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アイヌの聖地・阿寒湖で、秋の大自然を満喫する。

2020.11.25 PR
アイヌの聖地・阿寒湖で、秋の大自然を満喫する。

日本の先住民族であるアイヌの人々の伝統文化がいまに息づく、北海道釧路市の阿寒湖。美しく色づく樹々や雄大な姿を見せる山々、澄み渡る湖などの大自然が、訪れる人々を魅了します。このたび各分野で活躍するクリエイターが阿寒湖に滞在。ここでしか体験できない豊富なアクティビティを通じて、阿寒湖エリアの魅力をあますところなく発信します。

〈旅をした人〉

横田裕市(よこた・ゆういち)

写真家。福島県郡山生まれ。東京都在住。国内外の風景を撮影。Appleでの広告採用や国際フォトコンテスト ipa2016 での部門優勝、海外メディア 掲載等、国内外で活動の幅を広げている。本記事では、写真を担当。


くぼあやこ
イラストレーター。山形県米沢市生まれ。3歳と1歳の姉妹の母。ボローニャ国際絵本原画展入選、入選作がフランスにて出版。これが初仕事となる。広告、書籍、雑誌などで活動中。SNSで子育ての風景を綴った著作『育児百景 Slice of Life』(KADOKAWA)が発売中。


加藤孝司(かとう・たかし)

ライター、写真好き、猫好き。デザインやアート、クラフトなどを横断的に執筆。写真展に「Landscapes seen by someone」(テラススクエア/2020)。休日は愛猫ジャスパーと過ごすことを楽しみとしている。本記事では、文章を担当。

アイヌの神話が息づく大地

羽田空港からたんちょう釧路空港まで約1時間半のフライト、そこからバスで阿寒湖温泉まで1時間少々。大自然とアイヌの歴史を満喫できる阿寒湖エリアは意外と近い。

広大な阿寒摩周国立公園の中心に位置づけられる阿寒湖は、活火山である雄阿寒岳、標高1499mのポンマチネシリや阿寒富士などからなる雌阿寒岳の山々に囲まれた、阿寒カルデラの中に位置する。国立公園に指定されたエリアの多くが、原生林に近い姿を留める針広混交林、森の中を縫うように流れる清流、山並みなど、原始の姿をとどめ、国の特別天然記念物の丸い「阿寒湖のマリモ」や、幻の魚ともいわれるイトウも生息する豊かな自然が守られている。その雄大な自然で世界中から訪れる人々を魅了し続けている。

山々に囲まれた大地にはアイヌの神話が息づき、耳を澄ませば自然が語りかけてくる声を聞くことができる。

阿寒湖温泉宿の客室窓からは、阿寒湖越しに色づく雄阿寒岳を望むことができる。雄阿寒岳は標高1370mの活火山

今回の旅では写真家の横田裕市さん、イラストレーターのくぼあやこさんとともに秋深まる阿寒湖を歩いた。

横田さんは阿寒湖周辺の奥深い森や登山などを通じて、阿寒湖の自然を満喫した。

「阿寒湖には3年ぶりに訪れました。以前は家族とのツアーで宿に泊まるだけでしたが、今回の訪問でアイヌ民族の文化や阿寒湖周辺の自然の魅力をより体感することができました。特に印象に残っているのが雌阿寒岳への登山。世界中を旅して写真を撮影してきましたが、ダイナミックでありながら繊細な土地本来がもつ美しさを体感できるのは、ここにしかない魅力だと思います」

標高1499mの雌阿寒岳からオンネトーを望む。雌阿寒岳は現在も盛んに活動をする活火山である。山肌には高山植物、アカエゾマツ、ダケカンバなどが生い茂る

くぼさんは秋の紅葉や落葉など、この季節にしか発見することが出来ないすぐそばにある自然を見つけ出していたようだ。

「一番感動的だったのは、なんといっても阿寒湖の自然です。阿寒湖のアクティビティでカヌーに乗りました。コースの途中に森に上陸する行程があり、これがまた素晴らしくて。阿寒湖の森は倒木が多いのですが、この倒木に苔が生え、そこに新しい植物が育ち、まるで太古の森のような雰囲気でした。本物の自然がそこかしこにあり、旅で私たちが見たいものはこういう手付かずの自然なんだとあらためて思いました」

阿寒湖から少し足を伸ばして、硫黄が勢いよく吹き出す様を間近にみることができる硫黄山(北海道川上郡弟子屈町)にも、ぜひ訪れてほしい。標高512m、アイヌ語では「アトサヌプリ」。麓の売店では絶品の温泉卵も味わえる

