【後編】名古屋の日本遺産・有松をキーマン「庄九郎」と旅する。

2020.9.25 PR
【後編】名古屋の日本遺産・有松をキーマン「庄九郎」と旅する。

高層ビルがそびえる名古屋駅から名鉄名古屋本線に乗車し、ほんの20分で400年のタイムトラベルができる町が有松です。東海道筋に生まれ、有松・鳴海絞りとともに繁栄し、江戸の面影をいまに伝えるこの町を、キーマン「庄九郎」をテーマにめぐりました。

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有松のキーマン、庄九郎
本名、竹田庄九郎。知多(愛知県南部)から、新興地区の有松にIターンし、町の礎を築くとともに、現在まで400年続く地域ブランド・有松絞りを生み出した。有松人で彼を知らない者はいない。

町に受け継がれる、庄九郎のDNA

ゲストハウスMADO

有松の特色は、誕生以来、絞り生産を一貫してなりわいとし、町全体が絞り業者のみで形成されてきたことで、江戸時代の町屋がそのまま残っている点にある。有松を歩くとほっとした気分になるのは、人々の生活や営みが町に根づいているからかもしれない。

実は有松は、全国の町並み保存運動の発祥の地であり、第1回の全国町並みゼミは1978(昭和53)年に有松と足助町(当時)で共同開催された。1984(昭和59)年には、名古屋市の町並み保存地区第1号に指定。2013(平成25)年に保存地区内の東海道が無電柱化され、2016(平成28)年には4大都市における街道沿いの町並みとして初の重要伝統的建造物群保存地区に選定。2019(令和元)年には、日本遺産に認定された。庄九郎が築いた町とブランドは、現在も人々によって大切に育まれている。

有松の立ち寄りスポット

パン愛好家が集う、オーガニックな名店
ダーシェンカ・蔵

愛知県幸田町に本店を構えるベーカリー「ダーシェンカ」の2号店として、2000年にオープン。町並み保存運動の中で、旧絞り問屋商家・神谷半次郎邸の蔵を大阪府出身の小倉喜八郎さんが改装。パンの製造・販売を開始した。国内産の低農薬&オーガニックの小麦、自家製のフルーツ酵母を使用し、石窯で焼くパンが自慢。ナッツやフルーツ類はすべてオーガニックの素材を使い、クリームやあんなども添加物は不使用。

代表取締役の小川喜八郎さん(左)、スタッフの西村あゆみさん(右)と酒向なつ来さん(中)
手土産にはもちろん、飲食スペースもあり。中庭のほか、2階にテーブル席がある

ダーシェンカ・蔵
住所|愛知県名古屋市緑区有松2304 
Tel|052-624-0050
営業時間|10:00〜17:00
定休日|月・火曜

格子窓の先は江戸時代、暮らすように有松に泊まる
ゲストハウスMADO

築100年の建物をリノベーション。客室には、東海道に面した大きな格子窓。窓の先には市指定有形文化財の小塚家住宅。贅沢な立地だ

有松の保存地区に宿泊できるゲストハウス。中国でアパレル業を営んでいた大島さんご夫妻が、2015年、一浩さんの地元有松へのUターンを機に開業。シンボリックな格子窓が、宿名の由来になっている。宿泊者同士の交流はもちろん、大島さんにたずねれば、「トヨタ産業技術記念館の繊維機械館は一日いても飽きない」など、ニッチな情報を教えてくれる。宿泊者は声を揃えて、「有松には生活がある」と感動するという。

オーナーの大島一浩さん・美穂子さん
週末はカフェ利用もできる。ワークショップやイベントも随時開催

ゲストハウスMADO
住所|愛知県名古屋市緑区有松924
Tel|052-746-5946
宿泊料|1部屋1名利用5000円〜(3名以上の利用は要相談。一棟貸可。季節により別途冷暖房費500円/1部屋)
IN|16:00〜21:00
OUT|10:00

旧庄九郎本家の家屋でランチしよう
ライブラリーカフェ&バル 庄九郎

平日15食限定の「庄九郎ランチコース」1650円。3種の手毬寿司と、有松・鳴海絞り色のソフトクリームが付く

空き家となっていた有松の絞りの開祖・竹田庄九郎の本家の家屋を、2017年、クラウドファンディング(CAMPFIRE)を用いてカフェ&バルとして再生。築170年の家屋で寛げる。店主の中村俶子さんは、庄九郎一族の流れをくむ7代目・竹田嘉兵衛の長女。町や有松・鳴海絞りの歴史に精通しているため、お話をうかがうのも楽しい。ライブやティーセミナーも実施しており、地域のコミュニティスペースになっている。

店主の中村俶子さん(中)、スタッフの岡本和世さん(右)と澤井美歩さん(左)
空間の随所に溶け込んだ有松・鳴海絞りの意匠にも注目

ライブラリーカフェ&バル 庄九郎
住所|愛知県名古屋市緑区有松1804
Tel|052-627-2055
営業時間|ランチ11:00〜14:00(L.O.13:30)、カフェ14:00〜16:00、ディナー17:00〜21:00(L.O.20:30)
定休日|月曜

有松・鳴海絞りをより深く知るなら
有松・鳴海絞会館

 

2階の資料室。手蜘蛛絞り、鹿の子絞り、三浦絞りなど、美しい手仕事に、思わず息をのむ

旅の中で訪れてほしいのがここ、有松・鳴海絞会館だ。有松・鳴海絞りを紹介し、未来へつなげることを目的として、1984(昭和59)年に竣工。いまでは失われてしまった絞り技術も見られる資料室や、英語対応の映像作品、技工士による実演等を通して、有松・鳴海絞りを深く知ることができる。2階の研修室では、絞り体験教室も開催。作品は、染色後3週間ほどで郵送してくれる。ハンカチ1100円〜(要予約・所要1時間)。

有松絞商工協同組合理事長・成田基雄さん
2階では、2名の工芸士による「くくり」の絞り実演を間近に見学できる。気軽に会話も楽しもう

有松・鳴海絞会館
住所|愛知県名古屋市緑区有松3008
Tel|052-621-0111
開館時間|9:30〜17:00(実演は〜16:30)
休館日|不定休

目的・趣味に応じたガイドでおもてなし!
有松あないびとの会

30〜80代のボランティアスタッフが活躍

申し込み方法|希望日時の2週間前までに、代表者の住所、氏名、電話番号、FAX番号、希望日時、人数を連絡
申し込み先|有松・鳴海絞会館
Tel|052-621-0111
Mail|info@shibori-kaikan.com
料金|ガイド1名につき1000円

日本遺産・有松の魅力を動画で公開中!
https://shibori-kaikan.com/arimatsu-isan

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text: Discover Japan photo: Koji Honda map: Alto Dcraft
2020年10月号「新しい日本の旅スタイル」


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