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「大谷山荘 別邸 音信」
長門湯本温泉の名門旅館 へ。
【第1回】山口県 宿の選び方・楽しみ方

2020.10.1 PR
「大谷山荘 別邸 音信」<br> 長門湯本温泉の名門旅館 へ。<br>【第1回】山口県 宿の選び方・楽しみ方

山口県長門市に位置する長門湯本温泉。その地のパワフルな街づくりに触れたことをきっかけに、周辺の街の魅力、ひいては山口県全体にまで足を伸ばし、編集部はこの地を掘り下げはじめました。その奥深さを広く伝えたく、今後も連載を続けて行きます。今回からのテーマは山口への「旅」に広げ、長門湯本を中心に、山口県全体にわたって掘り下げます。

そして今回から3回にわたる連載が「宿」。くつろげる部屋のつくりや周りの環境、宿での食事は、旅そのものの質を左右するといっても過言ではありません。楽しみかた別にセレクトした宿の、まずは初回、長門湯本温泉に居を構える「大谷山荘 別邸 音信(おとずれ)」です。

山間の宿にて「居」を愉しむ。

緑あふれる山々に抱かれた河畔に位置する「別邸 音信」。青海島(おうみじま)や秋吉台、萩の城下町へのアクセスもよい絶好のロケーションにありながら、宿にこもる贅沢も味わえる、すべてを兼ね備えた温泉宿だ。

この門をくぐった瞬間、非日常を感じられる滞在が始まる。チェックインを済ませたら、すぐ近くにある長門湯本温泉街を散策するのも楽しい

自然の存在をそばに感じながら、上質なくつろぎに身をゆだねる

自然豊かな山間の地で、静かな賑わいをみせる長門湯本温泉街。街中には透明度の高い音信川(おとずれがわ)がさらさらと流れ、川沿いには宿や飲食店が軒を連ねている。音信川を上流へ向かって進んでいくと、葉擦れや鳥のさえずり、虫の声が一層大きく響きわたり、緑の中から堂々とした宿が姿を表す。宿の名は「大谷山荘」。山口県屈指の名宿として、国内外の要人を迎えてきた。そしてその隣にある、品位漂う門構えの建物が、大谷山荘の別館として2006年に開かれた「別邸 音信」である。

コンセプトは「湯治モダン」。1427年に開湯された長門湯本温泉は、湯治場として利用されてきた歴史をもつ。その原点に立ち返り、日本独自の宿文化の粋とモダニズムを融合させた、現代の湯治を体現している。

館内に足を踏み入れる際、ゲストはまず靴を脱ぐ。ここでは靴下を脱ぎ、ぜひ裸足で歩いてみてほしい。通路には主に畳を採用しているからだ。一般的なマナーではNGとされる向きもあるが、別邸 音信では裸足を推奨している。日本人が慣れ親しんできた、足裏への畳の感覚は、とても心地よい。これは別邸 音信が表現する宿屋としての在り方の象徴といえよう。

広々とした館内の中に客室は18室のみ。和の趣が漂うモダンなインテリアをベースに、設えや間取りの異なる7タイプが用意され、温泉を引く露天風呂が全室に付いている。ホームシアターを完備したスイートルーム仕様のDタイプ、バーカウンターや大きなソファを配したBタイプ、2階の明かり窓から光が降り注ぐメゾネットのFタイプなど、どの客室も実に個性的だ。

館内を歩いているときも、客室でくつろいでいるときも、山河の気配をすぐそばに感じられる。聞けば、それは建物と自然が調和をする空間を目指したからだとか。別邸 音信ならではの心地よさは、訪れたゲストをたちまちに魅了していくだろう。

【客室】Dタイプ
(メゾネットのスイートルーム)

Dタイプの客室はメゾネットのため開放感がある。空間に配されたインテリアも洗練されており、畳があるのも心が和む
1階は畳のスペースもあるリビングとツインのベッドルーム、2階には広々としたホームシアターを備えている。テラスにもソファがあり、のんびり過ごせる

【客室】Bタイプ
(10畳の和室とソファースペースを併用した和洋室)

客室:Bタイプ/10畳の和室とソファースペースを併用した和洋室。バーカウンターもあり、自宅のように気ままに過ごせるはずだ。緑を望むテラスもある

【客室】Fタイプ
(メゾネット)

1階がベッドルーム、2階が座卓のあるスペースとなったメゾネット。露天風呂から上がると、そのまま隣にあるデッキチェアでくつろげる
館内着としても着用できる浴衣と、シルクのような肌触りのナイトウェアを用意。ナイトウェアは購入も可能
吸水性と着心地の良さを兼ね備えたワッフルガウン。大浴場にある岩盤浴を利用する際にも着用できる
左)畑中義和商店製の洗顔用こんにゃくスポンジ「つやの玉」。石鹸を使わずとも、ツルツルに洗い上がる。右)フランス発のタラソコスメブランド「thalgo」とコラボしたオリジナル。クレンジング、化粧水、乳液を用意

宿にこもる大人の贅沢
優雅な時間の流れに酔う

「大谷山荘」と「別邸 音信」が共有しているのは、「山草花のおもてなし」という心。人の気持ちをホッとさせる野に咲く花のようなもてなしで、ゲストを温かく迎えているのだ。

訪れたゲストはまず「茶室 一峰庵」に案内され、抹茶と和菓子の歓待を受ける。客室へ向かう途中、ふと目につくのが花器に生けられた草花の数々だ。これらはスタッフが生けているもので、自らの感性とホスピタリティを磨く役割も果たしているという。

部屋に着き、テラスに置かれた椅子に腰を落とす。自然が奏でる音に耳を傾け、肌に触れる爽快な風を楽しむ。ただそれだけのことが極めて贅沢に感じられるのは、別邸 音信による演出なのだろう。

