FOOD

緊急企画!長期の非常時に役立つ
日本の食の知恵 第10回
「煮干」

2020.4.13
緊急企画!長期の非常時に役立つ<br class=“none” /><b>日本の食の知恵 第10回<br class=“none” />「煮干」</b><br class=“none” />

Discover Japan vol.103の特集『日本人は何を食べてきたの?』にも登場していただいている、薬学博士で管理栄養士でもある食品学者・松本栄文さんに、非常時に知っておきたい「日本の食の知恵」の生かし方を教えていただきます!「緊急事態宣言」が発せられたいまの機会に知っておくと、きっと役立つはずです。

【煮干(精神安定・生理機能編)】

煮干の本領発揮は非常時にあります。煮干の原料はカタクチイワシやアジ、サバ、トビウオなどがあり、煮てから天日干しあげたもののことです。

煮干は豊富なカルシウムのほか、シジミで有名な「タウリン」も多く、体内生成が出来ないため食材として摂取する必要がある。タウリンには血中コレステロールや中性脂肪の上昇を抑制し、血圧を正常に保つ働きがある。そして何より肝臓での「解毒能力の強化」に期待が大きい。一方で、体内が低タウリン状態に至ると、肝機能が低下し倦怠感が激しくなるものです。非常時は何かと栄養に偏りがでます。いくら万能食材が手元にあっても、その価値を理解していなければ非常時は生き抜くことが出来ないといえます。

煮干にも良いもの、悪いものがあります。目利きのコツとして、背側が盛り上がり「くの字」に曲がっているものが鮮度のよい原料を加工したものです。その一方で、腹側が突き出すようなかたちをし、腹が割れているようなものは、粗悪な鮮度の原料を用いた場合に多くみられます。後者のものでダシをとると脂が酸化していたり、生臭さがあったりするので、目利きは極めて重要です。

煮干のダシの取り方は簡単です。まず頭と腸を手で取り除き、水に浸して一晩置きます。あとは沸かして味噌汁や煮物にするだけです。もちろん煮干も具材のひとつとしていただきましょう。

松本 栄文(まつもと さかふみ)
一般社団法人日本食文化会議理事長。花冠「陽明庵」主人。「日本文化を愛でる会」を主宰し、日本の伝承・伝統の普及に努める。著書『日本料理と天皇』では、グルマン世界料理本大賞2015で「殿堂」、「創設最高賞」をW受賞。

第11回は「乾物スルメイカ」について解説します!


《緊急企画!長期の非常時に役立つ日本の食の知恵》
01|はじめに
02|お米
03|そうめん
04|片栗粉
05|梅干
06|味噌
07|黒糖
08|豆苗
09|クレソン
10|煮干
11|乾物スルメイカ
12|ドライマンゴー
13|柚子胡椒


 

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