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絶景温泉旅館《界 霧島》
「1人前食堂」Maiさんが行く
霧島の焼酎を味わい尽くす旅|前編

2024.4.5 PR
絶景温泉旅館《界 霧島》<br><small>「1人前食堂」Maiさんが行く<br>霧島の焼酎を味わい尽くす旅|前編</small>

旅先でふらりとBARに入ってみたり、奥深い焼酎の世界に触れてみたり……。少し背伸びをした大人な旅に憧れる、YouTube「1人前食堂」主宰・松本舞さんが、「界 霧島」で九州の酒文化に出合う。

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まるで空から霧島一帯をのぞくかのような景色が広がる、270度パノラマビューの特別室。霧島錦江湾国立公園内に位置しており、小噴火を続ける桜島も望む

天上界から下界をのぞくと、高千穂峰の山頂部分が霧海の中に浮かぶ島のように見えたことが、名前の由来とされる鹿児島県・霧島。「王道なのに、あたらしい。」をテーマに、全国22施設を展開する星野リゾートの温泉旅館ブランド「界」において、神話や伝説に彩られた高千穂峰の中腹に佇む宿が、もうひとつの旅の拠点「界 霧島」だ。

ロック、水割り、炭酸割りと飲み方の自由度が高く、「甘いけれども料理に合いそう」と舞さん。地元で愛される、中村酒造場の「玉露 黒」のお湯割りが好みというツウな一面も

過去に界ブランドの2施設を訪れたことがあると話す舞さんは、滞在や体験を通して土地の魅力を発見するといったコンセプトに深く共感したという。

「温泉はもちろん、建築やアート、カルチャーなどが総合的に体感できる界は、いつか全施設を回ってみたいと思っていました。たとえ土産を買わずとも、思い出だけでも持ち帰るものが多いんです」。到着前から期待が膨らむが、客室に足を踏み入れた瞬間「夢を見ているみたい」と、窓の外の景色同様に舞さんの顔は晴れやかになった。

ご当地文化体験の序章として、3銘柄を飲み比べ。「黒千代香(くろぢょか)」と呼ばれる焼酎用の土瓶をはじめ、酒器も楽しみのひとつ

霧島での滞在の核となるのは焼酎。焼酎を嗜む姿に憧れはあったものの、これまでなかなか踏み出せなかった舞さんにとって、ほかの酒と比べると焼酎は少しハードルが高め。だからこそ今回の滞在では、米・芋・水のシンプルな素材が織りなす芋焼酎の奥深さを存分に体感してほしいものだ。食に造詣の深い舞さんは、果たして焼酎から何を感じ取るのだろうか。

焼酎沼への入り口がここにも、あそこにも

お湯割り好きという、新たな発見があった舞さん。ふくよかな芋の甘みが広がるお湯割りは、甘党向きなのかも!?

「米麹×サツマイモ×蒸留」の組み合わせにより、無限に広がる芋焼酎の世界。鹿児島には110を超える数の焼酎蔵があり、2000以上の銘柄が製造されているが、元をたどれば家族や友人らと楽しむ自家醸造が起源だった。そんな“家庭の味”が枝分かれした焼酎の魅力が発見できるよう、界 霧島には至るところに仕掛けが施されている。

中でも、グレープフルーツや塩を合わせたカクテル・ソルティドッグに倣った「湯上がり焼酎」は、自宅でもまねしたくなる味わいに驚かされる。絶滅状態にあった幻のサツマイモを復活させるところから手掛けた蔵の銘柄を使用し、温泉で失われた塩分やビタミンも補給できる“酒飲みの言い訳”が詰まった一杯。飲みにくいとされる芋焼酎の概念は、これだけでも激変する。

ライチに似た香りをもつ国分酒造の芋焼酎「蔓無源氏(つるなしげんぢ)」を日向夏ジュースで割り、錦江湾にしきの塩をあしらったソルティドッグ風の湯上がり焼

湯上がり後、大和桜酒造「大和桜 紅芋」とのスイーツペアリングを楽しむ場所として舞さんが選んだのは、そよ風が心地よいビューテラス。割り材なしの生の状態で焼酎を口に含むと渋い顔を見せたが、不思議なことにスイーツと掛け合わせると杯を重ねてしまう。「焼酎のキレがアイスクリームの甘さを引き締めてくれます」と舞さん。

