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世界一のレストラン
《noma/ノーマ》が京都にやってきた
ノーマ京都のすべて①

2023.8.7
世界一のレストラン<br>《noma/ノーマ》が京都にやってきた<br><small>ノーマ京都のすべて①</small>

レネ・レゼピさん率いるnoma(ノーマ)が京都でポップアップを開催。このニュースにどれだけ多くの人が沸き立ったことか。デンマーク・コペンハーゲンに拠点を置く精鋭集団が春の京都でどんな景色を見せてくれたのか。ある日のディナーを紹介しながらその詳細をお届けしたい。

noma
デンマークの首都コペンハーゲンに2003年オープン。オーナーシェフのレネ・レゼピさんが確立したニューノルディック・キュイジーヌは世界中のフーディが称賛。英紙主催「世界のベストレストラン50」では5度1位に輝き、2021年にはミシュランの三つ星も獲得

世界中が待ち望んでいた
ニューノルディック・キョウトの光景

nomaはこれまでに3度ポップアップを開催している。東京(2015年)、シドニー(’16年)、メキシコ(’17年)。4度目となる今回は、これまでで最もトラディショナルな街が舞台。春の京都に旋風を巻き起こす準備は、およそ3年前からはじまっていた。

ゲストが着席しはじめる。インテリアのテーマに掲げたのは、ジャパニーズトラディショナル。吸音材としての役割も考えた上で日本の畳をしつらえるなど、京都の時間を演出

オーナーシェフのレネ・レゼピさんは、北欧のレストランに誰も見向きもしなかった時代に、地元食材でつくるニューノルディック・キュイジーヌを確立し、地域経済を潤すほどの人をコペンハーゲンに呼んだ。誰も思いつかない料理を生み出す気迫に満ちる一方で、アイデアは場所や季節にゆだねることがあるという。いまどこにいて、どんな季節で、料理で何を感じてもらいたいのか。その考えはいまもnomaの中心にある。季節を重んじるプレゼンテーションは京都と親和性が高い。なぜなら茶懐石や和菓子、料亭の京料理は、季節を抜きにして語られることなどないからだ。季節を知り、土地の文化や食材を掘り下げることでポップアップの輪郭を際立たせる精鋭たち。そのひと幕は想像以上のシナリオを用意していた。

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【noma×日本料理】
京都の野山を味わう“八寸”から

 
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《ノーマ京都のすべて》
01|世界一のレストラン《noma/ノーマ》が京都にやってきた
02|【noma×日本料理】京都の野山を味わう“八寸”から
03|【noma×日本料理】ニッポンの海と懐石料理の文化を再発見
04|みんなでひとつを生む、nomaのつくり方。
05|世界一のレストランnomaのキーマンはヘッドR&Dシェフ・髙橋惇一さん
06|nomaが惚れた、ニッポンの食材
07|【noma×日本料理】限りなく無作為な自然をいただく。
08|【noma×日本料理】文化、食材への“探求”=nomaだ
09|最高の食事とサービスを提供するノーマ京都の舞台裏を公開
10|理想のうつわを求めて、宮崎・高千穂へ【前編】
11|理想のうつわを求めて、宮崎・高千穂へ【後編】
12|【noma×うつわ】うつわ選びへのこだわり
13|【noma×うつわ】noma×京都の料理を彩ったうつわ作家たち

text: Mayumi Furuichi
Discover Japan 2023年7月号「感性を刺激するホテル/ローカルが愛する沖縄」

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