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清澄の里 粟・三浦雅之さんによる、
はじまりをめぐる大和2日間の旅。【後編】

2020.11.8
清澄の里 粟・三浦雅之さんによる、<br>はじまりをめぐる大和2日間の旅。【後編】

奈良で大和の伝統野菜を究めてきた三浦雅之さんが、食のみならず薬草などの歴史や文化に触れる旅を提案。いわゆるグルメ旅ともただの観光旅行とも異なる、味わい深い時間へと誘ってくれた。

≪前編を読む

Nara Travel Note by Masayuki Miura

三浦さんが提案する、奈良盆地から大和高原をめぐり、奈良の「はじまり」と歴史を感じられる旅へ。距離・時間的に無理のない、回りやすいコースになっている。スタート地点の「清澄の里 粟」では、店のアイドルであるヤギのペーターくんもお出迎え。

1st day
11:00 近鉄奈良駅着

12:00
清澄の里 粟もしくは coto cotoで昼食

清澄の里 粟
coto coto

「coto coto」では大和の伝統野菜を使った料理のほか、かき氷のメニューも。奈良市は氷の食文化の発祥地でもある。写真は、糖度の高いカボチャ・ロロンをベースにしたソースをかけた「かぼちゃのキャラメルかき氷」1012円

清澄の里 粟
三浦さんが運営する、大和の伝統野菜などを楽しめるレストラン。野菜については料理提供時に丁寧な説明がある。予約制。
住所|奈良県奈良市高樋町843
Tel|0742-50-1055
営業時間|11:45〜15:30(L.O.)
定休日|火曜、不定休
www.kiyosumi.jp/kiyosuminosato

coto coto
「粟」の姉妹店。カジュアルな雰囲気で営業している。駅近の繁華街や猿沢池にほど近く、観光に便利な立地だ。
住所|奈良県奈良市東寺林町38(奈良市ならまちセンター1F)
Tel|0742-22-6922
営業時間|11:30〜17:00(L.O.16:30)
定休日|火曜
www.kiyosumi.jp/cotocoto

15:00
清酒発祥地、正暦寺で 秋の森林浴

菩提山 正暦寺

菩提山 正暦寺
清酒の発祥の地。日本酒好きの三浦さんもここを愛する一人。「清澄の里 粟」から車で約8分のところにある。
住所|奈良県奈良市菩提山町157
Tel|0742-62-9569
拝観時間|9:00〜17:00、〜16:00(12〜2月)
料金|500円
http://shoryakuji.jp

18:00
森のオーベルジュ 星咲〜きらら〜に チェックイン。
夕食と朝食はこちらで

森のオーベルジュ 星咲〜きらら〜

写真は「星咲」の季節ごとに内容が替わるランチコースの一例。奈良県産の素材を中心に、日本人の口に合うフレンチを見事に表現している。また、芝田秀人さんは日本ソムリエ協会の奈良支部長で、ワインも楽しむことができる。

森のオーベルジュ 星咲〜きらら〜
曽爾村のオーベルジュ。小高いエリアにあり、ガラス張りの店内から望む田畑や山の景色は絶景。食事のみの利用の場合も予約を。
住所|奈良県宇陀郡曽爾村小長尾658-1
Tel|0745-88-9155
営業時間|11:30〜15:00、17:00〜22:00(食事のみ。いずれも最終入店2時間前)
定休日|水曜
料金|1泊2食付2名6万1600円(税・サ込)
www.kirara-soni.com

2nd day
10:00 曽爾高原を散策しながら
曽爾高原ビール を味わう

倶留尊山(くろそやま)のふもとに広がる曽爾高原。秋にはススキが一面を覆い、美しい景色を楽しめる。クラフトビールも好評。「本当に美味しくて『coto coto』でも提供しています」と三浦さん。

