「うつわ祥見」が選ぶ注目作家
荒川真吾
食べるための道具「うつわ」。毎日使うものだからこそ、音楽やファッションと同じ感覚で本当にカッコいいものを選んでほしい。そんな思いから「うつわ祥見」のオーナー・祥見知生さんが、いま最も勢いのあるうつわ作家5名をセレクト。3人目は内に秘めた情熱でやきものの未来を開いていく荒川真吾さんを紹介する。
祥見知生(しょうけん ともお)
北海道生まれ。鎌倉を拠点に、2002年「うつわ祥見」をオープン。’09年「うつわ祥見onari NEAR」、’17年「うつわ祥見KAMAKURA」、’19年「うつわ祥見KAMAKURA concierge」をオープン。展示会企画開催のかたわら執筆にも励む。著書は『うつわを愛する』(河出書房新社)ほか
https://utsuwa-shoken.com
荒川真吾(あらかわ しんご)
1978年、宮崎県生まれ。岡山県備前にて隠崎隆一氏に8年間師事したのち独立し、生まれ故郷の宮崎県に築窯。宮崎の土、自ら配合する釉薬を用いてさまざまな仕事に挑む。自然界のあらゆる要素がからみあった複雑な美しさが魅力
Instagram/@arashin500
故郷・宮崎の土にこだわりながら挑戦する
荒川真吾さんの湯のみをはじめて手にしたときの印象を、祥見さんは忘れられないと言う。
「独立して2年ほど経った頃、私に見てほしいということで、いくつかの作品を持って来てくださいました。はっとしたのは、小さな湯のみ。そのほんの一部分に、目立たないけれどやきものとして非常に複雑で素晴らしい表情が見られたのです。初個展をうちでやってほしい、とすぐにオファーしました。そんなことを頼んだつくり手は、彼がはじめてです」。
力強い野性味、清濁併せ呑む懐の深さ、ときにエキゾチックであり、ときに郷愁を誘う時空を超えたスケール感。そのすべてが、手に取る人を魅了する。陶芸には不向きだとされる故郷・宮崎の土をベースに、自ら配合する釉薬との組み合わせを無数に生み出す情熱には、祥見さんも驚きとともに向き合い続けてきた。
「新宿・歌舞伎町の猥雑な一角で暮らしたり、世界各国を旅したりしながら見聞きしたもの、8年間師事した隠崎隆一さんの生きる姿勢、寝る間も惜しんで読みあさる本、古典からアンダーグラウンドに至るまで興味の赴くままに触れてきた文化、血肉となったすべてがうつわに表れています」
荒川真吾さんのうつわを
オンラインで購入いただけます!
オンラインで購入いただけます!
渋谷パルコのDiscover Japan Lab.および公式オンラインショップにて、荒川真吾さんの作品を販売中! ぜひ実際に手に取ってお愉しみください。
Discover Japan Lab.
住所|東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO 1F
Tel|03-6455-2380
営業時間|11:00~20:00
定休日|なし
Instagram|@discoverjapan_lab
※うつわはすべて数量・期間限定販売
※営業時間の変更の場合がありますので、最新情報は渋谷PARCOの営業時間(https://shibuya.parco.jp)をご確認ください
「うつわ祥見」が選ぶ注目作家
1|小野象平 – 1
2|境 道一
3|荒川真吾
4|岩崎龍二
5|小野哲平
6|八田亨
7|尾形アツシ
8|山田隆太郎
9|芳賀龍一
10|田宮亜紀
11|鶴見宗次
12|小野象平 – 2
13|吉田直嗣
text=Akiko Takazawa photo=Yuko Ookoso select&relling=Tomoo Shoken
2020年4月号 特集「いまあらためて知りたいニッポンの美」