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草津温泉ニュータウン案内|後編
いま、天下の名湯・草津温泉の進化がすごい!
《草津×建築でめぐる新・名湯ホッピング》

2023.1.24
草津温泉ニュータウン案内|後編<br><small>いま、天下の名湯・草津温泉の進化がすごい!<br>《草津×建築でめぐる新・名湯ホッピング》</small>
写真提供:草津温泉 きむらや

大きな湯畑で知られる、群馬県が誇る天下の名湯・草津温泉。そんな温泉街で近年、新たなまちづくり改革が進行中!?「建築」をキーワードに、歴史深い温泉街のめぐり方に迫る。

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草津を愛した偉人・文豪と混浴気分!?
草津の源泉ホッピング

共同湯と日帰り温泉施設をはしごして、主要源泉を制覇! 歴史ある草津の湯を堪能しよう。

共同湯「地蔵の湯」に新たに併設された貸切風呂「伝統湯地蔵」も、家族や友人と水入らずで湯浴みできる新スポットとして注目を浴びている

温泉とともに暮らす地元住民の管理により、大切に守られている共同湯。その文化は江戸時代から続き、草津を愛した多くの偉人や文豪も、この湯で身体を癒してきた。現存する全19の共同湯のうち、観光客も利用できるのは「白旗の湯」、「地蔵の湯」、「千代の湯」の3カ所で、いずれも無料。それぞれ異なる源泉を引き、独自の歴史や特色をもつので、3湯をはしごする湯めぐりはいかがだろうか。

湯めぐりといえば、有料ながらも施設が整った日帰り温泉施設も外せない。「御座之湯」、「大滝乃湯」、「西の河原露天風呂」は各施設で購入できる「ちょいな三湯めぐり手形」で、お得に3湯利用できる。ただ割安になるだけでなく、使用後の手形がそのまま絵はがきになったり、「三湯めぐり名人」の完湯認定証がもらえたり。有効期限の設定がないのもうれしいポイントだ。

この6カ所をめぐれば、ほぼ主要源泉はコンプリート。「伝統湯」や「合わせ湯」といった、湯治で栄えた草津の伝統的な入浴法も楽しみつつ、さらに共同湯を中心に、生活の一部として活用している地域の方々との裸のつき合いも湯めぐりの醍醐味。郷に入れば郷に従え。「もらい湯」の気持ちを忘れずに、マナーを守って利用しよう。

《19カ所あるうち無料で入れる三大共同湯》

《白旗の湯》
源頼朝が発見した伝わる由緒ある湯で、草津で最も大きな共同湯。浴場名は源氏の旗である「白旗」が由来。

白旗源泉
特徴:無色透明・硫化水素臭あり(湧出地点における調査及び試験成績)
泉質:酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉(硫化水素型)(低張性酸性高温泉)
泉温:50.8℃

住所|群馬県吾妻郡草津町草津
営業時間|5:00~23:00
定休日|なし
料金|無料

《地蔵の湯》
地蔵堂に見守られた地蔵広場にある共同湯。源泉は比較的刺激少なめな泉質で、共同湯初心者にもおすすめ。

地蔵源泉
特徴:無色透明・硫化水素臭あり(湧出地点における調査及び試験成績)
泉質:酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉(硫化水素型)(低張性酸性高温泉)
泉温:48.4℃

住所|群馬県吾妻郡草津町草津
営業時間|8:00~22:00
定休日|なし
料金|無料

《千代の湯》
3つの無料共同湯で唯一、湯畑の源泉を直接引いている。「伝統湯」が体験できる浴場としても貴重な存在。

湯畑源泉
特徴:無色透明・硫化水素臭あり(湧出地点における調査及び試験成績)
泉質:酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉(硫化水素型)(低張性酸性高温泉)
泉温:51.3℃

住所|群馬県吾妻郡草津町草津
営業時間|5:00~23:00
定休日|なし
料金|無料

《さまざまな入浴法で楽しめる三大日帰り温泉施設》

《御座之湯》
江戸・明治期にあった共同湯「御座之湯」を、日帰り温泉施設として再現。大浴場は日替わりで男女交代制。

湯畑源泉
特徴:無色透明・硫化水素臭あり(湧出地点における調査及び試験成績)
泉質:酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉(硫化水素型)(低張性酸性高温泉)
泉温:51.3℃

