川東履物商店「HEP|ヘップ」
懐かしさと現代デザインを融合させた”ヘップサンダル”
気軽に使えることから近所履きとしても愛されてきた、つっかけ式の履物、ヘップサンダル。履物ブランド「HEP(ヘップ)」は、そんなヘップサンダルを現代的にアップデート。立ち上げたのは、奈良県で創業60年を迎える老舗履物店。温故知新の精神で履物に新たな風を吹き込む“ニューヘップサンダル”とは……?
古くから愛され続けてきたヘップサンダルを未来に繋げる
つっかけや近所履きとして、長年日本の軒先で愛されてきたヘップサンダル。その名の由来は、映画「ローマの休日」だといわれている。劇中にオードリーヘップバーンがサンダルを着用したことから、親しみを込めてヘップサンダルと呼ばれるようになったのだ。
HEPは、「ニューヘップサンダル」をコンセプトに掲げ、長年日本の家庭で愛されてきたヘップサンダルを、新時代の履物として、さまざまな角度からアップデートし続けている。
履物の産地だからこそ出来ること
戦後当初から草履や雪駄、サンダルや革靴などが作られる、日本有数の履物産地である奈良県。川東履物商店はそんな奈良県で1952年に創業し、地元工場への資材卸に加え、履物の企画・製造から販売まで、広く履物づくりを生業とし、中でもとくに力を入れていたのがヘップサンダルだった。
宗時(むねとき)さんにとって、ヘップサンダルは幼い頃から身近な存在だった。大学や就職を機に一度地元の奈良を離れたが、28歳で再びUターン。帰郷後は4代目として家業の仕事を手伝いながら、父とともに県内の各メーカーへ挨拶に回ったが、当時の奈良は履物の産地といえど、市場が縮小。かつての活気は失われていた。
履物業の実情を目の当たりにした宗時さんは、「自分が育ててもらった履物づくりをする生業を何とかしたい」と考え、新たな履物のかたちを発信するヘップサンダルブランドを立ち上げることにした。
立ち上げ当初は、周囲からの風当たりが強く、聞こえてくるのはネガティブな声ばかりだった。しかし、宗時さんの強い意思は消えることなく、粘り強く、めげずに歩みを進めていく。
宗時さん「2018年から約2年間はブランド構想に費やし、2020年にブランド「HEP(ヘップ)」を立ち上げ、現在2年目になります。4代目として働き始めた頃と比べると、製造工場の方々の意識が前向きに変化していると感じています。新商品の提案や、春夏には大きな発注もあり、HEPのためならと協力してくれています」。
地道な活動を経て、ようやく動き出した本ブランド。長年作り続けてきた、日本人の足に馴染む形とモダンなデザインを掛け合わせた、こだわりのヘップサンダルを紹介しよう。
玄関に置いたままでもインテリアとして馴染む
「DRV -Python」
2020年のデビュー当初からも人気のモデル「DRV」。旧来のヘップサンダルに見られるカラーリングが加わり、アクセントとしてパイソン(ヘビ)柄があしらわれている。運転手に長年愛されたドライビングサンダルをモダナイズした同モデル。ペダルが踏みやすいオリジナルソールと2WAYストラップが機能的。
価格|1万1000円(税込)
色|Khaki / Brown / Black x Navy
*直営オンラインストア限定で[Khaki]と[Brown]の単色タイプを同時販売
サイズ:S [23-24] / M [24-25] / L [25-26] / LL [26-27] / 3L [27-28] cm
*ユニセックスでの展開
ヘップサンダルらしさを残しつつアップデート
「GNK -Platform」
マジックテープ式のアッパーが特徴のモデルGNKは、甲の高さが自由に調整することができる。既出のJMSと同様に、インソール部分にはヒールカップが中に敷かれており、アウトソールはEVA製を採用。
価格|9460円(税込)
色|Khaki / Brown
サイズ:S [23-24] / M [24-25] / L [25-26] / LL [26-27]
*ユニセックスでの展開
モチーフは健康サンダル
懐かしさのあるフォルムの新作「JMS」
新モデルのJMSは、コロンとしたどこか懐かしいフォルムが特徴の「健康サンダル」がデザインソース。インソール部分には、かかとを包むヒールカップが入っているため、歩行や立ち姿が安定する。
アウトソールは、HEPで初のEVAソールを採用。長年、靴底を作り続けてきた神戸市長田区のゴム工場で製造。高いグリップ力を持ちながら、軽さを兼ね備えている。
価格|9020円(税込)
色|Khaki / Brown / Black
サイズ:S [23-24] / M [24-25] / L [25-26] / LL [26-27]
*ユニセックスでの展開
「HEP」のロゴをモチーフにしたデザインが高級感を演出するパッケージは、贈り物としても喜ばれそうだ。
ちょっとした外出からお出掛けまで、さまざまなシチュエーションにマッチするヘップサンダル。現代のライフスタイルに寄り添ってくれるひと品を試してみてはいかがだろうか。
川東履物商店/HEP(ヘップ)
住所|奈良県大和高田市曙町15-33
WEBサイト|https://www.hep-sandal.jp/
オンラインショップ|https://hep-sandal.stores.jp/