焼酎の魅力をもっと伝えたいと、郷土愛あふれるスタッフは日々新しい楽しみ方を思案。その真骨頂こそ、蒸留酒としては珍しい会席ペアリングだ。紅茶に似た華やかな香りに、ミントのような爽やかな香りと、界 霧島で出合う焼酎は、どれも玄人好みの非凡な一本。だからこそ芋焼酎のイメージを大きく変えてくれるのかもしれない。界 霧島には、赴任と同時に焼酎にどっぷりハマったという名物スタッフが在籍するが、その理由にも合点がいく。

<夕景とスイーツが焼酎をさらに美味しくする>

ヒグラシの鳴き声が響き渡るビューテラス。「芋焼酎は原料がサツマイモだから、甘いものと相性がよさそう!」と新たなレシピのヒントも得ていた
南九州の方言で“疲れを癒す晩酌”を指す「だれやめセット」。ラム酒が利いたアイス最中の後に、大和桜酒造「大和桜 紅芋」を含むとほどよい甘さに南九州の方言で“疲れを癒す晩酌”を指す「だれやめセット」。ラム酒が利いたアイス最中の後に、大和桜酒造「大和桜 紅芋」を含むとほどよい甘さに

<焼酎のポテンシャルを知る会席ペアリング>

先付け×鹿児島美人
端午の節句に食べられる和菓子「あくまき」をアレンジ。薩摩半島に位置する長島研醸(ながしまけんじょう)の「鹿児島美人」は、海水由来のミネラルが感じられ、磯香るウニと好相性
宝楽盛×黒瀬
山海に恵まれた鹿児島の恵みを、八寸やお造り、酢の物に詰め込んで。油分が残る無ろ過の薩摩酒造「黒瀬」は、お造りなどに合わせる甘い九州醤油にも負けない。7:3の濃い水割りで
台の物×なかむら
神話・天孫降臨をイメージした「黒酢で味わう和牛と黒豚の天地蒸し」は、旨みがしっかり感じられる中村酒造場「なかむら」とともに。黒豚との旨みの共演は、お湯割りで楽しみたい

<湯上がりの焼酎が実は身体にいい!?>

客室棟からスロープカーで下ると、一面に広がるススキ野原の中に、湯浴み小屋が現れる。昼中は草原の先に桜島を、夜になれば満天の星の絶景が広がる露天風呂で、心身をやさしく解きほぐしたい
湯浴み小屋の目と鼻の先にある湯上がり処。売店で購入したミニボトル焼酎とつまみをおかもちに入れて、湯上がりに一杯という楽しみ方も

<神話が題材の演舞で酔い覚まし>

地域に根づく文化を紹介する界ブランドの名物「ご当地楽」。界 霧島では、ニニギノミコトがはじめて地上に降り立ったという神話を、演舞仕立ての「天孫降臨ENBU」として開催。躍動感ある舞の中、太鼓や鈴の音が響き渡る

<食後にもう一杯……をかなえるサービスも!>

地域にまつわる書籍が集まるトラベルライブラリーで「もいっぺ(鹿児島弁で、もう一杯)」。至極の3本を季節替わりで用意

<“二日酔いになりにくい”から翌朝も界を満喫>

界ブランドの全施設で開催する「現代湯治体操」には、土地に合わせた動きが組み込まれる。天孫降臨をイメージした界 霧島では、神さまが地上に降り立った様子を表現
おぼろ豆腐や白飯に合わせるのは、削りたてで提供されるふわふわの鰹節。麦味噌のさつま汁にさつま揚げと、朝から鹿児島気分が盛り上がる

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《1人前食堂のMaiさんが行く九州旅》
OMO5熊本 by 星野リゾート|前編後編
絶景温泉旅館・界 霧島|前編後編

text: Natsu Arai photo: Norihito Suzuki
Discover Japan 2023年10月号「私を癒す15の旅。/九州」

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