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錦江湾(鹿児島湾)をめぐって体感!
大地の力に癒される鹿児島の旅
|前編【絶景】

2021.3.15 PR
錦江湾(鹿児島湾)をめぐって体感!<br> 大地の力に癒される鹿児島の旅<br> <small>|前編【絶景】</small>

飛行機が鹿児島空港へ降り立つ直前、旋回する機体の窓の下に桜島が見えます。煙をもくもくと吐く活火山。ふたつの半島に囲まれた内海がカルデラからなる深海だとは! 雄大な景色、温泉、地元が誇る食など、鹿児島の「地の力」を体感する旅を絶景、温泉、食の3つに分けて案内する本連載。初回は火山活動によって生み出される、絵はがきのように美しい景色を紹介します。

地の力に魅了される絶景


若尊鼻より。ヤマトタケルノミコトが上陸したと伝わる地。鹿児島市街地とは異なる角度から桜島を望む。海底には若尊カルデラという海底火山があり、火山ガスが泡となって浮上する現象が見られる

まずは桜島や錦江湾の成り立ちを知っておこう。いまから約2万9000年前に、現在の錦江湾奥部でとてつもなく大きな噴火が起こった。噴出したマグマは火砕流となって大地を埋め尽くし、シラス大地を形成。その厚さは100mを超える場所もあったという。噴火の後には大きなくぼ地、姶良カルデラができ、そこに海水が流れ込んで錦江湾奥部がつくられた。そして約2万6000年前、姶良カルデラの南端で噴火がはじまり、海底に小さな桜島が誕生。まず北岳ができ、約1万3000年前に海上に姿を現す。その後、噴火口がずれて南岳が誕生。南岳ではその後も噴火を繰り返し、大正時代の大噴火で流れた溶岩で大隅半島と地続きになった。ここでは足元にマグマを感じ、地球の鼓動を目の当たりにできるのだ。

カルデラとはポルトガル語で「大鍋」を意味するが、錦江湾奥部はまさに水の入った大鍋のような地形で、水深200m以上の深海になっている。湾央部も同様に、昔の大噴火で生まれた海底カルデラがあり、穏やかに見えても深い深〜い海。錦江湾では、漁師の網に時折り深海にすむ海老や魚がかかるそうだ。ヒゲナガエビ(タカエビ)や、高級魚ノドグロと同じ仲間のスミクイウオなど味のよいものも多いという。

桜島の絶景は、錦江湾という存在があってこそ際立っているとあらためて感じる。「錦江湾に浮かぶ桜島」とはよく言ったもので、高台から望む景色はまさにそのとおり。桜島はふたつの火山体が連なる山ゆえに、見る場所によって表情が違う。薩摩半島と大隅半島、ふたつの半島を錦江湾沿いにめぐるとそれがよくわかる。大隅半島の先へと車を走らせれば、錦江湾の向こうに見える開聞岳の美しさにも心が躍る。

錦江湾を満喫するにはフェリー旅もおすすめ。鹿児島港と桜島港を約15分で結ぶ「桜島フェリー」は、なんと24時間運航(朝夕は 15分おき)。船が桜島に近づくにつれ荒々しい山肌が迫り、裾野に広がる集落が見えてきて、ここは約5000人が暮らす火山の島だということを思い知る。フェリーはほかにも、薩摩半島と大隅半島を結ぶ定期航路がふたつあり、それぞれ異なる風景が展開される。夕刻のフェリー旅も絶景が待っている。フェリー名物のうどんを食べれば、旅気分がさらに上がる。

火山の噴火でできたカルデラに、海水が流れ込んで形成された錦江湾。東京湾とほぼ同じ大きさの内海でありながら、最も深いところは水深237mに及ぶ。さらに岩礁域、藻場、サンゴ群集、干潟などが存在し、黒潮が流れ込むこともあって1000種類近くもの魚が暮らす豊かな海となっている。湾沿いの岸辺から野生のイルカを観察できることも

