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長野県 野沢温泉「村のホテル 住吉屋」
温泉ビューティ研究家・石井宏子さん厳選!

2022.6.22
長野県 野沢温泉「村のホテル 住吉屋」<br><small>温泉ビューティ研究家・石井宏子さん厳選!</small>

どうせ行くなら、いい湯に浸かりたい。自分にぴったりの温泉はいったいどこに。湯力の助けで元気になるにも、湯の道は多種多彩。活力系、癒し系、いま心惹かれるのはどっち?

湯力を実感できる温泉で、全身にエネルギーを注入したいなら、活力系の温泉へ。ステイホームですっかりなえてしまったやる気のスイッチを入れてくれる温泉だ。今回は、長野県野沢温泉「村のホテル 住吉屋」を紹介。

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風情を味わい、高温泉でリフレッシュ

野沢温泉の台所「麻釜(おがま)」は100℃近い熱湯がこんこんと湧く、地元の人だけが利用できる炊事場。毎朝この源泉でゆでる「本物温泉玉子」を朝食で

あっちっちい。きりりと熱い。何度も何度もかけ湯をして、いざ出陣。湯船に一歩踏み入れたらちゅうちょすることなく気合で一気に湯の中へしゃがみ込め。「気持ちいいでしょ、さっぱりするよね」。野沢温泉の外湯(共同湯)で地元のおかあさんから伝授された極意だ。くうぅうう。湧きたての新鮮な湯が身体中をじんじん駆けめぐる。この感じ、忘我の境地、これこそが野沢の温泉道なのである。野沢温泉には30ほどの自然湧出源泉がある。「住吉屋」の敷地にも自然湧出の自家源泉が2カ所あり、90℃の源泉を風を取り入れた独自の冷却法で調整し、数メートルで鮮度を保ったまま大浴場の湯船へと注がれている。色ガラスの光が美しいロマンティックな内湯も、やっぱり熱め。硫黄の香りがぷんぷんするが、新鮮さが際立つ湯は透明だ。泉質は、含硫黄-ナトリウム・カルシウム-硫酸塩泉、pH8.9のアルカリ性。ぐるぐると血行促進して発汗し代謝をサポート、スカッと爽快リフレッシュの湯だ。江戸時代から野沢に伝わるハレの日の郷土料理「取回し鉢」も名物。芋なますや塩煮芋、山菜、牛の香り焼きなどが地酒とともに味わえる。

色ガラスと丸いタイルの湯船がロマンティックな大浴場には露天風呂も。敷地内2カ所に湧く90℃の自家源泉は風に当てて温度調整し、かけ流し。毎日湯を抜き、新鮮な湯に入れ替えている
温泉旅情緒を味わえる雰囲気はそのままに、寝室はベッドに改装されて快適に過ごせる客室も増えている

 

北海道 豊富温泉
「川島旅館」

 
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長野県 野沢温泉「村のホテル 住吉屋」
<温泉data>
泉質|含硫黄-ナトリウム・カルシウム-硫酸塩泉
泉温|89.0 ℃
湯の色|透明
加温|なし
加水|なし
かけ流し|〇

<宿data>
住所|長野県下高井郡野沢温泉村豊郷8713
Tel|0269-85-2005
料金|1泊2食付1万9800円~(税・サ込)
IN|13:00
OUT|11:00
日帰り入浴|なし
風呂の種類|大浴場(露天風呂)1、小浴場1(すべて男女入替制)
定休日|月・火曜、または火・水曜(季節により変動)
夕食|会席料理、郷土料理(個室食事処)
朝食|和食(個室食事処)
昼食|なし
Wi-Fi|あり(客室)
おひとりさま利用|要相談(冬季は不可)
アクセス|車/上信越自動車道豊田飯山ICから約30分
電車/JR飯山駅からバスで約25分の野沢温泉バス停から徒歩約5分

 

≫公式サイトはこちら

 

text: Hiroko Ishii
Discover Japan 2022年5月号「ニュー・スタイル・ホテルガイド2022」

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