陶芸家《武 二香》
目に映る自然がモチーフ。
生活に彩りを添える作品
|渋谷パルコ「増渕篤宥・武 二香 二人展」
東京・渋谷パルコにて2026年3月14日(土)~3月22日(日)にかけて開催される「増渕篤宥・武 二香 二人展」。身近な動植物を作品に落とし込み、生命力みなぎる二人の作品は、日常生活に癒しと温もりを与えてくれる。本記事では身近な動物をモチーフにしたうつわやオブジェを生み出す武二香さんのうつわをご紹介。飾らない動物たちのさまざまな表情にも注目したい。
※個展初日の入店について、一部時間帯に整理券が必要です。詳細は公式Instagram(@discoverjapan_lab)、または公式オンラインショップをご確認ください。
Discover Japan公式オンラインショップでは、本展の一部作品を2026年3月17日(火) 20時より順次販売予定です。(店頭の販売状況により日程・内容が変更になる場合があります)

武 二香(たけ・にこ)
2017年、愛知県立芸術大学大学院美術研究科陶磁領域修了。愛知県陶磁美術館 陶芸館での指導員を経て独立。瀬戸・藤四郎トリエンナーレほか、入賞多数。現在、愛知県豊田市で作陶する。
凛々しさも愛らしさも
生き物の表情を描く

リス、サギ、クマ、アマゴ…。武二香さんの作品は、身近にいる動物たちがモチーフになっている。

武さんの趣味は、登山や渓流釣りなどのアウトドア。近隣の山や川を訪れ、そこで出合う動物や自然からアイデアをもらっている
「車で工房に行く際に通る田んぼで、サギなどの野鳥をよく見掛けます。運転しながら眺めるのが日課で、季節ごとに訪れる鳥たちは私にとって癒しの存在です。趣味は登山や渓流釣り。山間部に入ることも多く、その時に出合うリスやアマゴもお馴染みの動物です。クマは足跡しか見たことがありませんが、親近感を覚えます」と、武さんは目を輝かせる。

大学院での制作課題は、植物を題材にするのが決まりだった。そのため、大好きな動物を表現する機会が限られていたが、独立を機に一転。普段目にする生き物をモチーフに、うつわづくりに没頭した。
「デフォルメし過ぎないように心掛けています。野生動物ならではの凛々しさやユニークな表情など、かわいいだけじゃない、リアルな雰囲気を表現したいと思っています。手に取った皆さんにも『こんな表情あるよね!』と共感してもらえたらうれしいですね」

気になった動物は、その場で写真に収めたり、何枚もスケッチして、資料として保管。下絵を描く際の参考にしている。「ユニークな表情がそのまま出るように意識しています」
リアルでありつつどことなく幻想的な作風は、入念なスケッチと幾度にもわたる下描きが基礎になっている。日常で出くわした動物は、撮影するか、あるいはその表情をスケッチに残す。それらを参考に、成形した素地に下描きをするのだが、何度も消して、描いてを繰り返しながら、納得のいく表情に仕上げていく。
「下描きに一番時間を費やすんです……」
民藝のような素朴な質感を出すために、落ち着いた色調の顔料をセレクト。さらにそこに動物の表情を織り交ぜて、アートピースとしても楽しめる作品に昇華させていく。

うつわ類は口当たりのよさやスタッキングのしやすさなども考慮されていて使いやすい。オブジェ類の愛らしい姿は言わずもがなだ。
「海釣りも行くので、今後、海の魚も登場するかもしれません」と武さん。夢中でスケッチする姿が目に浮かぶ。
使うもよし、愛でるもよし。武 二香の作品
作品ラインアップ
見れば見るほどいとおしくなる動物モチーフのプロダクト。動物だけでなく、細かな模様や色のグラデーションも丸ごと堪能して。

鉄絵蓋付壺-どんぐり交換-
リス同士がドングリを交換している様子。壺自体がドングリのかたちになっていて、オブジェとしても楽しめる。

鳥の宝箱
蓋部分の鳥モチーフは、銀彩(銀を用いた装飾)で描かれたもの。上品な煌めきがチェック柄と好相性。

サギの皿
田んぼに飛来するサギを描いたプレート。縁にも繊細な模様が。民藝を彷彿させる、温かく落ち着いた佇まい。

熊と魚
渓流釣りに行く際に見掛けるクマの足跡からインスピレーションを受けたオブジェ。背中には川魚のアマゴが。
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個展作品がオンラインで買える!
公式オンラインショップ
陶芸家《増渕篤宥》
機能的で繊細なうつわ
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増渕篤宥・武 二香 二人展
会期|3月14日(土)~22日(日)
会場|Discover Japan Lab.
住所|東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO 1F
Tel|03-6455-2380
営業時間|11:00~21:00
定休日|不定休
※詳細は公式Instagram(@discoverjapan_lab)にてご確認ください。
※サイズ・重量は掲載商品の実寸です。同じシリーズでも個体差があります。
text: Misa Hasebe photo: Shiho Akiyama
2026年4月号「地域の“旬”感へ」


































