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はじまりの地 “奈良”をめぐる旅へ
|悠久の歴史を体感するスポット6選【前編】

2026.3.6
はじまりの地 “奈良”をめぐる旅へ<br>|悠久の歴史を体感するスポット6選【前編】

「はじまりの地」と聞いて、どの土地を思い浮かべるだろうか。旅行にぜひおすすめしたいのは、数多くの「はじまり」にあふれる奈良。日本の歴史や文化が好きな人に勧めたい旅をまとめた。今回は、奈良にある壮大ながらも素朴で、心が温かくなる史跡の数々をご紹介。ぜひのんびりとめぐってほしい。

はじまりの地“奈良”とは?

『日本書紀』によると、約2680余年前に神武天皇が奈良・橿原かしはらの地に橿原宮を創建し、第一代天皇として即位したと伝えられている。そのため、橿原宮址かしはらのみやあとにできた橿原神宮はいまも「日本のはじまりの地」、「日本建国の地」と呼ばれているのだ。

橿原神宮の外拝殿と畝傍山
写真提供=橿原神宮

奈良には6世紀末から8世紀末までの間、飛鳥京、藤原京、平城京という3つの都があった。藤原京の時代に、日本で最初の体系的な法律の大宝律令ができ、はじめて「日本」という国号が使われるようになった。

奈良は、かつてシルクロードなどを通じて、ヨーロッパやアジアなどさまざまな地域のものや文化が伝わる、国内で最先端の地だったのだ。だからこそ、あらゆるものがはじまった。つまり「発祥の地」であることが多い。

はじまりだけではなく、いまもなおその多くの文化が地域に根づき、愛されていることも奈良の特徴のひとつだろう。歴史が“分断された過去”ではなく、“いまに続いている昔”だと認識できる土地なのだ。

01|橿原神宮かしはらじんぐう
第一代天皇・神武天皇を祀る日本建国の地

写真提供=橿原神宮

『万葉集』に登場する畝傍山うねびやまの東南麓にある、神武天皇とその皇后である媛蹈韛五十鈴媛ひめたたらいすずひめ皇后を祀る神宮。民間の有志から橿原宮址に神宮創建の請願が起こったことを機に、1890(明治23)年に創建された。境内には、明治天皇の御太刀などの名品を展示する宝物館も。畝傍山の東北には、神武天皇が眠るとされる陵墓もある。

橿原神宮
住所|奈良県橿原市久米町934
Tel|0744-22-3271
営業時間|開・閉門時間:6:30~17:30(10・11・2・3月)、〜17:00(12・1月)、6:00~18:00(4・5・8・9月)、5:30~18:00(6・7月)※祭典などにより変更あり
https://kashiharajingu.or.jp

02|大神神社おおみわじんじゃ
酒造りの神さまとしても知られる
日本最古の神社

写真=内藤貞保

日本最古の神社のひとつ。国づくりの神さま、人間生活の守護神として尊崇されるご祭神の大物主大神おおものぬしのおおかみが三輪山に鎮まるため、本殿は設けずに拝殿の奥にある三ツ鳥居を通し三輪山を拝するという原初の神祀りの様を伝えている。受付時間などは決まっているが、三輪山に登拝することもできる。

境内にある活日神社は、崇神天皇に召され、三輪の神さまにお供えする酒を造った高橋活日命を祀る。高橋活日命はご祭神の神助で美酒を醸したとされ、杜氏の祖先神、酒造りの神さまとして酒造関係者からの信仰が篤い
写真=内藤貞保

大神神社
住所|奈良県桜井市三輪1422
Tel|0744-42-6633
営業時間|境内自由(授与所は9:00~17:00※季節により変動)
https://oomiwa.or.jp

03|飛鳥寺
1400年以上この地を見守る
日本最古の仏像に出合う

のどかな景色の中に建つ。飛鳥寺から徒歩約10分のところに「飛鳥京跡」もある
写真=中島光行

596(推古4)年、仏教を保護した豪族・蘇我馬子の発願により日本で最初の本格的な仏教寺院として完成した。当時は現在の約20倍もの壮大な寺院で、塔を中心に3つの金堂を配し、外側に回廊がめぐらされていた。この地を中心に飛鳥文化が栄えたのだ。本堂は極彩色の伽藍だったが火災で焼失したため、江戸時代に再建された。

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本尊の銅造釈迦如来坐像は、創建時である飛鳥時代の作で日本最古の仏像。重要文化財で、「飛鳥大仏」の名で親しまれる
写真=中島光行

飛鳥寺
住所|奈良県高市郡明日香村飛鳥682
Tel|0744-54-2126
営業時間|9:00~17:30、~17:00(10~3月)
https://asukamura.com/sightseeing/487

 


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text: Yoshino Kokubo
2025年12月号「京都/冬こそ訪れたいあの旅先へ」

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