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「ホテル楊貴館」
油谷湾を望む絶景温泉を堪能
【第3回】山口県 宿の選び方・楽しみ方

2020.10.15 PR
「ホテル楊貴館」<br>油谷湾を望む絶景温泉を堪能<br> 【第3回】山口県 宿の選び方・楽しみ方
大浴場「玄宗の湯」の露天風呂から、海に沈む夕日を望む。ダイナミックな絶好のロケーションだ。渡り鳥が姿を表すこともあるという

山口県の奥深さに魅了された編集部が、旅をテーマにし、宿にフォーカスする本連載。くつろげる部屋のつくりや周りの環境、質の高い食事は、その旅の質を左右するといっても過言ではありません。楽しみかた別にセレクトした宿の、第3回は山口県長門市、油谷湾温泉を擁する「ホテル楊貴館」です。

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多島美を臨むオーシャンビューに寛ぐ

小島が点在する油谷湾を眼下に望む温泉宿。ゲストの笑顔に会いたいと改修を重ねてきた館内は、温かなもてなしの心に満ちている。刻一刻と変化する海の表情を楽しみながら、癒しのひと時を過ごしたい。

思い思いの滞在を叶える
絶景と温泉が自慢の和みの宿

山口県の北西部、波穏やかな油谷湾を間近に望む高台に、「ホテル楊貴館」は建つ。「大切な人と、大切な時間を過ごせる宿」をコンセプトに掲げ、旅の目的やシーンに応じたさまざまな滞在スタイルを提案している。

それはまず、客室タイプの豊富さから感じ取れるだろう。全39室からなる客室は、海に面した風呂を備えるアニバーサリーフロア、レトロな風情が漂う朝凪の棟、海に沈む夕日を独占できる夕凪の棟に分かれており、さらに特別室、メゾネット、和洋室、和室、ツインルーム、バイアフリールームなど計12種類に細分化され、趣は一室一室すべて異なるというこだわりよう。カップルや夫婦、家族や友人、親子3世代、もちろんひとり旅もいい。人数に応じて客室をセレクトできるのは、宿選びにおいてうれしいポイントである。

そして宿での滞在をより贅沢なものへ昇華させてくれるのが、ホテル楊貴館自慢の温泉だ。敷地内から湧き出る自家源泉で、泉質は無色透明、無味無臭のアルカリ性単純温泉。ph値が9.60と高いため、美肌の湯としても定評がある。トロトロの湯触りで湯上がりの肌はしっとり、保温性に優れており身体の芯から温まる。

大浴場「玄宗の湯」と「楊貴妃の湯」の露天風呂から見渡せるのは、油谷湾と空が目の前に広がる大パノラマ。太陽が昇る朝、夕日が海を赤く染める夕暮れ時、無数の星が空に輝く夜陰、時の移ろいとともに変化する景色を眺め、潮風を頰に感じながら名湯に身をゆだねる。まさに至極の時間という言葉にふさわしい。

旅の醍醐味ともいえる夕食も、ゲストを大いに満足させる。プランに応じて個室や部屋食(夕凪の棟のみ)を利用できるのも、ありがたい配慮だ。すべてはゲストのため。心尽くしのもてなしは、忘れがたき記憶として深く刻まれることだろう。

夕凪の棟の最上階にある特別室。カナダ製のロッキングチェアに腰掛け、大きな窓越しに油谷湾の眺望を堪能できる。16畳の和室の広々とした客室だ
ホテル楊貴館を象徴するアニバーサリーフロアの露天風呂付き和洋室。油谷湾を一望できるテラスにある露天風呂は温泉。二人で入っても十分な広さだ。寝室のベッドにはシモンズを採用している
メゾネットタイプの特別室は朝凪の棟の3~4階にある。吹き抜けがあり、1階には二間続きの和室、2階にはツインのベットルームが。3世代の家族旅にも最適だ
アニバーサリーフロアには、ミキモト コスメティックスのシャンプー、コンディショナー、ボディソープを用意
左)女性には色浴衣の貸し出しを行なっている。約100種類が用意されており、好みの色や柄を選べると人気だとか。右上)客室にはワッフル生地の部屋着も完備。着心地の良さが評判を呼び、売店で販売もされている。右下)冬場には足袋ソックスも用意されている。湯上がりの身体を冷やさない、うれしい配慮だ。持ち帰りOKとのこと

自由気ままに過ごせる
心をほどく、なごみの時間

ホテル楊貴館ではチェックインが14時、チェックアウトが12時のため、最大で22時間ステイが可能。山口屈指の絶景スポットとして知られる角島大橋や元乃隅神社、青海島(おうみじま)、千畳敷へは車で約20〜25分とアクセスもよく、チェックイン後にまた観光へ繰り出すというプランも立てられる。朝食後に観光へ出掛け、宿に戻ってひと風呂浴びてからチェックアウトをするゲストも多いそうだ。