前田一歩園初代園主である前田正名が、明治39年にこの土地を国から払い下げを受けて以降管理する阿寒湖周辺の土地。ここはいまなお貴重な動植物が生息する、いわばサンクチュアリだ。初代園主正名の「この山は、刈る山から観る山にすべきである」の精神により、この土地の自然の景観は守られている。

阿寒湖畔の散策路を歩いているとポコポコという音が聴こえてくる。ここはアイヌ語で「煮え立つ」という意味をもつ「ボッケ」という名称で呼ばれており、泥火山ともいわれている。灰色の沼地から気泡の噴出とともに聴こえてくる音が、野鳥のさえずりとともに癒やしをもたらしてくれる。いつまでも聴いていたいほど心地よい自然の響きだ。

阿寒湖のほとりにあるボッケ遊歩道を歩いているとどこからかボコボコという音が聞こえてくる。「ボッケ」はアイヌ語の「ポフケ」が語源。周辺の地面はところどころ地熱で温かく、冬でも積雪しない

豊潤な自然の景色を守ることともに前田家が気にかけたのが、この土地で代々狩猟など生活を営んできたアイヌの人々の暮らし。現在、阿寒湖アイヌシアター「イコㇿ」、アイヌ文化伝承館「オンネチセ」、民芸品店や飲食店などを有し、阿寒湖温泉を観光面で支え、賑わいを見せる「阿寒湖アイヌコタン」は、当時の前田一歩園主で阿寒の母と慕われた前田光子がアイヌの人々の生活を守るために土地を無償で提供した場所。その歴史は60年以上におよぶ。ここではアイヌ伝統の木工を中心とした工芸が栄え、いまにその技は受け継がれている。

阿寒湖ではアイヌ文化ガイド「Anytime, Ainutime!」として、伝統文化をアイヌの人々から直接教えてもらえるガイドツアーがある。「森の時間」、「湖の時間」、「食の時間」などを通じて、ここでしか体験することがアクティビティを楽しみたい。

アイヌ伝統の木工を中心とした伝統工芸の技がいまも息づいている。阿寒湖温泉街の西に位置する、アイヌの人々のクラフトなどを手に入れられる「阿寒湖アイヌコタン」には、数多くクラフトショップや土産物店が並ぶ
アイヌ民族の儀式「カムイノミ」を通じて、参加者全員で新型コロナウイルスの収束などを祈るイベント「カムイコオリパㇰ」。夜の闇に松明を片手に幻想的で神聖な時間。火はアイヌ民族にとって最も身近なカムイ(神)。2020年は11月8日まで開催された。

阿寒湖エリアから少し足を伸ばしての牧場体験では、北海道の広大な土地に放牧された牛たちの姿を見ることが出来る。草の上でのんびりとくつろぐ牛たちを見ているとこちらまで眠たくなってしまう。

ここではぜひ乳搾りや採れたての牛乳を使ったアイスやバターの手作りを楽しみたい。いずれも簡単な工程で都会では出合えないシンプルだが新鮮な味を楽しむことができる。

「渡辺体験牧場」(北海道川上郡弟子屈町)では草の上でくつろぐ牛たちを間近に見られたり、牛たちと実際に触れ合うことができる。新鮮な牛乳と砂糖とバニラエッセンスだけでつくるアイスはとにかく絶品だ

車での移動中には野生のエゾシカやキタキツネが森の中を走り抜ける姿を何度か目撃した。また釧路湿原などに生息するつがいのタンチョウヅルの姿も見ることができた。

雄大な自然の中の動物たち。その生き生きとした姿を目撃することができるのも釧路を訪れる醍醐味だ

今回訪れたのは森や山の樹々が秋の色に染まった10月も初旬。11月も半ばの今頃は阿寒湖畔に望む雄阿寒岳などの山々はほんのりと雪化粧をし、湖面も結氷間近な頃。次に訪れる初冬の阿寒湖は、いったいどんな顔をみせてくれるのだろうか。

滞在の様子をSNSでも発信中!

今回の旅の様子は、3人のSNS(#lakeakan)でも発信しています。こちらもあわせてご覧ください!

横田裕市さん
Twitter:@yokoichi777
Instagram:@yokoichi777

くぼあやこさん
Instagram:@kuboayako

加藤孝司さん
Twitter:@takashikato
Instagram:@takashikato

text: Takashi Kato photo: Yuichi Yokota


≫ニューノーマル視点で阿寒湖のアイヌ文化に触れる旅

≫北海道・阿寒湖でアイヌの美意識に触れる。

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