日常に幸福感をもたらしてくれる
木下宝さんのガラスの器
薄くピンと張り詰めたような緊張感と、極限まで無駄な要素が削ぎ落とされた木下宝さんのガラス作品。ガラスには涼やかというイメージがあるが、引き算から生まれるという木下さんがつくるものには、繊細でモダンな美しいフォルムの中に温かさが共存する。
富山県富山市にガラス工房を構える。木下さんのガラスは吹き竿の先に火の中からガラス玉を巻き取り、中空のパイプを吹いて成形する「宙吹き」と呼ばれる製法でつくられる。
紀元前1世紀半ばから変わらない製法でつくられるガラスはすべてが一点物。中でも「シンプルグラス」は木下さんの代名詞的な作品。素直な心でガラスと向き合うことで生まれたと いうシンプルグラスは、単なる薄いガラスではない。普段使いしやすいほどよい大きさと、やさしい呑み口は日常に幸福感をもたらしてくれる。シンプルガラスは一度使ったら手放せないスタンダードなうつわとして愛用する人も多い。
制作において大切にしているのは、ガラス自身が成りたいかたちを素直につくることと木下さんはいう。それだからか注がれるものがたとえ一差しの水でも、愛おしく大切に感じさせてくれる不思議な魅力が木下さんのガラスにはそなわっている。そんな小さな贅沢こそが今の時代に必要なものだろう。
木下宝(きのした・たから)
大阪生まれ。会社員として勤務後、ガラス制作を学ぶために秋田の美術大学に進む。その後富山ガラス工房でガラス作品制作をはじめ、独立。代表作「シンプルグラス」など、その作品は温かみのあるフォルムの中にミニマルな美しさをもち、日用の道具としての使いやすさを兼ね備えている
毎日使いたい、究極のスタンダード
「シンプルグラス」
「シンプルグラス」
「シンプルグラス」は、木下さんのガラスの原点ともいえる代表的なアイテム。薄づきのガラスならではの柔らかな口あたりは、飲料の味わいをより引き立ててくれる。見た目も涼しく、飲料が映えるシンプルなデザインは、普段の暮らしによく馴染む。冷水や冷茶、炭酸飲料、フルーツジュースのほか、ビールやワインなどのアルコールに合わせて軽めの晩酌にもいかがでしょうか。食卓の定番として家族分を揃えたり、シーンに合わせてサイズ違いで揃えたりするのも楽しい逸品。
晩酌の時間を愉しませてくれる逸品
「グイマルロング75」
「グイマルロング75」
シンプルで美しいハンドメイドのグラスは、晩酌の時間を愉しませてくれる逸品。温かみのある佇まいと、薄づきのガラスならでは軽く柔らかな口あたりは、使うたびに心地良さを感じさせてくれる。ペアグラスやギフトにもおすすめ。
食卓を上品に彩る
「ワイングラスオウム」
「ワイングラスオウム」
すっきりとしたシルエットのワイングラス。卵をイメージした宙吹きならではの自然なフォルムが食卓を上品に彩る。休日の昼、白ワインや泡をこのグラスで楽しみたい。「ちょっとした花生けにもぜひ使ってほしいです」と木下宝さん。
「ワイングラスオウムM」
「ワイングラスオウムS」
華やかな香りへいざなう
「ワイングラステルラ」
「ワイングラステルラ」
地球のようにころんとした丸みの愛らしいワイングラス。「オウム」が白ワインなら「テルラ」は赤ワインで。すぼまった飲み口がワインの香りを閉じ込め、至福のひとときへと導いてくれる逸品だ。
「ワイングラステルラS」
サステナブルなものづくり
暮らしをととのえるフタモノ
暮らしをととのえるフタモノ
薪やチップになるような小径木の端材を使った蓋は、飛騨高山の「kino workshop」が製作した使い勝手抜群のフタモノ。「捨てられるはずの材が美しく生まれ変わり役目をもてることを伝えたい」という木下さんの気持ちが込められているサステナブルな逸品。
フタモノ M
富山ガラス工房創作レンタル工房
住所|富山県富山市古沢152
https://toyama-garasukobo.jp
https://t-simpleglass.com
※その他の作品はこちらから
≫スタンダードな魅力あふれるガラス「木下 宝」
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