無論、湯浴みを楽しみ、部屋でのんびりくつろぐ“何もしない贅沢”を満喫するのもいいだろう。館内には露天風呂付き大浴場に加え、展望露窓風呂やバリアフリー対応の貸切檜風呂もある。どの風呂からも油谷湾が望めるので、時間ごとに表情を変える美景を、それぞれの風呂から堪能するのもおすすめだ。風呂上がりには海に面したラウンジで、オリジナルブレンドのコーヒーを片手に語り合う時間も楽しみたい。

また、ホテル楊貴館が運営するそば処「ととろの里」も地元で評判が高い。場所は携帯電話の電波が届かない、人里はなれた山間部。木漏れ日が差し込む空間でゆったりと流れる時間に身を投じ、手打ちの更科そばに味覚をゆだねる。チェックアウト後の昼食として訪れ、旅の余韻に浸るのもいい。

時間はたっぷりある。ホテル楊貴館での滞在は、自由気ままに、思い思いに過ごしてほしい。

大浴場「玄宗の湯」の内風呂。温泉に加え、電気風呂とサウナもある。夜間に「玄宗の湯」と「楊貴妃の湯」とで、男湯女湯が入れ替わる
訪れたゲストを出迎えるフロント前のラウンジ。グランドピアノが置かれ、不定期でロビーコンサートも開催。夜は庭の松がライトアップされる
ホテル楊貴館から車で約10分の山間にあるそば処「ととろの里」。手打ちそばをはじめ、旬の食材を用いた天ぷらや手づくり豆腐が人気。ホテルから無料送迎も行なっている

長門市産の食材にこだわった
四季を感じる創作会席

宿でのメインイベントとなる夕食は、ホテル楊貴館のある長門市産の食材を中心に使用した、季節感あふれる創作会席だ。料理長の轟木慶志郎さんは食の道に進んだその時から、長門市内の老舗旅館で精進を重ねてきた料理人。ゆえに近隣の漁港で水揚げされた鮮度の高い海産物、里山で栽培された多品目の農作物など、長門市の食材の魅力を知り尽くしている。その審美眼で吟味した素材と磨き上げた技術を融合させた料理は、ゲストを必ずや満足させるはずだ。

「どうしたらお客さまによろこんでもらえるかを考えている」と、轟木さんはいつも口にするという。それはホテル楊貴館のゲストへ向けた思いそのものである。

左)先付/柔らかく蒸した仙崎漁港で水揚げされた天然の鮑に、土佐酢のジュレをかけて仕上げている。右)前菜/イクラをのせた柘榴寿司、むかご真丈のウニ焼き、すすき牛蒡など、目にも艶やかな八寸
左)椀物/蓮根饅頭に包まれているのは、甘炊いた牛肉とごぼう。松茸と揚げた岩国蓮根などをのせて。右)造里/仙崎港から直送されたサザエ、イサキ、アジ、タイ。イカは川尻漁港で一本釣りされたもの
左)焼物/長州和牛の朴葉焼き、松茸と大根おろしのみぞれ和え、イチジクの炙り焼きをひと皿に盛って。右)温物/白甘鯛のかぶら蒸しを出汁が効いた銀餡で仕立て、車海老や銀杏などをのせていただく
左)揚物/フグの唐揚げと白子黄味揚げ。長門市はフグ養殖が盛んで大きな個体と風味のよさが特長。右)酢の物/青海島で捕れた天然の岩牡蠣と小松菜の土佐酢和え。柿の旨味と甘味がアクセントとなる
食事/香り高い松茸の炊き込みご飯。地元の棚田米のコシヒカリを使用。伊勢海老の味噌汁も豪華
水物/自家製の南瓜カステラとコーヒープリン、梨のコンポート、ゆず吉シャーベットの盛り合わせ
山口の地酒/むかつく、山猿、雁木など、山口県内の酒蔵の日本酒を取り揃え、利き酒セットも用意
朝食/のどぐろの一夜干し、つみれと野菜の鍋、エソ豆腐など、朝食にも地元食材をふんだんに使用。1日の活力が湧く和食膳。心に染みる優しい味わいだ

ホテル楊貴館
住所|山口県長門市油谷伊上10130
Tel|0837-32-1234
Fax|0837-32-1069
客室数|39
料金|1泊2食付2万1050円〜(2名1室利用時の1名料金、税・サ込み)
カード|AMEX、DC、DINERS、JCB、UC、VISA
チェックイン|14:00
チェックアウト|12:00
朝食|和食(個室、宴会場、レストラン)
夕食|和食(部屋、個室、宴会場、レストラン)
施設|大浴場、貸切風呂、レストラン、ラウンジ、ショップ、宴会場、エステサロン、岩盤浴
インターネット|Wi-Fi
http://www.hotelyokikan.jp/hotspring/

山口県 宿の選び方・楽しみ方3選
1|大谷山荘 別邸 音信
2|松田屋ホテル
3|ホテル楊貴館

text:Nao Oomori photo:Ryusuke Honda


≫もうひとつの萩焼。山口県長門市・深川萩【前編】

≫維新の舞台を巡る旅~山口・萩編~

≫山口県の“うまい”を堪能する旅。
第1回|海の幸

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