11:00
お亀の湯でリフレッシュ

お亀の湯

お亀の湯
県内で人気の高い温泉施設。とろみのある泉質と露天風呂が老若男女に好評で、地元の人も観光客も訪れる。土産を買うこともできる。
住所|奈良県宇陀郡曽爾村大字太良路830
Tel|0745-98-2615
営業時間|11:00〜21:00(最終受付20:00)、12〜3月は〜20:30(最終受付19:30)
定休日|水曜(祝日の場合は翌日休)
www.soni-kogen.com/hotspring

12:00
薬草料理 大願寺で昼食

薬草料理 大願寺

「大願寺」の薬草料理。「森野旧薬園」を営む「森野吉野葛本舗」の本葛を使ったゴマ豆腐や葛の刺身のほか、薬草の天ぷらなどを味わえる。緻密につくられた品々に“はじめての食感・味”を覚える人も多いだろう。

薬草料理 大願寺
50年近く、薬草を使った滋味深いコース料理を提供している寺。約2000坪の敷地では、さまざまな薬草が育っている。
住所|奈良県宇陀市大宇陀拾生736
Tel|0745-83-0325(要予約)
営業時間|11:30〜14:00
定休日|不定休
www11.plala.or.jp/mrfitfuls/daigangi.htm

13:30
森野旧薬園を見学した後は、
宇陀市歴史文化館「薬の館」へ

森野旧薬園

森野旧薬園
享保年間に開かれた、日本最古の民間薬草園。保存栽培を目的として、約3000坪の敷地に約250種類の薬草木が栽培されている。
住所|奈良県宇陀市大宇陀上新1880
Tel|0745-83-0002
営業時間|9:00〜17:00
料金|300円
www.morino-kuzu.com/kyuyaku

宇陀市歴史文化館「薬の館」

宇陀市歴史文化館「薬の館」
薬業の繁栄をしのぶ資料館。薬問屋だった旧細川家の建物で、細川家は藤澤商店(現アステラス製薬)を創業した藤沢友吉の母方の里。
住所|奈良県宇陀市大宇陀上2003
Tel|0745-83-3988
営業時間|10:00〜16:00
定休日|月・火曜(いずれかが祝日の場合、水曜休)
定休日|310円

15:30
石上神宮を参拝

石上神宮

石上神宮
日本最古の神社のひとつ。拝殿後方の禁足地から多くの重要文化財が出土し、神庫(ほくら)に国宝「七支刀」などが保管されている。
住所|奈良県天理市布留町384
Tel|0743-62-0900
営業時間|日の出より日没まで(御門内の参拝)
定休日|なし(御門内の参拝)
www.isonokami.jp

17:00
登酒店で 土産を購入

登酒店
右から)金嶽 純米酒 奈良うるはし 、花巴 水もと純米 木桶仕込 、鷹長 菩提もと 純米酒

「奈良の地酒をお土産として買うなら、ぜひ『登酒店』さんへ」と三浦さん。情熱をもって酒の楽しみ方を広めている登(のぼり)さんが、特徴などについて詳しく教えてくれる。

①金嶽 純米酒 奈良うるはし
無濾過生原酒 2019/1430円(720㎖)

②花巴 水もと純米 木桶仕込
無濾過生原酒 2019/1650円(720㎖)

③鷹長 菩提もと 純米酒
無濾過生原酒 2020/1650円(720㎖)

登酒店
地酒や全国の銘酒を提供する酒販店。「奈良が誇れる酒屋さん」と三浦さん。「テイスティングも可能でつい長居してしまうんです」
住所|奈良県天理市田井庄町555
Tel|0743-62-0218
営業時間|9:30〜20:30
定休日|日曜
www.nobori-sake.com

text: Yoshino Kokubo photo: Yuta Togo
2020年11月号 特集「あたらしい京都の定番か、奈良のはじまりをめぐる旅か」


≫じわじわと広がるボリュームのある旨み 美吉野醸造「花巴 山廃純米 原酒2019BY」

≫自然の恵みが”じわじわ”と心と身体を癒す「jiwajiwa」のお風呂のハーブ

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