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松本かおるのうつわ
「使うほどに”育つ”唯一無二の景色」
喫茶のひとときを豊かにする作家のうつわ

2021.10.5
松本かおるのうつわ<br>「使うほどに”育つ”唯一無二の景色」<br><small>喫茶のひとときを豊かにする作家のうつわ</small>

日々の余白、喫茶のひとときこそ、現代ではとても贅沢な時間です。そうした時をともに過ごすうつわこそ、本当にお気に入りのものを選びたい 。
石川県輪島市を拠点に作陶する松本かおるさんに注目し、制作背景とうつわの魅力を紹介します。

松本かおる(まつもと かおる)
東京都出身。2008年に備前陶芸センター修了後、備前焼作家・星正幸氏に師事。’09年より都内の陶芸教室に勤務し、焼締め陶芸教室もはじめる。長野県への移住を経て現在、石川県輪島市で作陶に励む

使うほどに〝育つ〟唯一無二の景色
手触りのいい焼締めと陶胎漆器のうつわ

焼成時に炭化して生まれる黒と緋色の美しいコントラスト

「いま思えば人生ではじめて手に入れたうつわも備前焼でした」と振り返る松本かおるさん。釉薬をかけずに焼き上げる、素朴で力強い土の表情を持つうつわに魅かれ、備前陶芸センターで陶芸技術を習得。現在は石川県輪島市で備前焼に用いるきめの細かい土を使い、手触りのいい焼締めのうつわを制作している。

備前焼と聞くとずっしりと重厚な印象を覚えるが、松本さんのうつわは、薄くて軽い。そして、手に吸いつくかのようになめらかだ。「自分がうつわを使うシーンを考えた時、片手でも持ちやすく、手にするたびに気持ちよさを感じられるうつわをつくりたいと思いました。成形後にかきべらで全体を削って生地の厚さを調整し、焼成の前後にヤスリをかけては手で撫でて肌触りを確認する作業を納得の行くまで繰り返し、独自の質感と軽さを生み出しています」

生地の景色をつくる黒や緋色は、炭やもみ殻などを使い、うつわをサヤと呼ばれる容器に入れて焼成するときに生まれる偶然の産物。詰め方によって色の出方が変わるため、同じ景色は二度とつくれず、唯一無二のうつわが生まれるのもおもしろさだという。また、釉薬をかけない焼締めのうつわに新たな価値を添えたいと、漆職人とともにうつわに漆を施して仕上げる陶胎漆器の制作にも取り組む。「焼締めのうつわも陶胎漆器も使うほどにつやを増し、手にしっとりと馴染んでいきます。〝育てる〟喜びを感じながらティータイムを楽しんでもらえたらうれしいですね」

ろくろを挽く目線の先に竹林の景色が広がる工房


成形後にかきべらで全体を削り、生地の厚さを調整する作業


朝のコーヒータイムに片口付きのコーヒーサーバーが活躍

ティータイムにセットで楽しみたい、焼締めのマグカップ(5500円)と片口のコーヒーサーバー(7700円)

松本かおるさんのうつわを
オンラインで購入いただけます!

渋谷パルコのDiscover Japan Lab.および公式オンラインショップにて、松本かおるさんの作品を販売中! ぜひ実際に手に取ってお愉しみください。

 

 

 

松本かおるの作品一覧

Discover Japan Lab.
住所|東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO 1F
Tel|03-6455-2380
営業時間|11:00~20:00
定休日|なし
Instagram|@discoverjapan_lab
※うつわはすべて数量・期間限定販売
※営業時間の変更の場合がありますので、最新情報は渋谷PARCOの営業時間(https://shibuya.parco.jp)をご確認ください

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喫茶のひとときを豊かにする作家のうつわ
1|松本かおる
2|沼田智也
3|土本製陶所
4|西村青
5|田村一

text: Mimi Murota photo: Shimpei Fukazawa, sakikamatsuda
2021年11月号「喫茶のススメ」

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