食事がより楽しくなる《湯町窯》のうつわ
どこかエキゾチックでモダンな
スリップウェアの技法を継承
|注目のうつわ作家カタログ⑫
素材を大切にする作家もいれば、ひとつの技術を洗練させていく作家もいる。そんな彼らの個性に満ちた作品は、私たちの食事をより楽しいものに変えてくれる。あなたの暮らしをより豊かにするうつわを探してみては。
今回は、エッグベーカーで知られる湯町窯のフリーハンドで描かれた繊細な模様が特徴のうつわを紹介。
湯町窯(ゆまちがま)
島根県松江市、日本の名湯・玉造温泉のほど近くに1922年に開窯。出雲・布志名(ぶじな)焼の流れをくむ窯元のひとつ。伝統的な茶碗から窯の代名詞ともいえるエッグベーカーまで、幅広くうつわを制作している
現在、3代目の福間琇士さんと4代目の庸介さんが作陶を続ける湯町窯。窯の代名詞といえるエッグベーカーは、1900年代初頭に民芸運動のメンバーでイギリス人陶芸家のバーナード・リーチから直接手ほどきを受けて完成したといわれている。
陶器でありながら直火が可能。コロンと丸みを帯びたフォルムに、化粧泥の装飾がモダンな雰囲気だ。うつわの中に描かれた模様は「スリップウェア」というヨーロッパの伝統的な技法で、作品の大半に反映されている。水分を含んだ化粧土を使い、フリーハンドで描かれた波紋や渦巻きなど、伸びやかで繊細な模様が特徴。実用的なうつわでありながら、アートを愛でるように楽しめるのも魅力だ。
※Discover Japan Lab.で取り扱いあり
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光と影のデザインに潜む美しき手仕事の痕跡
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Discover Japan Lab.
住所|東京都渋谷区宇田川町15-1渋谷PARCO 1F
Tel|03-6455-2380
営業時間|11:00〜21:00
定休日|不定休
※最新情報は公式Instagram(@discoverjapan_lab)などで随時紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
※掲載商品は一部であり、店頭にはさまざまなうつわが並びます。
※サイズ・重量は掲載商品の実寸です。同じシリーズでも個体差があります。
[陶磁器]
01|青木良太
02|田村 一
03|十場あすか
04|小川 綾
05|壷田和宏・亜矢
06|二階堂明弘
07|水谷智美
08|山本憲卓
09|シライナギサ
10|沼田智也
11|小島鉄平
12|湯町窯
[ガラス器]
13|西村 青
14|太田良子
15|古賀雄大
16|笹川健一
17|木下 宝
[木器・漆器]
18|村上圭一
19|蝶野秀紀
[飯碗]
20|ごはん茶碗 18選
[マグカップ]
21|マグカップ 18選
text: Misa Hasebe photo: Shimpei Fukazawa
Discover Japan 2023年12月号「うつわと料理」