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冬の阿寒湖で非日常に触れる旅へ。【前編】

2021.3.6 PR
冬の阿寒湖で非日常に触れる旅へ。【前編】
阿寒湖の湯壺(ゆつぼ)越しに望む、雄阿寒岳と森の間から昇る真冬の朝陽

根元を雪に覆われた森の木々、積層した雪の間から湯溜まりとなって湯気を上げる湯壺、見渡す限り結氷した湖面、雪の上に残る動物たちの可愛らしい足跡、凍えた身体を芯から温めてくれる温泉……。冬の阿寒湖は心をときめかせる驚くほど多くの豊かさが待っています。

3人のクリエイターが阿寒湖温泉に中期滞在し、阿寒湖の魅力を発信する本連載。最終回は冬の阿寒湖をご紹介。

今回旅した人

写真家/横田裕市(よこた・ゆういち)
写真家。福島県郡山生まれ。東京都在住。国内外の風景を撮影。Appleでの広告採用や国際フォトコンテスト ipa2016 での部門優勝、海外メディア 掲載等、国内外で活動の幅を広げている。本記事では、写真を担当。
ライター/加藤孝司(かとう・たかし)
ライター、写真好き、猫好き。デザインやアート、クラフトなどを横断的に執筆。写真展に「Landscapes seen by someone」(テラススクエア/2020)。休日は愛猫ジャスパーと過ごすことを楽しみとしている。本記事では、文章を担当。
イラストレーター/くぼあやこ
イラストレーター。山形県米沢市生まれ。3歳と1歳の姉妹の母。ボローニャ国際絵本原画展入選、入選作がフランスにて出版。これが初仕事となる。広告、書籍、雑誌などで活動中。SNSで子育ての風景を綴った著作『育児百景 Slice of Life』(KADOKAWA)が発売中。

冬ならではの楽しみ方で阿寒湖を満喫

今回で3度目となる阿寒湖への滞在。季節は、一面の銀世界が広がる真冬。たんちょう釧路空港から約1時間、空港からのシャトルバスが阿寒湖温泉に入ると、そこには美しい雪景色が広がっていた。

阿寒湖バスセンターから宿泊先のホテルまでへの道すがら、キリッとした空気の中で、ああ、阿寒湖にまた戻ってきたんだと実感し、嬉しくなる。

阿寒湖の宿は、どこに宿泊しても最高の温泉に入ることができる。夕食前の入湯はもちろん、雪景色の散策後や冬のアクティビティ後など、凍えた身体を気軽に温泉で温めリセットすることができるのがいい。

結氷した阿寒湖上は徒歩移動ができる。阿寒湖に浮かぶ小島から阿寒湖温泉街を望むことができるのはこの時期ならではの体験
※氷上散策は初心者には危険も伴うので現地ガイドの案内が必須
この時期の阿寒湖の風物詩といえば、氷上にテントを張っての「わかさぎ釣り」。厚さ約60㎝の氷の下からわかさぎを釣り上げたときの喜びは格別。釣ったわかさぎをてんぷらにしてくれるサービスもある(有料)

毎年12月の終わりから3月の頭にかけて、阿寒湖の湖面は全面結氷する。湖に面したホテルの窓からは、前回冬の頭に訪れたときとは異なり、色とりどりのわかさぎ釣りのテントやスケートリンク、バナナボート、スノーモービルなどが見える。

さらに滞在中の2⽉13⽇(土)、14⽇(日)の2⽇間は、阿寒ユーカラ「ウタサ祭り」が開催された。アイヌの伝統的な歌、古式舞踊、ムックリやトンコリなどの楽器、ユーカラ(叙事詩)などを主体に、アイヌアーティストと、国内外で活躍しアイヌ文化に共鳴するアーティストが共演し、無観客オンラインライブセッションを実施するなど、アイヌ⽂化を深く知り体験できる、貴重な機会となった。

阿寒湖氷上「カムイへの祈り」カムイコオリパク。新型コロナウイルス収束の祈りと医療従事者への感謝をアイヌ民族の儀礼で表現する
幻想的な「けあらし」に包まれる冬の早朝の阿寒湖。霧となって凍った水蒸気が空気中をダイヤモンドのようにきらきらと漂う現象「ダイヤモンドダスト」も見ることができた
森の中で目を凝らし、耳をすませば、厳しい阿寒湖の冬の自然を生き抜く可愛らしい生き物たちと出会うことができるかも

冬の阿寒湖の楽しみは、何と言っても凍った湖面の上を歩けること。森一面を覆う雪の上を歩くときの脚元からじんわり伝わる冷たさもそうだが、湖に張った氷の上に積もった雪を踏みしめながら歩く経験と感覚は、都会では決して味わうことができない。

今回の旅の楽しみの一つは「阿寒ネイチャーセンター」の安井岳さんの案内による早朝の阿寒湖氷上散歩。日の出から間もない朝6時に出発し、森を抜け、湖の上を歩いて渡り、湖上の小島を訪ねるという、冬ならではの特別なプランだ。

 

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text: Takashi Kato photo: Yuichi Yokota

 

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