《筑波宇宙センター》
アルテミス世代の宇宙飛行士、誕生へ
日本の宇宙開発を探る旅 Part 1
「アポロ計画」以来となる月面着陸を目指してNASAが進めている「アルテミス計画」。現在、日本でも月探査プログラムなどに携わるアルテミス世代の宇宙飛行士を選抜中だ。人類の探究心は宇宙へ、月へ、そしてその先へ……世界でもトップクラスにある日本の宇宙開発技術から、進行中の宇宙開発計画、宇宙に挑んできた人類の歴史などをPart1〜Part8に分けて探っていく。
Part 1は宇宙タレントとして活躍する黒田有彩さんが、日本の宇宙開発技術の中枢機関である宇宙航空研究開発機構(JAXA)の筑波宇宙センターを訪れ、ロマンあふれる宇宙開発の歴史を体感。
黒田有彩(くろだ・ありさ)
1987年、兵庫県生まれ。中学生の頃、NASAを訪れたことをきっかけに宇宙に開眼。TVやラジオ、雑誌、ウェブなど多彩なメディアで宇宙の魅力を発信。YouTubeチャンネル「宇宙タレント黒田有彩 -ウーチュー部-」にて配信、内閣府「ムーンショットアンバサダー」を務める
日本の宇宙開発が楽しく学べる
筑波宇宙センター
筑波宇宙センター内にある展示館「スペースドーム」では、本物のロケットエンジン、「きぼう」日本実験棟の実物大モデルなどダイナミックな展示が間近で見学できるほか、JAXAのミッションや役割を深く理解できる
未来へつながる日本の
宇宙開発の中枢施設へ
いつの時代も老若男女の心をとらえてやまない宇宙——。日本では1950年代より宇宙開発がはじまって以来、独自の進化を遂げ、現在は打ち上げ技術をはじめ、世界でもトップレベルの水準を誇る。その宇宙開発利用を技術で支える中核的実施機関であり、基礎研究から開発・利用に至るまで一貫して推進しているのが宇宙航空研究開発機構(JAXA)だ。中でも茨城県つくば市の研究学園都市にある「JAXA筑波宇宙センター」は、最新の試験設備を備えた総合的な事業所。人工衛星の開発・利用、その観測画像の解析、「きぼう」日本実験棟を用いた宇宙開発利用や宇宙飛行士の育成など、未来の宇宙につながる多彩な役割を果たしている。約53万㎡にも及ぶ敷地には、宇宙関連グッズが買えるショップなど、一般の人も楽しめる施設があるが、「本物」の宇宙開発に触れられるのが展示館「スペースドーム」だ。
「スペースドームは、JAXAさんで行われている日本の宇宙開発を大迫力のスケールで学べるのが一番の魅力。何度訪れても新しい発見があります」と目を輝かせるのは、さまざまなメディアで宇宙の魅力を発信している〝宇宙タレント〟の黒田有彩さん。ツアーでめぐるその全貌は【Part 2】で!
日本の宇宙開発を探る旅
1|筑波宇宙センター 前編・後編
2|宇宙事情Q&A 前編・中編・後編
3|宇宙のこれからを知る
4|種子島宇宙センター
5|日本科学未来館
text: Ryosuke Fujitani photo: Mizuaki Wakahara
model: Arisa Kuroda hair & make-up: Chiaki Tsuda stylist: Maki Iwabuchi
Discover Japan 2022年9月号「ワクワクさせるミュージアム!/完全保存版ミュージアムガイド55」