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新潟県 栃尾又温泉「自在館」
温泉ビューティ研究家・石井宏子さん厳選!

2022.6.25
新潟県 栃尾又温泉「自在館」<br><small>温泉ビューティ研究家・石井宏子さん厳選!</small>

どうせ行くなら、いい湯に浸かりたい。自分にぴったりの温泉はいったいどこに。湯力の助けで元気になるにも、湯の道は多種多彩。活力系、癒し系、いま心惹かれるのはどっち?

歯を食いしばって頑張る日々に疲れ果て、ふと誰かにやさしく慰めてもらいたくなったら癒し系の温泉へ。凝りもストレスもすべてを湯に流して生きる力を取り戻そう。今回は、新潟県栃尾又温泉「自在館」を紹介。

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ぬる湯に長時間浸かってふやけたい湯治宿

トイレ付きの和室。ぬる湯は眠気が増すので、安眠にこだわった寝具でぐっすり。全館Wi-Fi完備でワーケーションも対応

人生にはふやけてしまいたいときがある。よろいを脱いで刀を置いて、ただただ湯の中で脱力する。「栃尾又温泉」の源泉温度は36℃、体温と同じくらいのぬる湯は、この世のあらゆるストレスから心身を解放してくれる。3つの湯が楽しめる大浴場「霊泉の湯」は、男女日替わりで利用できる共同浴場だ。歴史の古い「したの湯」は癒しのオーラに満ちた雰囲気で、長い階段を下りた渓流の源泉の近くにある。湯船の縁石に頭をのせて脱力し、目を閉じてぬるい湯の中に漂っていると、どこまでが自分の身体で、どこからが温泉なのか境目がわからなくなって、無限大の宇宙空間を浮遊しているような気持ちになる。湯に浸かって読書もできる。居眠りしている人や、宇宙の彼方を見つめているような人もいて、よいではないか。ここは羽を休めるサンクチュアリー、何もかも温泉が洗い流してくれるのだ。連泊すればリラックス度が格段に上がる。移動を考えずに丸一日、温泉に浸かってのんびり過ごせるからだ。毎日変わる湯治ごはんも美味しい。野菜や山菜たっぷりで肉や魚もバランスよく、魚沼産コシヒカリのつやピカご飯と味わう一汁四菜で、新潟の地酒を一杯。心にも身体にも幸せが満ちてくる。

大浴場「したの湯」。36℃の源泉かけ流しで、30 分~1時間ほど浸かるのがおすすめ。40℃に加温した湯船もある。館内には自家源泉の貸切風呂も3つあり何度でも無料
基本の一汁四菜は女将や地元のお母さんたちが料理をつくっている。何連泊しても楽しめるようにと、毎日献立が替わる。イワナの炭火焼きや鴨鍋などを追加して楽しむ人も

 

徳島県 祖谷温泉
「和の宿 ホテル祖谷温泉」

 
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新潟県 栃尾又温泉「自在館」
<温泉data>
泉質|単純放射能泉 
泉温|35.0℃
湯の色|透明 
加温|なし
加水|なし 
かけ流し|〇

<宿data>
住所|新潟県魚沼市上折立66
Tel|025-795-2211
料金|1泊2食付1万 6210円~(税・サ込) ※連泊割引あり
IN|15:00 
OUT|11:00
日帰り温泉の営業時間|11:00~14:00または15:00(混雑状況により変動。要事前予約) 
風呂の種類|大浴場内湯男女各1~2(男女入替制)、貸切風呂内湯2、貸切露天風呂1
定休日|不定休
夕食|野菜中心の湯治食(食事会場または客室) 
朝食|和定食(食事会場または客室) 
昼食|なし
Wi-Fi|あり(ロビー、客室、食堂)
おひとりさま利用|可能
アクセス|車/関越自動車道小出ICから約20分 
電車/JR浦佐駅から送迎バスで約40分

 

≫公式サイトはこちら

 

text: Hiroko Ishii
Discover Japan 2022年5月号「ニュー・スタイル・ホテルガイド2022」

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