錦江湾の絶景ポイント

鹿児島のシンボル・桜島。島の神社の祭神・木花佐久夜姫(このはなさくやひめ)にちなんで咲夜島(さくやじま)と呼んだものが転じたなど、その名の由来には諸説ある。また「錦江湾」の名前は、島津氏第18代の家久が詠んだ「浪のおり かくる錦は 磯山の 梢にさらす 花の色かな」という歌が由来だといわれている

①吉野公園(展望台)
鹿児島市の中心から北東に位置する高台にある公園。展望台からは桜島を眼下に、空気が澄んだ日は遠く霧島連山や開聞岳を望める。桜島からのぼる朝日を拝める(写真は2月上旬の朝日)ほか、桜やツツジ、アジサイ、ヒマワリ、コスモス、梅など、四季折々の花が楽しめる。南国ムード満点のソテツ園や日本庭園もある。

住所|鹿児島県鹿児島市吉野町7955
Tel|099-243-0155
開園時間|3月7:00〜18:00、4〜6・9月6:00〜19:00、7・8月6:00〜19:30、10月6:00〜18:00、11〜2月7:00〜17:00
閉園日|なし
入園料|無料

 

②パノラマパーク西原台
大隅半島の南端近く、標高439mの高台にある展望台。錦江湾沿いの美しい稜線の先に、北に桜島、西に開聞岳を見渡せる。パラグライダーのフライトポイントでもある。

住所|鹿児島県南大隅町根占
Tel|0994-24-3115(南大隅町観光課)

③仙巌園
約350年前に築かれた薩摩藩主島津家の別邸。御殿からは、目の前にそびえる桜島を築山に、錦江湾を池に見立てた庭園を望み、往時の殿さまの暮らしぶりを体感できる。

住所|鹿児島県鹿児島市吉野町9700-1
Tel|099-247-1551
開園時間|9:00〜17:00
定休日|3月第1日曜

④マリンポートかごしま
国内外の豪華客船が停泊する埠頭。グランドレベルから見る桜島は圧巻。芝生広場や遊歩道、親水広場があり、家族でのんびりできる。

住所|鹿児島県鹿児島市中央港新町1-10
Tel|099-805-7414
開園時間|11〜3月7:00〜19:00、4〜6・9・10月6:00〜20:00、7・8月6:00〜21:00
閉園日|なし

⑤神川海岸
大隅半島の国道沿いにあり、右に桜島、左に開聞岳を望む美しい海岸。夕暮れ時、砂浜に設置された影絵アートがつくる光景は幻想的。キャンプ場も併設。磯釣りも楽しめる。

住所|鹿児島県肝属郡錦江町神川3306-11
Tel|0994-22-1446
※7・8月はキャンプ場の利用料あり

⑥黒酢の壺畑
日本の黒酢発祥の地、霧島市福山町。「露天かめ壺仕込み」という伝統製法でつくられるため、あたり一面の壺、壺、壺。壺越しの桜島はここでしか見られない貴重な景色だ。

坂元のくろず「壺畑」情報館
住所|鹿児島県霧島市福山町福山3075
Tel|0120-707-380

⑦知林ヶ島
指宿市街地の北東にある田良岬より約800m沖合の無人島。3〜10月の間、大潮や中潮の干潮時に砂の道が現れ、島に渡ることができる。陸地側の魚見岳からの眺望もおすすめ。

住所|鹿児島県指宿市西方
Tel|0993-22-2111(指宿市観光課)

鹿児島までのアクセス
東京・羽田〜鹿児島間は、日本航空、全日空、スカイマーク、ソラシドエアが運行。所要時間は約2時間。空港から市内へは空港リムジンバスが便利(鹿児島中央駅まで直行便で38分)

鹿児島県観光サイト「どんどん かごしまの旅」

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大地の力に癒される鹿児島の旅
前編|絶景
中編|温泉
後編|食

text: Yukie Masumoto photo: Atsushi Yamahira
2021年4月号「テーマでめぐるニッポン」


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