部屋の露天風呂も素晴らしい一方で、大浴場にもぜひ足を運んでほしい。内風呂と露天風呂が一体となったオープンエアで、寝湯と岩盤浴も併設されている。脱衣所の2階にはフィットネスジムがあり、軽く汗を流したのち、そのまま温泉に浸かれるという仕組みだ。

湯上りには館内を散策する。萩焼の作家の作品などを扱うショップをまわり、ライブラリーにある本やDVDを部屋に持ち帰り、夕食までの時間を過ごすのもいい。

夕食後は「The Bar OTOZURE」へ。枯山水の美意識に通じる水盤を眺めながらグラスを傾けているうちに、「次はいつ訪れようか」と旅のプランが頭に浮かぶだろう。

木々が茂る、庭園を望むエントランスホールには四季を通じて窓ガラスがなく、自然と一体化している。ここで靴を脱ぎ、館内へと入っていく
水盤/時間帯によって表情を変える水盤の周りの回廊を歩き、訪れたゲストはエントランスホールへ向かう。凛とした空気が漂っている
茶室 一峰庵/到着したゲストはまず茶室に案内され、最初のもてなしとして抹茶をいただく。本格的な茶室だが、作法に心得がなくとも安心して楽しめる
通路/館内の通路には畳をふんだんに使用している。裸足になり、畳の上を歩く心地よさを感じたい。清掃が隅々まで行き届いているからこそできることだ
部屋の露天風呂と合わせて楽しみたい大浴場。写真は男性用だ。泉質はアルカリ性単純温泉で、柔らかな湯は肌に優しく、心身をときほぐしていく
ショップ/萩焼の名匠たちの作品が館内で購入可能。坂倉新兵衛さんほか地元、萩焼・深川窯の作家による作品も多く並ぶ。土産物の販売も行われている
ライブラリー/ガラス作家・西川慎さんの作品が飾られたライブラリー。長門市出身の童謡詩人、 金子みすゞさんの詩集や観光関連の書物などが並ぶ。DVDの貸し出しも
The Bar OTOZURE/ローズウッドのカウンター席から水盤を眺める。昼の表情とはうって変わり、夜になると水盤はライトアップされることで、水面に鏡のような美しさが加わる

季節替わりの特別会席が
美味なる記憶を、心に残す

先付/車海老、ナス、小芋に鰹出汁のジュレをかけ、柚子を降った先付。田原崇雄さんの手による、独特の表情をもつうつわと料理が互いに引き立て合っている

夕食は「日本料理 雲遊」でいただく。料理長の武田純一さんの巧みな技術によって表現される繊細な会席料理は、この土地で採れたものを、この土地の料理法で、この土地で食すという「三土料理の哲学」がテーマ。うつわは坂倉善右衛門さん、田原陶兵衛さん、新庄貞嗣(しんじょうさだつぐ)さん、坂倉正紘さん、田原崇雄(たはらたかお)さん、坂倉新兵衛さん、金子司さんをはじめ、萩焼の名匠から気鋭の若手の作品を使用し、料理との共演も見事である。

仙崎漁港などから仕入れた魚介類は、館内の生け簀に放たれるため鮮度が抜群。野菜も地元産を基本とし、一品ひと品に山口の旬の美味が詰まっている。「美味しいものをつくりたい。ただそれだけです」と語る武田さんの料理は至極の口福をもたらしてくれる。

左)御碗/萩で水揚げされた甘鯛と美祢産のしいたけなどを用いた澄まし汁。香り付けに木の芽を添えて。中央・右)造里/仙崎漁港直送のウニやクエなど刺身の盛り合わせと、野菜本来の旨味を感じられるひと皿
左)山椒味噌を添えた長州和牛炭火焼。右上)焼八寸。右下)いちじくの胡麻クリーム掛け、椎茸のチリ酢和えとともに
左)蓋物/岩国レンコンや自然薯などを混ぜ込んだひろうすを揚げ、出汁香る銀餡(ぎんあん)をかけて仕上げている。右)冷し鉢/長門産のナスと阿武産のトマトの湯むきなどに生姜酢をかけて、さっぱりとした味わいに
御飯/ほんのり甘い甘く香り高い萩市佐々並の棚田で育った九郎米(コシヒカリ)は満腹でもペロリ
水物/山口銘菓である外郎を包んださつまいもの茶巾絞り。みずみずしい季節のフルーツも美味
山口の地酒/「純米吟醸 音信」は萩市にある岡崎酒造場と共同製造したもの。ここでしか飲めない酒だ
朝食/通年提供されるのどぐろの一夜干し、だし巻き卵、地元野菜のボイル、小鉢など、バランスのとれた品々が並ぶ。丁寧な朝食から1日が始まる

大谷山荘 別邸 音信
住所|山口県長門市深川湯本2208
Tel|0837-25-3377
Fax|0837-25-3771
客室数|18
料金|1泊2食付4万2100円〜(2名1室利用時の1名料金、税・サ込み)
カード|AMEX、DC、DINERS、JCB、UC、VISA
チェックイン|14:00
チェックアウト|11:00
朝食|和食または洋食(レストラン)
夕食|和食会席(レストラン)
施設|大浴場、岩盤浴、レストラン、バー、ライブラリー、茶室、ショップ、エステサロン、ジム、庭園
インターネット|Wi-Fi

 

高杉晋作ら維新志士達が
語りあった宿「松田屋ホテル」

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山口県 宿の選び方・楽しみ方3選
1|大谷山荘 別邸 音信
2|松田屋ホテル
3|ホテル楊貴館

text:Nao Oomori photo:Ryusuke Honda


≫もうひとつの萩焼。山口県長門市・深川萩【前編】

≫維新の舞台を巡る旅~山口・萩編~

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