橘ケンチ、酒蔵に転職!?
ついに!…… いやいや、そんなことはありません。
新政酒造が自社田を保有する秋田市鵜養地区で、作業を手伝うケンチさん。米づくりからはじまる酒造りを実践している酒蔵が無農薬酒米へ挑戦する真意、そして新政×橘ケンチ「亜麻猫橘」への想いを取材した。
新政酒造(あらまさしゅぞう)
秋田・鵜養(うやしない)
新政×橘ケンチ「亜麻猫橘」のプロジェクトが始動してから、何度も秋田へ足を運んだケンチさん。酒造りのために蔵へ入るだけでなく、新政の田んぼにも入った。ここ鵜養地区から、新政の未来が見えてきた。
「すべての作業に、無駄なことはひとつもなかった。トレーニングに近道はないのと同じだなと思いました」と、酒造りを振り返るケンチさん。パッケージデザイン会議(写真右)にも参加し、本人曰く「捨てられないデザイン」を目指したそう
新政×橘ケンチ「亜麻猫橘」プロジェクトが始動したのは2017年10月。「全国の酒蔵を回るうちに、実際に酒造りがしてみたくなって。お願いするなら僕が最初に自分好みの味を知ることになった新政酒造さんだと思い、秋田まで直談判しに行ったのがはじまりですね。’18年4月から、新政の蔵人1年生として通わせていただきました」とケンチさん。酸が高くて甘みのある「亜麻猫」をベースに、佐藤さんと仕込み配合を相談しながら酒造りは進んだ。米を担いで走り、7℃の酒母室で震えながら作業を行い、製麹では泊まり込みの作業も経験した。そんなケンチさんの仕事ぶりを「体力はあるし勘は鋭いし、蔵人も驚いていました」と評す佐藤さん。目に見えない菌をコントロールし、手間のかかるアナログな作業が多い生酛造り。そこからケンチさんは、伝統文化と地域性を尊ぶ新政の酒造りの神髄を学んだようだ。
18年6月に上槽を迎え、その後オーク樽熟成を経て完成に至った「亜麻猫橘」。パッケージデザインの打ち合わせを含め、最後のラベル貼りも秋田まで足を運んだ。この青い毛をした猫のロゴがデザインされたボトルを手にできたなら、ぜひ裏張りにも目を向けてほしい。そこにはケンチさんの熱い想いが、すてきな言葉で綴られている。
白麹仕込 純米酒 亜麻猫橘
原料米:あきた酒こまち100%
精米歩合:麹米50%、掛米60%
日本酒度:非公開
酸度:非公開
アミノ酸度:非公開
アルコール度数:15度(原酒)
▼亜麻猫橘が飲める店はこちら▼
提供店舗:鮨つぼみ(www.sushi-tsubomi.jp)
小花(http://ko-hana.jp)
提供形態:酒販店での販売予定はなく、
上記2店での飲食提供のみになります。
提供開始:2018年12月15日(土)予定
「亜麻猫橘」完成記念
橘ケンチと新政を楽しむ特別ディナーショー開催!
日本各地の食材や生産者とコラボする企画「LDH kitchen WALKABOUT 47.JAPAN」と小誌がタッグを組み、一夜限りのディナーショーを開催。新政酒造・佐藤祐輔さんと、橘ケンチさんを招いて、「亜麻猫橘」をはじめとする新政の酒と錦織の料理とのペアリングが楽しめる。このチャンスをお見逃しなく!
LDH kitchen WALKABOUT 47.JAPAN × Discover Japan
「 新政酒造 佐藤祐輔氏を招く〈亜麻猫橘〉の会」
会期:2019年1月28日(月)
時間:受付開始18:30 ~ 開始19:00~22:00(予定)
会場:錦織(にしこおり)
所在地:東京都目黒区青葉台1-23-4 グランベル青葉台2F
Tel:03-6452-4725
参加費:3万2400円(予定)
参加募集人数:30名(予定) ※抽選形式
(text: Nobuhiko Mabuchi photo: Norihito Suzuki)
※この記事は2018年12月6日に発売したDiscover Japan1月号に掲載した記事の一部を抜粋しています