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「常陸野ネストビール」茨城の日本酒蔵、木内酒造がオール地元産のビールで世界に挑戦|第1回

2020.8.13
「常陸野ネストビール」茨城の日本酒蔵、木内酒造がオール地元産のビールで世界に挑戦|第1回

日本のブルワーの中でも独自の世界観を確立し、海外でも幅広く高い評価を受けている「常陸野ネストビール」。《世界が注目、常陸野ネストビール》では、全4回にわたってその人気の秘密を解き明かしていきます。第1回は常陸野ネストビールがこだわる5つのポイントをご紹介。

常陸野ネストビールは
いまを時めく世界で注目の酒

ニューヨークでは HITACHINOトラックも
いまやニューヨークの名物!? トレードマークである、フクロウラベルが堂々と貼られたトラックが、街中を走っている

「常陸野ネストビール」が誕生したのは1996年。1823年創業の日本酒の蔵「木内酒造」が、ビールづくりを新たに志したのがはじまりだった。カナダから機械を取り寄せ、ヨーロッパの本格的なエールタイプのビールを目指した。

何もかも手探りでのスタートだったが、ビールづくりをはじめてわずか1年で世界のビールコンテスト「インターナショナルビアサミット」で、アンバーエールがダークエール部門で金賞を受賞。以降も、数々のコンテストで金賞受賞を重ね、常陸野ネストビールの実力は確固たるものとなっていた。

受賞を機に、世界中から一挙に注目を集め、1999年から輸出事業を開始。いまや取引先は30カ国以上にも上り、すでに国内での消費を上回る勢いだ。

当初はエールビールを目指していたが、現在、追求しているのは“メイド・イン・ジャパン”である。「麦やホップ、副原料に地元の素材を使い、日本でしかつくれないビールで世界と戦っていきたい」。 今後は、茨城の食材を使った料理とともに提供する直営店も世界で展開予定。常陸野ネストビールが国境を飛び越え、“ニッポンのビール”として世界を席巻する日はそう遠くはない。

世界を魅了する5つの秘密

①つくり手・つくり方
高品質の秘密はここにあり。品質を向上するために原料にこだわり、ビールづくりは常に進化。志を持ったつくり手が一丸となり、衛生管理が行き届いた環境で高い品質のビールをつくり続けている。

②世界展開
世界のビアコンテストで数々の受賞を重ね、世界に向かって躍進し続ける「常陸野ネスト」は、現在、世界30カ国以上で愛されている。今後もさらに、世界で勝負できるビールを目指す。

③日本らしさ
“メイド・イン・ジャパン”をテーマに、地元で栽培された麦やホップを原料に使った商品を多数展開。“日本らしさ”を追求する常陸野ネストには、日本でしか生み出せない風土がギュッと詰まっている。

④デザイン
美味しいビールをつくるだけではなく、それにふさわしい“衣装”にもこだわる。一度目にしたら忘れられないラベルのデザインは、陶芸家や建築家などさまざまな酒好きな人たちが集って生み出された。

⑤飲み手参加型
「ビールの楽しさをもっと知ってほしい」と、手づくりビール工房を蔵に併設。飲み手が、実際につくりを体験し、世界でひとつのオリジナルビールをつくることができる取り組みも注目されている。

 

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text : Kiyoko Yamauchi photo : Atsushi Yamahira
2016年別冊 「美味しいクラフトビールの本」


《世界が注目、常陸野ネストビール》
1|世界を魅了する5つの秘密
2|個性豊かな定番ビール
3|世界中どこで飲んでも美味しいビールを
4|オール地元産のビールで世界に挑戦

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