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「Moving Inn|ムービングイン」移動するホテルで北海道の大地をひとり占め!【中編】

2021.6.11
「Moving Inn|ムービングイン」移動するホテルで北海道の大地をひとり占め!【中編】

広大な十勝平野、太平洋に沈む夕日、西にそびえる日高山脈……北海道は車で旅をするにふさわしい場所。美しい風景を追いかけながら、仕事も遊びも満喫したいところ。今回は、キャンピングカーで巡る北海道の魅力を3つの記事でご紹介します。

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十勝の文化を育む人と場所に会いに行く。

十勝の自然の中で生まれた
木彫り作品に営みを再認識する
「page(ペイジ)」

製作に使う道具は、関西式のノミや開拓時代の木こりから受け継いだものなど歴史の重みをまとっている

鹿追町郊外の牛舎跡地に建てられた木工作家・高野夕輝さんと指輪作家・佳子さん夫妻のアトリエ。もともと夕輝さんは、大阪のデザイン会社「graf」に勤めていたが、暮らしを見つめ直し、生まれ育った北海道へ戻ることを決意。はじめは家具製作を主な仕事としていたが、工程のひとつである「削る」作業の魅力に惹かれ、木彫り熊の製作を開始した。切断面を生かした抽象的な作品や、毛並みまでが写実的に再現されたものなど表情はさまざま。その後、窓から見える日高山脈をモチーフにつくりはじめた山の彫刻もいまや夕輝さんの代表作だ。

東京初開催となる個展に向けて、多くの熊や山の作品が並べられていた。ヤチダモやシラカバの木を使用することが多いという

page
Tel|070-8947-3660
Mail|pageinfomail@gmail.com
page-hd.com

観光客だけではなく
地元の人も集まる十勝のハブ
「HOTEL NUPKA(ホテルヌプカ)」

本館すぐのところにファミリーや長期滞在向けの「NUPKA Hanare」が今春オープン

帯広駅から徒歩3分の場所にあるリノベーションホテル。総支配人の坂口琴美さんが共同オーナーの柏尾哲哉さんとともに「町に開けたホテルをつくろう」とオープンした。十勝の文化発信機能も兼ね備え、カフェは地元住民が憩う場にも。北海道・十勝産大麦の麦芽を100%用いた「旅のはじまりのビール」は、クラフトビールにありがちなどっしり感を抑え、十勝の食材とともに「定番として何度も飲める味」を目指した。

坂口さんもフロントに立ち、旅人や地元民との会話を楽しむ
「旅のはじまりのビール」は日本人好みのピルスナー。十勝チーズの盛り合わせと

HOTEL NUPKA
住所|北海道帯広市西2条南10-20-3
Tel|0155-20-2600
料金|1泊食事なし2700円~(ドミトリー)、4000円~(個室)
営業時間|7:00~23:00(カフェ)
www.nupka.jp

小麦畑のそばに建てられた
パン店が生産者の想いを運ぶ
「toi(トイ)」

店舗は一級建築士の資格をもつ宮大工さんの手によるもの

音更町郊外の小さな丘を上ると見えてくるパンとコンフィチュールの店。自然栽培・有機栽培の小麦のみを自家製粉し、薪窯を使ってビオのパンを製造する。オーナーの中西宙生さんは関西の出身で、帯広での新店立ち上げをきっかけに十勝へ移住。小麦畑のすぐそばで自身の店をオープンした。安心安全な原材料を届けてくれる生産者の想いと、「美味しい」のその先にある食の在り方を大切に日々パンを焼いている。

宙生さん自作の薪窯は、なんと建物よりも先にこの場所に構えられた
対面販売で、生産者の想いの橋渡しもしている中西さん夫妻

toi
住所|北海道河東郡音更町上然別北6線23-4
Tel|0155-32-9177
営業時間|10:00~17:00、10~2月~16:00
定休日|月・火曜
www.toi-naturel.com

十勝エリア唯一の海が見える温泉
高濃度ヨード泉の湯が心身を癒す
「晩成温泉」

十勝平野の南東部に位置する大樹町は晩成地域にある温泉。世界的にも珍しい高濃度ヨードの赤褐色の湯に浸かることができる。サウナーにうれしい外気浴スペースでは、太平洋を望みながら心と身体を整えたい。併設された「レストラン こむぎ食堂」では大樹町のご当地グルメ「チーズサーモン丼」が提供される。タオルの無料貸出しもあり、気軽に立ち寄り可能。アウトドアスポーツの拠点にも。

ヨードはうがい薬や抗菌剤にも利用されている人体に必須のミネラルで、抗菌や保温効果が高く湯冷めしにくいことが特徴。これだけ高濃度のヨード泉は、日本でほとんど例がない

 

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晩成温泉
住所|北海道広尾郡大樹町字晩成2
Tel|01558-7-8161
営業時間|8:00~21:00、10~3月 9:00~
定休日|なし(10~3月は火曜)
料金|大人500円

Workation Data
料金|33万円(30日間)※食事なし
定員|2名
オフィス設備|ポケットWi-Fi、バッテリー、コンセント、テーブル、椅子 ※~6月30日までの限定プラン(予約受付~5月30日)

Moving Inn
車種|HIACE LX(2.7ℓガソリン/6速AT 4WD) ※撮影利用車
料金|1泊食事なし3万8500円~
定員|2名
装備|カーナビ(TV、ラジオ、CD、DVD、Bluetooth)、ETC
設備|サイドオーニング、ルーフキャリア、サブバッテリー(走行充電・外部充電)、100V電源、FFヒーター、シンク、冷蔵庫など
備品|アルコール消毒液、虫よけスプレー、折り畳み傘、懐中電灯、救急箱、スリッパ、シャンプーセット
無料レンタル|LEDランタン、折りたたみ椅子、折りたたみテーブル、焚火台グリル、ガスコンロ、調理器具など
有料レンタル|テント、寝袋など
※その他2~4名用の車種あり。要問合せ
※事前決済のみ
問|Moving Inn 帯広事務所
Tel|0155-67-6257

text: Sai Hasegawa photo: Atsushi Yamahira
Discover Japan 2021年6月号「ビールとアウトドア」


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