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江戸金《山口県下関市》の「ふく笛最中」
福田里香の民芸お菓子巡礼

2021.5.30
江戸金《山口県下関市》の「ふく笛最中」 <br><small>福田里香の民芸お菓子巡礼</small>

民芸とお菓子の甘い関係をひも解いていく、お菓子研究家・福田里香さんの《民芸お菓子巡礼》。今回は、民藝玩具のひとつ「ふく笛」を模した江戸金の銘菓「ふく笛最中」を紹介します。

福田里香(ふくだ・りか)
菓子研究家。書籍や雑誌を中心に活躍。11年間にわたり続いている本連載をまとめた書籍『民芸お菓子』が小社より発売中

ふく笛の絵をちりばめた包装紙には「民芸ひとくち最中」の文字が。12個入り810円

民藝品には「民藝玩具」というジャンルがあります。倉敷民藝館初代館長の吉之介も民藝玩具のコレクターでした。名著『少年民藝館』(初版1984年)では世界の民藝玩具を多数掲載しています。また民藝運動は新たな民藝品を創出することにも力を入れてきました。

「ふく笛」もその創作玩具のひとつです。1935(昭和10)年に佐藤治、長谷川節雄、河村幸次郎らが「下関郷土玩具同好会」を結成し、民藝同人誌『河豚笛』を創刊しました。そこから生まれたのが下関名産のフグをかたどった「ふく笛」です。水揚げ地の山口県や福岡県では縁起担ぎで、フグのことを福に通じる「ふく」と呼ぶことから、この名づけなのですが、ものが笛だけに「吹く」にも掛けているのかもしれません。

「下関郷土玩具同好会」がつくったふく笛。コレクターズアイテムとして人気が高い。蒐集家・郷古隆洋さんのコレクションより ©Swimsuit Department

亀の甲せんべいで有名な1862(文久2)年創業の「江戸金」では、ふく笛を模した「ふく笛最中」をつくっています。ひと口サイズでころんとかわいい。プーッと“ふく”れたお腹に粒あんがたっぷり。福を呼ぶ美味しいお菓子は手土産にもぴったり。

江戸金
住所|山口県下関市卸新町7-3
Tel|083-223-0391

営業時間|8:30〜17:15
定休日|日曜、元日
※現在は水・土曜も臨時休業中
www.shimonoseki-edokin.com

text: Ricca Fukuda photo: Wakana Baba
Discover Japan 2021年6月号「うまいビールとアウトドア。」


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