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【漫画】第26代「継体天皇」
|20人の天皇で読み解く日本史

2021.2.7
【漫画】第26代「継体天皇」<br><small> |20人の天皇で読み解く日本史</small>

126代目の天皇が誕生した2019年。今も昔も日本の歴史は天皇がつくってきたといっても過言ではありません。天皇に焦点を当ると、これまでとは違う日本の姿が見えてくるはず。今回は、天皇系統の始祖、継体天皇を紹介します。

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提供=福井県観光連盟

第26代 継体天皇(けいたいてんのう)
生没年|不詳
在位|507–531
父| 彦主人王(ひこうしのおう)
母| 振媛(ふりひめ)
妻| 手白香皇女(たしらかのひめみこ)

現代までつながる
天皇系統の始祖

1代〜15代天皇までは、『日本書紀』などで神話として描かれる人物のため、実在が確かといわれるのは16代仁徳天皇からで、その武烈皇統が天皇まで続く。ところが武烈天皇の死後、後を継ぐ皇族がおらず、仲哀天皇の5世の孫である倭彦王を迎えようとした。ところが倭彦王は恐れをなして行方不明になったため、越前にいた応神天皇5世の孫である男大迹王を迎えた。これが26代継体天皇だ。ここに皇統の大きな断絶があると意識され、諡号も「継体」とされた。

継体天皇の時代は権力基盤が不安定なことに加え、新羅の勢力が拡大し、倭国の拠点である任那(朝鮮半島にあったヤマト王権の機関)が危機に陥る。劣勢回復に努めるも、九州の豪族・磐井が新羅側について反乱を起こす(磐井の乱/527年)。継体はこれを鎮圧したが、任那復興を果たせなかった。継体は仁賢天皇の皇女を皇后に迎えた。29代欽明天皇は二人の子で、その後の天皇は、すべてこの欽明天皇につながる。

〈天皇ゆかりの地〉
継体天皇像が立つ
越前最古の歴史を有する神社
「足羽神社」

幼いときに父を亡くし、母の故郷である越前国(現在の福井県坂井市)で、男大迹王として育てられた継体天皇。越前平野の大治水事業にあたり、朝廷に祀られている大宮地之霊を迎え、事業の安全を祈願したのが足羽神社の起源とされる。神社は足羽山公園内にあり、古くから多くの古墳が形成されたことでも知られる。

足羽神社
住所|福井県福井市足羽1-8-25
Tel|0776-36-0287
www.asuwajinja.jp

 

20人の天皇で読み解く日本史・第38代「天智天皇」

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supervision: Hirofumi Yamamoto text: Akiko Yamamoto, Mimi Murota illustration: Minoru Tanibata
Discover Japan2019年6月号「天皇と元号から日本再入門」

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