パレスホテル東京
《ペストリーショップ スイーツ&デリ》
マロンシャンティイ
|一流ホテルの美味しい名作④
一流ホテルには一流のおいしさがある。先人がつくり上げて大切に受け継いできた日本のホテルが贈る美味しいものがたりをじっくりと愉しみ、そして味わってほしい。
今回はパレスホテル東京「ペストリーショップ スイーツ&デリ」のマロンシャンティイを紹介。栗そのものを味わっているような濃厚さと生クリームの軽やかな甘さが魅力の逸品だ。
栗と生クリームが生み出す
エレガントな造形美を味わって
半世紀以上もの歴史を刻む、伝統と格式に包まれた「パレスホテル東京」。新たな時代に合わせて、2012年にパレスホテルからパレスホテル東京へとグランドオープンを遂げた。皇居外苑の豊かな緑とお濠の水辺に恵まれた絶景ロケーションや積み重ねてきたもてなしの心は昔のまま、国内外の賓客を温かく迎えている。
東京を代表するホテルの看板スイーツが「マロンシャンティイ」だ。美しき雪山をほうふつとさせるスイーツは、近代フランス料理の父“オーギュスト・エスコフィエ”に薫陶を受け、パレスホテルの味を築き上げた初代料理長・田中徳三郎氏から受け継がれてきた。
生クリーム、栗、ジェノワーズで構成されたシンプルなケーキには、昔からのこだわりが詰まっている。栗は粗めに裏ごしをして、食感の変化を愉しめるように、小さな粒感を残す。また生クリームは、栗の風味が引き立つように、軽やかな甘さに仕立てる。そしてジェノワーズにのせるそぼろ状の栗は、口の中でほろりと崩れるように、柔らかくふんわりと握り固めている。
時代や人の味覚が変わっていく中で改良した点もある。栗やクリームの糖分は昔よりも控えめにしているそうだ。
栗そのものを味わっているような濃厚さと軽やかで爽やかなクリーム、品のよさが漂うマロンシャンティイ。ホテルのカフェでケーキを愉しんだ後に、ショップで買い求めるファンもいるという。栗の季節には、大粒で甘みに富んだ小布施の栗などを使った限定品が発売されたことも。
「美しい国の、美しい一日がある。」をコンセプトとしているパレスホテル東京。そんなホテルにふさわしい美しきスイーツは、これからも多くの人の美しい一日を彩っていく。
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バナナブレッド
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ペストリーショップ「スイーツ&デリ」
住所|東京都千代田区丸の内1-1-1
Tel|03-3211-5315
営業時間|10:30〜19:00
定休日|なし
価格|1050円
サイズ|約φ80㎜×H60㎜
消費期限|当日のみ
01|ホテルニューオータニ「スーパーメロンショートケーキ」
02|帝国ホテル「フルーツケーキ オーチャード」
03|オークラ東京「レモンパイ」
04|パレスホテル東京「マロンシャンティイ」
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text: Yukiko Mori photo: Maiko Fukui
Discover Japan 2024年5月号「進化するホテル」