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【後編】進化する周防大島を旅する
いま訪ねたい、プレミアムなせとうち

2020.10.25
【後編】進化する周防大島を旅する<br><small>いま訪ねたい、プレミアムなせとうち</small>

瀬戸内海の西に浮かぶ「周防大島」。人口2万人に満たないこの小さな島はいま新しい産業を模索する移住者と島民の実験地となっています。それはまさに“島agri”といえる独自の展開。周防大島と人の織りなす軌跡を追う本連載。後編では島の文化や宿、絶景スポットを紹介します。

≪前編を読む

島で食べ、泊まり、めぐる

せっかく来たならめぐりたい、周防大島の食と文化、宿。総面積約140㎢の小さな島の魅力を、あますところなくお届けします。

グッドデザイン賞を受賞!
周防大島 お寺カフェ

現代的な寺のあり方を考察するのは、「周防大島 お寺カフェ」。日常で忘れがちな“自分と向き合う時間”を提供したいと、企画する西村尚倫さんは話す。「カフェを開くことで寺の敷居を下げ、島外の方にはサードプレイスとして、島内にはコミュニティを。そんな新しい仕組みにできれば」。

京都の茶園から仕入れた抹茶を和菓子と共に。和三盆の型は、名匠・市原吉博氏によるもの

周防大島 お寺カフェ
住所|山口県周防大島町油良587寿源寺境内
Tel|050-5472-3338
営業時間|土日(事前予約/決済制)12:30〜、14:00〜、15:30〜、
定休日|月曜〜金曜
www.otera-cafe.com

煤竹でつくられた端正な箸。
やねよりの箸屋

蒿屋の囲炉裏の煙に燻され、年月をかけて丈夫になった煤竹の箸をつくる「やねよりの箸屋」。竹から割り出し、ひと揃いの箸が完成するまで10年かかることも。2015年にはふぐを食べる箸としてミラノ万博でも使われた。「使う方の人生を、ささやかに彩る。そんな箸を提供していきたい」と職人の河合悦生さん。

一膳ずつ趣が異なる箸たち。島外の注文には、複数の箸を送り気に入ったものを選んでもらう

やねよりの箸屋
住所|山口県大島郡周防大島町安下庄竜が崎
Tel|0820-77-0029
※営業時間、定休日などは電話にて要問い合わせ

生涯を旅に費やした偉人。
宮本常一記念館

島出身の民俗学者・宮本常一の記録を収蔵する「宮本常一記念館」。生涯の1/4を旅に費やし、歩いた距離は地球4周分という常一が残した記録は、写真だけでも10万点と膨大。「ネットから情報を得られる現在ですが、ぜひ常一が行った、歩いて見て、確かめるを大切にしてほしい」と学芸員の徳毛さん。

常一が愛用した旅道具も展示。カメラを手にした後は、数多くの写真も残している

宮本常一記念館
住所|山口県大島郡周防大島町平野417-11
Tel|0820-78-2514
開館時間|9:30〜18:00(展示室の受付は5:30まで)
休館日|水曜(祝日の場合は翌日休館)、年末年始
www.towatown.jp/koryu-center/koryu.html

輝く刺身!太刀魚の鏡盛り。
お食事処 慶

柑橘の酸味と、炙りの香ばしさが相まった太刀魚は、口に入れるとサッととろけていく

県内の漁獲量の6割を占める太刀魚。秋冬に水揚げされる周防瀬戸の太刀魚をつかった鏡盛りは、島に来たなら試してみたい逸品だ。「お食事処 慶」では、新鮮な太刀魚を使った一皿が有名。太刀魚は、切れ目を入れた毬みかんで叩いて、一気に炙る。はじめは塩で、次はポン酢や紅葉おろしで味わいたい。

お食事処 慶
住所|山口県大島郡周防大島町長崎1958-31
Tel|0820-78-2222
営業時間|11:00〜14:00、17:00〜21:00
定休日|木曜
www.suouoshima.com/syokuji/kei.html

古民家で過ごす寛ぎの時間。
石鍋亭

オーナーの宮地直人さんも移住組。釣りと料理好きが高じて、島でこの物件を見つけると単身移住。環境を整え、2015年に宿をオープンした

横見地区の海近くにある「石鍋亭」は、築100年の古民家を改装した宿。1日1組限定で、地産の魚と野菜を使った料理が評判だ。内観は、木の温もりを感じる増築部分と、古屋の情緒が愉しめる。部屋から望む瀬戸内海に、旅の疲れを解放したい。

石鍋亭 
住所|山口県大島郡周防大島町横見139
Tel|070-2354-1478
料金|1泊2食1万5000円(税抜)
※宿泊は2名から
IN|16:00 OUT|10:00
定休日|火・水・木曜
http://ishinabetei.com

近隣の島をクルージング!
瀬戸内パドリング

「海に出ると素直になれる」とオーナーの村田卓也さん。静かな海に身を任せて、癒しの時間を過ごしたい

「瀬戸内パドリング」があるのは、対岸に四国が望める小泊の集落。ここでは初心者から、シーカヤックとサップに親しめる。慣れたら湾を出て西側へ。禿島と四ッ小島をめぐる約2時間のクルージングが楽しめる。穏やかな瀬戸内海の島めぐりは、特別な時間に。

瀬戸内パドリング
住所|山口県大島郡周防大島町小泊バス停前
Tel|050-3700-1731
営業時間|9:00〜19:00
定休日|無休
http://setouchi-paddling.com/

ここに来たら見逃せない、絶景スポット

山頂にあるパラグライダーの発射台からは、多島美を堪能できる

島中央部を山岳が占める周防大島の美観を求めるなら、ぜひ高台へ。息を飲む、瀬戸内の絶景が待っています。

海と集落を見渡せる!
嵩山山頂展望台

天空に浮く展望台は、山頂を数分下ったところに

島の北西から、文殊山、嘉納山、源明山、嵩山と続く、4つの山稜は「瀬戸内アルプス」と呼ばれ、古から山頂の絶景を求める人々が訪れた。天気がよければ、海岸線を埋める集落の様子や、瀬戸内の多島美はもちろん、四国連山までが見渡せる。民俗学者・宮本常一の父は、新しく訪れた場所では高いところへ登って、周囲のあり方を見るよう言ったという。然らば、道に迷うことはないとして。嵩山の周囲は、長寿の森として遊歩道が整備されているほか、山頂まで車で登れるのもうれしい。

嵩山山頂展望台
住所|山口県大島郡周防大島町東安下庄
Tel|0820-79-1003(周防大島町商工観光課)
www.oidemase.or.jp/tourism-information/spots/13345

坂道から垣間見える海も美しい。
大島オレンジロード

大島大橋を望むスポットも。山道から海岸線に出るポイントでは、鏡のようにきらめく穏やかな瀬戸内の海に、心動かされる

大島オレンジロードは、ミカンを運ぶトラックが行き交う広域農道。オレンジ色のガードレールが目印で、島全域に張りめぐらされている。実はここは、島の隠れた絶景ポイント。特に山から降り、安下庄方面に向かう道は、絶景の連続。思わず眺めを堪能したくなったら、車を停めて、安全に!

大島オレンジロード
島内全域

≪前編を読む

text & edit: Sayaka Sena photo: Hiromitsu Yasui map: ALTO DCRAFT
2019年12月号 増刊「プレミアムせとうち案内」


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