナルのデザインの浴衣。大柄な人向けのEXLも

タオル3種
肌触りのいいフェイス、ハンド、バス用のタオル

ショップのお土産もチェック!

右から)地元のアクセサリー作家が手掛ける木の実を使ったキーホルダー。ホテル内でも使われている読谷村の「横田屋窯」のやちむん

ハイアット リージェンシー瀬良垣アイランド 沖縄
住所|沖縄県国頭郡恩納村瀬良垣1108
Tel|098-960-4321 客室数:344室
料金|1室(2名利用1名)スタンダード2万7000円〜、スイート8万3000円〜(税・サ別)
カード|AMEX、DINERS、JCB、MASTER、UC、VISAほか
チェックイン|15:00 チェックアウト|11:00
夕食|日本料理、イタリアン、オールデイダイニング
朝食|オールデイダイニング(ブッフェ)
アクセス|車/那覇空港から沖縄自動車道屋嘉IC経由で約1時間バス/那覇空港からリムジンバスで約1時間30分
施設|ラグーン、屋内外プール、スパ、レストラン、バー、ショップ、お子様専用施設
インターネット|Wi-Fi
http://hyattregencyseragaki.jp

text: Kyoko Sekine photo: Yuichi Noguchi
2018年11月号 特集『ミュージアムに行こう!』


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