伊勢神宮についてもっと知りたい人は博物館へ!
伊勢神宮には4つの博物館があります。中でも紹介するふたつの博物館は、歴史や神宝について詳しく紹介しているので、伊勢神宮をもっと知りたい人におすすめです。
社殿造営や神宝奉製の技術を垣間見られる!
せんぐう館
外宮の第一鳥居の左手前に建てられたせんぐう館。その名の通り、式年遷宮を記念してつくられ、神宮内では4番目に誕生した博物館となる。
横長の建物の中には、式年遷宮で最も重要な祭儀である遷御の儀の本殿から新宮に向かわれる様子を6分の1スケールで模型にしたものや、神宝が奉製されるまでの過程が、躍動感ある展開で展示されているのが魅力だ。せんぐう館の展示は基本的に外宮を対象にしている。
なんといっても迫力があるのは、20分の1スケールの御正殿の模型図と、その奥にある御正殿の側面の原寸大の展示。その壮大さを間近で見られるのだから、必見というべきだろう。
順番としては、まずは外宮を参拝し、見ることができない御正殿を想像しながら、せんぐう館で模型を見るのがおすすめだ。展示を楽しんだ後は、休憩所で少し休んでから、のんびり内宮へと足を運ぶ、なんていう参拝行程はいかがだろう。
せんぐう館
住所|三重県伊勢市豊川町前野126-1(外宮まがたま池)
Tel|0596-22-6263
開館時間|9:00~16:30
休館日|第2・4火曜(祝日の場合は翌日休)、展示替等のための臨時休館あり
入館料|300円
www.sengukan.jp
貴重な史料や神宝を展示する必見の博物館
神宮徴古館
神宮に参拝した後に、ぜひ訪れたいのが神宮徴古館だ。1909年に建てられ、神宮のお祭りや歴史・文化に関する資料を中心に、11点の重要文化財を含め1万3000点もの品を収蔵、展示している。
館内では、神宮のおまつりで使用する祭器具やお供え物に関する資料などを通して分かりやすく神宮の営みを紹介している。
また式年遷宮の説明をはじめ、新調される御装束神宝の実物を展示。特集展示コーナーでは、期間限定の企画展などが行われている。見どころはやはり、式年遷宮の際に奉納される、神宝の数々。
展示されているのは過去に奉納された後に撤下されたものだが、その美しさは言葉で表現できないくらい素晴らしい。
神宮徴古館の役割は、神宮の歴史や収蔵品を展示しているだけではない。神宮をより深く知ることができるのはもちろんのこと、大和文化の根源にあるものを知ることで、日本人としての誇りがもてる場を担っているのだ。
神宮徴古館
住所|三重県伊勢市神田久志本町1754-1
Tel|0596-22-1700
開館時間|9:00~16:30
休館日|月曜(祝日の場合は翌日休)、年末3日間、燻蒸・展示替等臨時休館あり
入館料|300円
www.isejingu.or.jp/museum/
text=Ichiko Minatoya,Takehiro Nambu photo=Harumi Obama,Ko Miyaji,Haruo Nakano,Tsutomu Watanabe illustration=matya、A2WORKS
2017年 別冊「伊勢神宮と出雲大社」
≫島根県・石見地方で古くから伝わる伝統芸能「石見神楽」とは?