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伝統×デジタル技術でものづくりをする、金沢のデザイナー集団

2021.5.7
secca<セッカ)><br>伝統×デジタル技術でものづくりをする、金沢のデザイナー集団
photo by 高橋俊充

secca(雪花)は、食と工芸の街、石川県・金沢を拠点に「職人」と「アーティスト」と「デザイナー」がそれぞれの長所を活かし、長く受け継がれる伝統から最先端のテクノロジーまで、古今東西のあらゆる技能を用いて新しいものづくりをするクリエイター集団。secca(セッカ)のうつわは、未知の食体験へ誘ってくれる。

「海波」

photo by 森崎和宏
photo by 森崎和宏

「海波」は、沖合の海面を抽象化した意匠が特徴。高い波と海底の闇が透け、人が立ち入ることに恐れを感じるような大自然の強さと美しさをイメージしている。黒漆の呂色仕上げで生まれる表情は不思議と透明感があり、まるで海の闇のごとく吸い込まれるような奥行きを感じる。

実際に料理を盛ると、呂色のリフレクションによって、海面のように形あるようでない抽象的な現象が可視化され、深い漆黒と相まって、特徴的な意匠が控えめな背景となって料理の色彩を引き立ててくれる。

価格|33万円
サイズ|φ350mm×H50mm
素材|ナイロン、漆呂色仕上げ

「無色有彩茶盌」

photo by 高橋俊充
photo by 高橋俊充

美しく虹色に移ろう茶碗。seccaが独自の研究により辿り着いた本作は従来の釉薬焼成の方法ではなし得ない質感を実現させている。⠀

まるで小宇宙を思わせる虹色は、構造色*により成り立っており、光の干渉によって特定の波長の色彩が可視化される現象によって様々な色を感じる。実質着彩されていないため「無色有彩茶盌」と銘打たれた。

この構造色はチタンの真空蒸着技術を用いて実現している。工業の世界で技術革新によって生み出された技術の中にも工芸の世界で評価される美しさに引けをとらない魅力が隠されている。seccaは、人類が生み出した全ての技術を、「美しさ」という視点で見つめ直し、工芸のジャンルに囚われず、今の時代にしか作ることのできない美しさを探求している。「無色有彩茶盌」はその取り組みを代表する一例といえる。

※構造色は、光の波長あるいはそれ以下の微細構造による、分光に由来する発色現象を指す。身近な構造色にはコンパクトディスクやシャボン玉などが挙げられる。それ自身には色がついていないが、その微細な構造によって光が干渉するため、色づいて見える。

価格|10万円
サイズ|φ1400mm×1250mm
素材|陶土、ガラス、チタン

secca
http://secca.co.jp/


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