FOOD

長野県松本市
開運堂の「ピケニケカステラ」
発売満30周年を記念し、新デザイン箱にリニューアル!
《福田里香の民芸お菓子巡礼》

2022.4.14
長野県松本市<br>開運堂の「ピケニケカステラ」<br><small>発売満30周年を記念し、新デザイン箱にリニューアル!<br>《福田里香の民芸お菓子巡礼》</small>

民芸とお菓子の甘い関係をひも解いていく、お菓子研究家・福田里香さんの《民芸お菓子巡礼》。今回は平成元年に発売以来、西洋菓子の中でも特に人気がある長野県松本市・開運堂の「ピケニケカステラ」を紹介します。

福田里香(ふくだ・りか)
お菓子研究家。書籍や雑誌を中心に活躍。12年間にわたり続いている本連載をまとめた書籍『民芸お菓子』が小社より発売中

ピケニケカステラの箱の中には柚木さんの原画を配した個包装パックが。ピクニックに携帯できる気軽さを目指したそう。100%長野県産小麦粉を使用

開運堂の「ピケニケカステラ」の意匠は、柚木沙弥郎さんの作品です。

今年めでたく100歳を迎えた柚木さんは、1955年に銀座の「たくみ工芸店画廊」で初の個展を開催し、1984年には日本民藝館評議員に就任するなど、民藝運動に深くかかわりながら、作品をつくり続けてきました。

昨年から今年1月まで東京都立川市の「PLAY! MUSEUMとPARK」で開催された「柚木沙弥郎 life・LIFE」を観覧された方も多いでしょう。展示は絵本の原画にはじまり、岩手県の老舗民藝店「光原社」のためのポスター、抽象的な図案が美しいタペストリー群という、観る者を惹き付ける3部構成でした。画業74年、多彩な作風を生み出し続けた創作活動はむしろいまが絶頂期です。

柚木さんの原画を元にした「ピケニケカステラ」の箱絵は、絵本をほうふつとさせるかわいらしさ。ピケニケはポルトガル語でピクニックのこと。お土産には卵の風味豊かな「ピケニケ鶏卵」とコーヒー味の「ピケニケ珈琲」の詰め合わせがおすすめです。

長野県の山並が描かれた外箱の側面にも注目。ピケニケ詰合せ5個デザイン箱入972円(1個173円)※3月1日〜価格改定予定

開運堂
住所|長野県松本市中央2-2-15
Tel|0263-32-0506
営業時間|9:00~18:00
定休日|なし
https://www.kaiundo.co.jp/

text: Ricca Fukuda photo: Wakana Baba
Discover Japan 2022年3月号「第2の地元のつくり方」

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