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無農薬島野菜やヴィーガンカルチャー
Part 5|浮島ガーデン 店主・中曽根直子
《あの人に聞く、友人を連れて行きたい沖縄》

2022.7.29
無農薬島野菜やヴィーガンカルチャー<br><small>Part 5|浮島ガーデン 店主・中曽根直子<br>《あの人に聞く、友人を連れて行きたい沖縄》</small>

ディープな沖縄を知るなら、実際に住んでいる人に聞くのが一番!好奇心旺盛な友人を連れて行くならどこへ行く?それぞれの人の得意分野で教えてもらいました!

教えてくれたのは……
中曽根直子(なかそね・なおこ)さん

東京で放送作家として活躍し、体質改善を機に雑穀料理を習得。料理教室の主宰を経て沖縄に移住し「浮島ガーデン」を開く。組合長を務める「沖縄雑穀生産者組合」では、県産の五穀の復活と生産拡大、PRに尽力

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大学時代から沖縄が好きで好きで、東京に住みながら何度となく旅をしていました。ご縁がつながって沖縄にも拠点を置くようになり、2011年にヴィーガンレストラン「浮島ガーデン」を開店。海が汚れる原因が農業にもあると知って、料理に使う食材を無農薬有機栽培の作物だけにしようと決めました。昔の沖縄のきれいな海を知っている身として、農業を変えないと海も大地もよくならないと痛感したんです。

でも蓋を開けてみると、沖縄県産の野菜を確保するのにとにかく苦労しましたね。農家さんを探して、応援を兼ねて仕入れるようにしました。ヴィーガン用のお肉や魚、卵の材料になる雑穀も不可欠。かろうじて残っていた数粒の種から在来種のタカキビを復活させ、2017年には「沖縄雑穀生産者組合」を立ち上げました。野菜と違って備蓄が利く雑穀の農家をもっと増やしたいと思っています。温暖な沖縄は作物によって二期作、四期作が可能で、とてもポテンシャルの高い土地なんですよ。

店をオープンした時期を境に、東日本大震災の影響もあって沖縄への移住者が急増し、新規就農を含め有機野菜や雑穀をつくる農家さんが同時多発的に増えました。それが食文化の底上げにつながり、ヴィーガンやベジが楽しめる飲食店もすっかり市民権を得たと思います。浮島ガーデンを続けて11年、店で修業して巣立った“卒業生”たちも続々とお店を立ち上げています。いくつかご紹介しますね。

まず読谷村の「自然いぬ。」。ランチプレートは県産の無農薬野菜メインのおかずたっぷりで、何を食べても美味しい。店主の禰覇美鈴(ねはみすず)さんは製菓出身だけあって、デザートのヴィーガンケーキも最高なんです。いまは金・土・日曜のみの営業ですが、タイミングが合えばぜひ足を運んでほしいです。

コザの「スパイスカレー パルミラ」もおすすめ。野菜でスープをとって豆ときのこを具材にしたヴィーガンカレーが素晴らしいです。こちらはチキンカレーなどノンベジのカレーもあります。

卒業組以外のお店でよく訪れるのが、「伊江島 食の家 しまぶくろ」。那覇・国際通りから1本入った路地という便利な立地です。伊江島出身のご主人が、島の食材を使った料理を出してくれます。ご主人のお母さんが伊江島で育てた野菜のちゃんぷるーがしみじみ美味しい。あと、絶対に食べてもらいたいのがアーサーやもずくの天ぷら。上質な油を使っていて、まったく胃もたれしないんです。伊江島産の落花生を使ったジーマミー豆腐も大好き。ベジ対応もしてもらえるし、身体と心が喜ぶ味が揃っています。

農業の話に戻ると、県の食料自給率は近年持ち直し、最新のデータでは34%に。有機野菜を中心に扱うファーマーズマーケットも大賑わいです。島野菜や雑穀の魅力をもっと知ってもらえるよう、そして美しい海が守られるように、これからもつくって、食べて支えたいですね。

浮島ガーデン
住所|沖縄県那覇市松尾2-12-3
Tel|098-943-2100
営業時間|11:30〜18:00(L.O. 17:00)
定休日|月〜木曜
http://ukishima-garden.com/

自然いぬ。
住所|沖縄県中頭郡読谷村古堅183 M-1
Tel|090-2715-5774
営業時間|11:30~15:00
定休日|月〜木曜
Instagram|@shizeninu_vegan_patisserie

スパイスカレー パルミラ
住所|沖縄県沖縄市中央1-17-21
Tel|050-1446-3898
営業時間|12:00~16:30(L.O.15:30)、18:00~21:00(L.O.20:00)
定休日|木・日曜
Instagram|@spicecurry_palmyra

伊江島 食の家 しまぶくろ
住所|沖縄県那覇市牧志3-10-5
Tel|098-917-5222
営業時間|17:00~23:00
定休日|火・水曜
Instagram|@ie_shimabukuro

 

沖縄に来たらまた行きたくなる
美味しい記憶づくり

 
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text: Aya Honjo illustration: Hitomi Iha
Discover Japan 2022年7月号「沖縄にときめく/約450年続いた琉球王国の秘密」

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