鹿児島・指宿《砂むし会館 砂楽》
波の音にも癒される名物の砂蒸し
|伝統の“蒸し”に浸るプリミティブサウナ⑥
現存数はわずかながら、いまも日本各地でひっそりと受け継がれる、独創的な和サウナたち。かつて先祖たちも蒸されてきた空間で、古きよき蒸気を浴びて発汗し、素肌で歴史を感じよう。
最後は鹿児島・指宿温泉の名物である砂蒸しを楽しめる「砂むし会館 砂楽」を紹介。
[砂蒸し]
温泉が染み込む温かな浜辺で
砂の布団にくるまる
指宿温泉の名物である「砂蒸し」は、海岸に自然湧出する温泉に浸った砂浜に、浴衣で埋もれて蒸される入浴法。江戸中期には、この方法で湯治が行われていた。重みのある砂に埋もれると血液の循環が促進され、老廃物の排出や炎症性・発痛性物質を洗い出す効果が期待できる。また、温かい砂の布団にくるまれて、潮騒を耳にしながら、ぬくぬくと発汗するひとときは癒し効果も抜群だ。
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砂むし会館 砂楽
住所|鹿児島県指宿市湯の浜5-25-18
Tel|0993-23-3900
料金|日帰り砂むし利用大人1100円、子ども600円
サウナ利用可能時間|8:30〜21:00(最終受付20:30)
定休日|なし ※7・12月にメンテナンス休館あり
http://ibusuki-saraku.jp
<サウナdata>
収容人数|10名
タイプ|砂むし風呂
温度|50〜60℃
水風呂|18〜25℃
休憩スペース|内湯〇、外気浴×
その他の設備|内湯、遠赤外線サウナ、食事処
01|岐阜・大垣《田辺温熱保養所》
02|京都《山ばな平八茶屋》
03|香川・さぬき《塚原のから風呂》
04|熊本・小国《純和風旅館 泉屋》
05|大分・別府《鉄輪むし湯》
06|鹿児島・指宿《砂むし会館 砂楽》
text: Ayana Kobayashi
Discover Japan 2024年2月号「人生に効く温泉」