万代鉱源泉
特徴:無色透明(湧出地点における調査及び試験成績)
泉質:酸性-塩化物・硫酸塩温泉(低張性酸性高温泉)
泉温:96.5℃

住所|群馬県吾妻郡草津町大字草津421
Tel|0279-88-9000
営業時間|8:00~ 21:00(最終入館20:30)、4月~11月30日までは7:00~
定休日|不定休(年に1 回メインテナンスあり)
料金|大人700円、子ども350円 フェイスタオル・バスタオル販売あり
http://gozanoyu.com

《大滝乃湯》
施設充実の町営浴場。徐々に湯温が高くなる浴槽に入浴していく、伝統の「合わせ湯」が体験できる。

煮川源泉
特徴:無色透明・硫化水素臭あり(湧出地点における調査及び試験成績)
泉質:酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩温・塩化物温泉(硫化水素型)(低張性酸性高温泉)
泉温:45.0℃

住所|群馬県吾妻郡草津町草津596-13
Tel|0279-88-2600
営業時間|9:00~21:00(最終入館20:00)
定休日|不定休(年に1 回メインテナンスあり)
料金|大人980円、子ども450円
フェイスタオル・バスタオル貸出・販売あり
http://ohtakinoyu.com

《西の河原露天風呂》
草津随一の規模を誇る露天風呂。新緑、紅葉、雪見と四季折々に表情を変え、夜のライトアップも幻想的。

万代鉱源泉
特徴:無色透明(湧出地点における調査及び試験成績)
泉質:酸性-塩化物・硫酸塩温泉(低張性酸性高温泉)
泉温:96.5℃

住所|群馬県吾妻郡草津町大字草津521-3
Tel|0279-88-6167
営業時間|9:00~20:00(最終入館19:30)、4月~11月30日までは7:00~
定休日|不定休(年に1 回メインテナンスあり)
料金|大人700円、子ども350円
フェイスタオル・バスタオル販売あり
http://sainokawara.com

源泉について:群馬県薬剤師会(環境衛生試験センター)による調査及び試験に基づき作成された温泉分析書から抜粋しています

《草津に伝わる入浴法「伝統湯」を実践!》

「伝統湯地蔵」の大浴場は木材の香りに包まれた大きな湯船が特徴。伝統の「湯もみ体験」ができる専用の「湯もみ板」も用意されている

1.準備運動を兼ねて湯の温度を下げるため「湯もみ」をする
2.湯を足に10杯から20杯かける
3.血液を頭部に運び、貧血防止につながる「かぶり湯」を頭部に30杯程度かける
4.3分間の入浴
5.急激な血圧の変化を避けるため、上がった後は頭部を下げゆっくり休むこれを1日4回繰り返す

宿泊スタイルも多様化しています!
草津の○○な泊まり方

進化は温泉街だけにとどまらず。建築や食事スタイルで、各宿が草津の名湯プラスαの魅力を発信!

建築
湯畑に溶け込む1組限定温泉宿
《草津温泉 きむらや》

地元の素材やジオメトリーを採用することで、街の風景との調和を実現
写真提供:草津温泉 きむらや

特徴的な木造2階建ての建物は隈研吾氏の設計で、目の前にある湯畑の“立体化”がコンセプト。湯畑に転がる浅間石をそのまま外壁に用い、立ち上る湯煙をイメージした曲線を描いて配置されている。客室は2階の温泉付き1部屋のみと、ゆったりと贅沢に過ごせる1組限定の素泊まり宿。食事は1階にある「天ぷら こたろう」で楽しめる。

温泉や暖炉も備えるツインベッドルーム。壁には浅間石を漉き込んだ和紙が貼られている
浴室の壁面にも湯畑で使われている瓦材を採用。湯は高温の白旗源泉がかけ流しで引かれている

草津温泉 きむらや
住所|群馬県吾妻郡草津町草津117-1
Tel|0279-82-5920
客室数|1室料金 1泊素泊まり11万円~(税・サ込)
https://kusatsu-kimuraya.com

