FOOD

オークラ東京
《デリカテッセン シェフズガーデン》
レモンパイ
|一流ホテルの美味しい名作③

2024.5.24
オークラ東京<br>《デリカテッセン シェフズガーデン》<br>レモンパイ<br><small>|一流ホテルの美味しい名作③</small>

一流ホテルには一流のおいしさがある。先人がつくり上げて大切に受け継いできた日本のホテルが贈る美味しいものがたりをじっくりと愉しみ、そして味わってほしい。
 
今回はオークラ東京「デリカテッセン シェフズガーデン」のレモンパイを紹介。創業以来60年以上にわたって歴代のシェフたちが守り続けてきた完璧なバランスは感動ものだ。

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甘酢っぱいレモンカードと甘いメレンゲ、
塩気のあるパイ生地の三重奏

世界に誇れる日本のホテルを目指して1962年に創業した「ホテルオークラ」。2019年に建て替えにより「オークラ東京」として再スタートしてからも、変わらずに愛されているのがレモンパイだ。ホテルの創業時、菓子部門のシェフに就任したルコント氏の時代から、素材の配合も製法もまったく変わっていない。

空焼きしたパイ生地にレモンカードを流し、冷めてからメレンゲを絞って軽く焼き上げる。素材はシンプルながら、非常に手のかかる一品である。ホテルの厨房では、朝、レモン果汁を搾るところからはじまる。カスタードのように炊き上げたクリームにたっぷりのレモン果汁を加えてレモンカードをつくっていくのだが、フランスのタルト・シトロンに比べてバターの量が格段に少なく、さっぱりしているのが特徴。適度な硬さで、レモンのフレッシュな風味が生きている。

一方、メレンゲはしっかりと甘い。多くの伝統菓子がそうであるように、この甘さがとても大事で、全体の美味しさを際立たせている。メレンゲは崩れにくいよう、121℃に温めたシロップを卵白に入れて泡立てるイタリアンメレンゲ。絞り方は時代により若干の変化があったそうだ。
 
甘酸っぱくて口当たりのよいレモンカード、サクッと甘いメレンゲを受け止めるのが、塩気の利いたパイ生地だ。これらが三位一体となって「忘れ難い美味しさ」をつくり上げている。
 
感動を覚える菓子とは、甘さ、香り、口溶けや食感といった、印象に残る要素がうまく組み合わさっているものだ。レモンパイのレシピは、歴代のシェフが「このバランスが完璧で変えようがない」と、クラシックな見た目とともに守ってきたもの。誕生日や記念日に、大切な方への贈り物にとホールサイズをオーダーする人が多く、世代を超えて親しまれている。
 
レモンパイはデリカテッセン「シェフズガーデン」で購入できるほか、オールデイダイニング「オーキッド」でいただくことも。生クリームとアイスクリームが添えられた「パイ・ア・ラ・モード」が、口福を約束してくれる。

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パレスホテル東京
マロンシャンティイ

 
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デリカテッセン シェフズガーデン
住所|東京都港区虎ノ門2-10-4 オークラ プレステージタワー5F
Tel|03-3505-6072
営業時間|10:00〜20:00
定休日|なし
価格|ホール4800円、1ピース600円
サイズ|約φ200㎜×H50㎜ 
消費期限|当日

text: Yukie Masumoto photo: Maiko Fukui
Discover Japan 2024年5月号「進化するホテル」

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