大分・別府《鉄輪むし湯》
名高き温泉と芳しい薬草の相乗効果
|伝統の“蒸し”に浸るプリミティブサウナ⑤
現存数はわずかながら、いまも日本各地でひっそりと受け継がれる、独創的な和サウナたち。かつて先祖たちも蒸されてきた空間で、古きよき蒸気を浴びて発汗し、素肌で歴史を感じよう。
今回は大分・別府の温泉街にある1276年創設という歴史ある蒸気浴場「鉄輪むし湯」を紹介。
[草蒸し]
名高き温泉と芳しい薬草の
相乗効果でデトックス
鉄輪温泉街で市が運営する、歴史的な公衆蒸気浴場。1276年に、浄土教の一門である時宗の開祖・一遍上人が創設したと伝わる。8畳ほどの石室内で、蒸気で熱した床に石菖の葉を敷き詰め、蒸気とともに芳香を充満させる。石菖は清流沿いの岩場に群生する線形葉で、薬草や漢方薬として古来重宝されてきた。薬草ベッドに寝そべり、鼻から芳ばしい蒸気を吸い込みながら、じっくりと発汗しよう。
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《砂むし会館 砂楽》
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鉄輪むし湯
住所|大分県別府市鉄輪上1組
Tel|0977-67-3880
料金|700円、貸浴衣220円
サウナ利用可能時間|7:30〜19:30(最終受付19:00)
定休日|第3木曜
<サウナdata>
収容人数|男女各4名
タイプ|薬草・石菖(せきしょう)を敷き詰めた蒸気風呂
温度|75℃
水風呂|なし
休憩スペース|内湯〇、外気浴〇
その他の設備|休憩室
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text: Ayana Kobayashi
Discover Japan 2024年2月号「人生に効く温泉」