ザ・キャピトルホテル 東急
《ペストリーブティック ORIGAMI》
バナナブレッド
|一流ホテルの美味しい名作⑤
一流ホテルには一流のおいしさがある。先人がつくり上げて大切に受け継いできた日本のホテルが贈る美味しいものがたりをじっくりと愉しみ、そして味わってほしい。
今回はザ・キャピトルホテル 東急「ペストリーブティック ORIGAMI」のバナナブレッドを紹介。アレンジして楽しむこともでき、手土産の定番として高い人気を誇っている。
完熟バナナの芳醇な香りと
素朴な甘さが生んだ名物ブレッド
箱を開けた途端、バナナの香りがふわりと立ち上る。スライスして口に運ぶと、きめ細やかでしっとりとした生地の食感と芳醇なバナナの風味が広がった。「ザ・キャピトルホテル 東急」の名物「バナナブレッド」だ。
バナナが高級フルーツだった昭和の半ば。ホテル創業時は、バナナをウェルカムフルーツとして使っていたそう。ゲストに用意したバナナが余ることがあり、それを生かして生まれたのがバナナブレッドだ。そんなサステイナブルなスイーツは、いつしか手土産の定番に。そしてその味はザ・キャピトルホテル 東急へと受け継がれてきた。
ちなみに余ったバナナは完熟状態だったために、焼くと風味が増してバナナブレッドには格好の素材だったという。いまでは時期に合わせて一番いい産地のバナナを仕入れている。皮にシュガースポットが出ている完熟したバナナを使うために、ホテルで追熟させることもあるそうだ。
キャピトルホテル流のこだわりは、バナナをたっぷりと贅沢に使うこと。バナナブレッドのサイズには、バナナが1.5本分、Lサイズには2本分が入っている。またバナナの風味を大切にするため、バターは一切使っていない。バターを使わないために、冷めても硬くなりにくく、常にふんわりした生地が愉しめるとか。
そのまま食べても美味しいけれど、軽くリベイクしてアイスクリームやゆるく泡立てた生クリームを添えると華やかなデザートに。シェフとっておきの食べ方は、硬くなったバナナブレッドでつくるフレンチトーストだそう。
ORIGAMIでは、品のいい専用箱も用意。お手頃ながらもきちんと感のある手土産にできるのがうれしい。
line
キャピトルドーナツ
≫次の記事を読む
ペストリーブティック「ORIGAMI」
住所|東京都千代田区永田町2-10-3
(現在はラウンジ「ORIGAMI」にて販売)
Tel|03-3503-0208
営業時間|11:00〜21:00
定休日|なし
価格|1512円
サイズ|Lサイズ/約W85㎜×D170㎜×H100㎜
消費期限|3日
01|ホテルニューオータニ「スーパーメロンショートケーキ」
02|帝国ホテル「フルーツケーキ オーチャード」
03|オークラ東京「レモンパイ」
04|パレスホテル東京「マロンシャンティイ」
05|ザ・キャピトルホテル 東急「バナナブレッド」
06|ザ・キャピトルホテル 東急「キャピトルドーナツ」
07|帝国ホテル「シャリアピンパイ」
08|パレスホテル東京「コーンブレッド」
09|ザ・ペニンシュラ東京「XO醤」
text: Yukiko Mori photo: Maiko Fukui
Discover Japan 2024年5月号「進化するホテル」