出雲大社の参拝方法は?9つのQ&A
出雲大社入門 – 2
今も昔も人々を魅了してやまない出雲大社について学ぶ本連載。第2回目は、ほかの神社とは異なるものが多く存在する出雲大社の違いや出雲大社ならではの素朴なギモンについてQ&A方式で見ていこう。
Q1.どうしてつくられたの?
A.国譲りの神話が関係しています。
天照大御神(あまてらすおおみかみ)を中心とする神さまたちが大国主大神に地上世界の統治権を譲るよう求めます。大国主大神の和譲の心でこれを認め天津神が出雲大社の神殿を建てたとされています。
Q2.なぜ神さまが集うの?
A.神事を司るからといわれています。
神話の国譲りの際に天照大神から大国主大神(おおくにぬしのおおみかみ)に神事(神々の世界)を統治せよという勅命が下されたことが説のひとつ。そこで八百万の神さまが大国主大神の下に集うこととなったといわれているのです。
Q3.なぜ大きな注連縄があるの?
A.スケールの大きさを表わしているともいえます。
日本一の大きさを誇る神楽殿の注連縄は長さが13m、太さ8m、重さが4.5t。こんなに大きいのは社殿の大きさや大国主大神のご神徳の高さを表したのではないかと考えられます。
Q4.出雲大社はいつ生まれたの?
A.神話紀につくられたといわれています。
はっきりとした創建時期はわかっていませんが、ただし歴史上の記述では、日本書紀(659年)にその記述があるのが最初といわれています。建てられた場所は創建以来おそらく大きく変わっていないと思われます。
Q5.御神紋の由来は?
A.ひもろぎ神霊が宿る神籬を表わしたとも。
御神紋は「二重亀甲剣花菱」(にじゅうきっこうけんはなびし)と呼び、三種の神器を表し、神霊が宿る神籬を意味するともいわれます。
Q6.出雲国造家とはなんですか?
A.出雲大社の宮司の家柄です。
出雲大社の宮司である出雲国造家は天照大御神(あまてらすおおみかみ)の第二御子である、天穂日命の子孫とされています。
Q7.なぜ参拝は二拝四拍手一拝なの?
A.古来の儀礼にのっとっています。
一般的な参拝の作法は二拝二拍手一拝ですが、出雲大社では二拝四拍手一拝。これは現代よりも拍手を多く打っていた昔ながらの作法が残っているためです。ちなみに宇佐八幡宮も同様に二拝四拍手一拝。この形式は全国の数ある神社の中でも数社だけである。
Q8.なぜ縁結びにご利益があるの?
A.目に見えない縁を結ぶからともいわれます。
大国主大神(おおくにぬしのおおみかみ)は幽冥主宰大神(かくりごとしろしめすおおかみ)ともいわれ、目に見えない世界を治める神さまです。そのため目に見えない縁を結ぶとされています。また大国主大神が多くの女神と結ばれたことなど諸説あります。
Q9.境内にはほかに神さまはいるの?
A.ゆかりのある神さまが祀られています。
御本殿の真裏にある素鵞社(そがのやしろ)には大国主大神の親神となる須佐之男命(すさのおのみこと)や大国主大神の后である須勢理毘売命(すせりひめのみこと)など境内には関連する摂社が8社、末社が3社ある。
出雲大社入門
1|出雲大社の魅力とは?
2|素朴な疑問を解決!出雲大社Q&A
3|出雲大社のめぐり方
4|出雲大社の見どころ
※記事内の写真は2013年に撮影されたものです
text: Hisanori Kato,Takenori Nanbu,Discover Japan photo: Haruo Nakano,Takanori Suzuki illustration: Hitomi Iha,Mariya Arai coordination: Tsuyoshi Nishikid
2017年 別冊「伊勢神宮と出雲大社」