隈研吾建築空間で食事も楽しめる!
《天ぷら こたろう》

季節に合わせた8~10種の天ぷらをメインに一品料理やデザートなども付く、ランチの天ぷら御膳3300円

「草津温泉 きむらや」の1階にあり、こちらももちろん隈研吾氏の設計。天ぷらは草津周辺の山菜や野菜をはじめ、旬の食材ごとに油の種類や温度の調整を欠かさない徹底ぶり。昼は定食中心、夜は梅6600円など3種のコースのみで味わえる。

隈研吾氏の建築をより堪能したいなら、個室がおすすめ
大将の川島武さん。金沢での修業で培った油へのこだわりをベースに、独自のアレンジでもてなしてくれる

天ぷら こたろう
Tel|0279-82-5926
営業時間|12:00~14:30(L.O.)、夜18:00~20:30(L.O.)
定休日|月曜の夜、火曜(ほか不定休あり)
https://kusatsu-kotaro.com

ウェルネスリゾート
食と温泉でウェルネスな滞在を提案
《ホテル クアビオ》

浅間山が一望できる源泉かけ流しの開放的な半露天風呂

オーガニック食材が中心のフレンチマクロビ料理、プロの施術やレッスンで身体をほぐすエステやフィットネス、そして草津の名湯と、心身の健康に特化したプライベートリゾート。標高1200mの美しい国有林に囲まれた2000坪の敷地に、わずか11室しかない贅沢な環境で、ワーケーションプランやファスティング(断食)プログラムも用意されている。

スタンダードなツインルーム。全客室が南傾斜の国有林に面している
オーガニック食材を揃えたコースで提供されるフレンチマクロビプランのディナー例

ホテル クアビオ
住所|群馬県吾妻郡草津町草津226-63
Tel|0120-89-0932
客室数|11室
料金|フレンチマクロビプラン1泊2日3食付2万5300円~(税・サ込)
http://kurbio.com

オーベルジュ
老舗宿跡で創作料理のおもてなし
《炯- kei -》

ディナーコースの煮物椀から釣りキンキと聖護院かぶらの白味噌椀。内容は季節により異な

大正時代から約120年の歴史を紡いだ名宿「高砂館」の跡地に佇むオーベルジュ。“温泉・宿泊・レストラン三位一体”をコンセプトとし、全7室の客室は全室スイートタイプ。オーベルジュの核となる夕食は日本料理をベースに、見た目も美しい旬の一品料理が続々登場するコース仕立てで、黒と木目を基調にしたスタイリッシュなレストラン「恵 -kei-」で味わえる。

湯畑に近い裏草津エリアに位置し、周辺散策にも便利
貸切風呂のAWASEでは貴重な地蔵源泉の湯が楽しめる

炯- kei –
住所|群馬県吾妻郡草津町草津297
Tel|0279-82-1800
客室数|7室
料金|1泊2食付4万7300円~(税・サ込、入湯税別)
https://kei-kusatsu.com

素泊まり
温泉街の散策を重視したいなら
《源泉一乃湯》

湯治で栄えた草津の歴史を重んじ、長期滞在も可能な“暮らすように泊まる”素泊まり専用の宿。建物は築100年以上の日本旅館の重厚感を残しつつ、モダンな装いにリノベーション。湯畑源泉の大浴場に加え、自家源泉の貸し切り湯も楽しめる。

源泉一乃湯
住所|群馬県吾妻郡草津町135
Tel|0279-89-8122(7:00~22:00)
客室数|46室
料金|1泊素泊まり1万800円~(税・サ込)
※予約はウェブサイトからのみ受付
www.kusatsu-ichinoyu.jp

老舗旅館
歴史情緒あふれた木造空間が魅力
《奈良屋》

1877(明治10)年の創業で、館内すべて畳敷きの木造建築が歴史情緒を感じさせてくれる。温泉は専任の湯守が管理し、伝統の職人技で湯量と湯温をコントロール。夕食は旬の地元食材を揃えた彩り鮮やかな和会席で、個室の食事処で味わえる。

奈良屋
住所|群馬県吾妻郡草津町草津396
Tel|0279-88-2311
客室数|35室
料金|1泊2食付2万7500円~、日帰り入浴1200円(12:30~最終退館14:00)
www.kusatsu-naraya.co.jp

text: Kohei Yoshii photo: Kazuya Hayashi
Discover Japan 2023年2月号「癒しの旅と温泉。/秘湯、湯治宿、銭湯、サウナ37」

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