ガラス作家《安土草多》
ノスタルジーを感じる誠実なガラス

岐阜県高山市のガラス作家・安土草多さんの作品は、ノスタルジーを感じさせる不思議な魅力をもつ。日常が作品を輝かせる舞台であると語る、安土さんの誠実なガラス作品とは?
東京・渋谷パルコ Discover Japan Lab.では、2025年6月21日(土)〜6月29日(日)にかけて「ガラスグループ展」を開催。
Discover Japan公式オンラインショップでは、本展の一部作品を6月24日(火) 20時より順次販売予定です。(店頭の販売状況により日程・内容が変更になる場合があります)
安土草多(あづち そうた)
1979年、岐阜県生まれ。名古屋大学工学部に進学するが3年次に休学。2001年よりガラス作家である父・安土忠久さんの下で宙吹きガラスを学び、翌年に生まれ故郷・高山に築窯、作家活動を開始。
日常を彩るアンティーク風ガラス
心地よい厚みのあるガラスに、ささやかな陰影のあるゆらぎ。アンティークショップで買い付けたような古きよき佇まいが宿るからか、安土さんのガラスにはノスタルジーを感じさせる不思議な魅力が詰まっている。
とはいえ、安土さん自身は使い手に想像の幅をもたせたいとの考えから作品に込めた想いを公には語らず、自身の作品にコンセプトをもたせることもない。
「工芸とは使い手側こそがアーティストなのだと考えています。使い手がそのシーンで美しいと感じるのであれば、それがきっと正しいのです」と控えめに語るよう、何げない日常のワンシーンそのものが作品を輝かせるアートの舞台。助手をつけることなく黙々と一人で制作を続ける安土さんのガラスは、使った瞬間にこそ生きるのである。
作品ラインアップ

ペンダントライト金網筒瓶
年にひとつは出したいというガラスと異素材とのコラボ。金網の間を流れる複雑な動きのガラスが美しい反射を生む。
価格|3万5200円
サイズ|本体Φ65×H195㎜、コード700㎜
重量|435g

八角ウィスキーグラス厚底
長年使い込んだような風格を感じさせるグラス。底が厚く角を丸く仕上げているため、しっとり手に馴染む。
価格|4180円
サイズ|Φ78×H84㎜
重量|319g

ワイングラスストレート
味のある風合いはアンティークガラスのよう。中に注ぐ飲み物によって、ゆらゆらと波打つガラスの表情が変わる。
価格|7700円
サイズ|Φ75×H125㎜
重量|259g
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《ガラスグループ展》の作品が
オンラインで買える!
公式オンラインショップ
ガラスグループ展
会期|2025年6月21日(土)~29日(日)
会場|Discover Japan Lab.
住所|東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO 1F
Tel|03-6455-2380
営業時間|11:00~21:00
定休日|不定休
※詳細は公式Instagram(@discoverjapan_lab)にてご確認ください。
※サイズ・重量は掲載商品の実寸です。同じシリーズでも個体差があります。
text: Natsu Arai photo: Shiho Akiyama
2025年7月号「海旅と沖縄」