和食の味付けがキマる日本の食材。
番外編
こだわりの逸品を使えば、和食はもっと美味しくなる。本誌に馴染みの深いグルメ通な方々を監修に迎え、本当に美味しいと思う、和食の食材を厳選した《和食の腕を上げる日本の食材》。第8回は和食をさらに際立たせる、ちょっとしたときにプラスしたい食材をまとめて紹介する。お取り寄せも可能なので、この機会にぜひお試しあれ。
かんずり
小倉ヒラクさん SELECT
料亭や割烹でも愛用される新潟名物
「かんずり」のかんずり
実厚の専用唐がらしのみを使用し、糀の発酵を止めず6年かけ熟成させた珍しい製法が特徴。「ユズの香りが強く、鍋やラーメンにも重宝する旨味調味料です!」
内容量:40g
価格:648円
TEL:0255-72-3813
注文方法:Tel、Fax(0255-72-0344)、Mail、オンラインショップ
URL:http://kanzuri.com
ハバネロ
戸村亜紀さん SELECT
“ちょい足し”で新しい家庭の味を
「はばねろ工房」のハバネロ調味料辛司
主原料のハバネロをはじめ、熊本県産の素材にこだわった辛味調味料。「紅葉おろしの代用として活用中。刺激も辛みも強いですが、後味がよく辛みは残りません」。
内容量:60g
価格:756円
TEL:0968-82-3588
注文方法:Tel、Mail、オンラインショップ
URL:http://habaneroshinshi.shop-pro.jp
昆布×唐辛子
横川正紀さん SELECT
“鬼も逃げ出す辛み”がアクセント
「ヨロン島」の塩こんぶとうがらし
与論島生まれの海塩「じねん」と島唐辛子を組み合わせた、辛口の塩こんぶ。「ザクザク切った野菜にひと振りし20回ほど揉み込めば、即席浅漬けの出来上がり」。
内容量:100g
価格:648円
TEL:0997-97-3599
注文方法:Tel、オンラインショップ
URL:http://peraichi.com/landing_pages/view/aoisanngosyou
鮭
小倉ヒラクさん SELECT
日本一の鮭どころが贈る伝統的発酵食
「標津漁業協同組合」の番屋鮭
鮭を山のように積み上げ、上下を入れ替えながら約15日間かけて塩漬けに。「アイヌの食文化から誕生した、これぞ鮭の生ハム。リッチな旨みが特徴です」。
甘酒
横川正紀さん SELECT
越前の昔ながらの味噌蔵がつくる一本
「かせや」のあらごし甘酒
伝統的製法を続ける、貴重な造り手による甘酒。「薪火で蒸し上げた福井県産の減農薬米に麹菌をふり、土室と呼ばれる発酵部屋で48時間かけてつくる米麹の甘酒は感動的。すっきりとしたお米の自然な甘みや、あらごしの粒感が心地よい」。
戸村亜紀さん SELECT
井戸水と麹が生むシンプルな甘み
「吉田屋」の百年甘酒
瓶の中で6時間発酵させることで、米の粒感はそのままに。「海外では調味料として、認知度を上げつつある甘酒。みりんの代用として使っています」。
内容量:370㎖
価格:1080円
TEL:0957-82-2032
注文方法:Tel、Fax(0957-82-3084)、Mail、オンラインショップ
URL:http://bansho.info
酒粕
戸村亜紀さん SELECT
漬物だけでなく料理の隠し味にも!
「寺田本家」の熟成酒粕
自然酒酒粕をタンクにて1〜2年熟成させることで、アミノ酸など旨み成分たっぷりの一品に。「ソースの隠し味としても使えるおもしろい調味料です」。
茶
小倉ヒラクさん SELECT
江戸時代から変わらぬ完全発酵茶
「碁石茶組合」の碁石茶®
二段階の発酵を経てつくられる秘伝製法で、乾物のような香りが特徴のお茶。「味は意外にも爽やかなので、健康茶として飲んでみてください」。
もち
野村友里さん SELECT
サステイナブル農業生まれの古代米餅
「大島農園」の玄米餅
農薬・化学肥料を使わず栽培された「アクネモチ米」を100%使用。「天日干しにより旨みをさらに引き出した玄米からは、古代米特有の風味が広がる」。
内容量:500g 10個入り
価格:600円
TEL:090-3537-4193
注文方法:Tel、Mail、インスタグラムのDM
URL:www.instagram.com/oshimanaturalfarm
梅びしお
横川正紀さん SELECT
梅の酸味と昆布の旨みバランスが絶妙
「不動農園」の梅びしお
古来「箸なめ」として紀州で親しまれてきた伝統調味料。「お茶漬けをはじめ、和え物や炒め物をさっぱり仕上げたいときに欠かせないアイテム」。
内容量:120g
価格:864円
TEL:03-5413-3580
注文方法:オンラインショップ
URL:https://store.deandeluca.co.jp
※DEAN&DELUCA限定商品
豆
石村由紀子さん SELECT
スイーツにも料理にも使える常備缶
「べにや長谷川商店」のお豆の缶詰いろいろセット
北海道の在来種豆を使用。てんさい糖で煮込んだ甘煮とのバラエティセット。「祖母の口癖が和の食材の語呂合わせ言葉『まごわやさしい』だったため、キッチンに豆があると安心します。いろんな料理のトッピングにも」。
内容量:紫花豆、青えんどう、うずら豆、金時、赤えんどう、前川金時、栗いんげん/各甘煮缶、小豆ぜんざい、貝豆の餡 9種類の中からおまかせ6個セット。甘煮レシピ、豆料理レシピ付はがき2枚入り(箱代/ラッピング代込)
価格:3500円
TEL:0158-46-3670
注文方法:Tel、Mail、オンラインショップ
URL:http://beniyahasegawa.cart.fc2.com
※商品については各メーカーへお問い合わせください。
SELECTOR
「くるみの木」
主宰 石村由紀子さん
香川県高松市生まれ。奈良県ではじめたカフェ・雑貨店「くるみの木」を筆頭に、観光案内所、食堂、レストランからなる複合施設「鹿の舟」などをそれぞれプロデュースし、運営。また、全国にある地域活性化拠点や 、商業施設のプロデュースも手掛けている
ウェルカム
代表 横川正紀さん
ウェルカム創業以来、食とデザインの軸で、「DELUCA & DEAN」や「CIBONE」、「TODAYʼS SPECIAL」など良質なライフスタイルを提案するブランドを展開。リアルチャンネルに加え、商業施設やホテルのプロデュース、街づくりや地域活性のコミュニティづくりも行う
日本食文化会議
理事長 松本栄文さん
花冠陽明庵主人、作家。(社)日本食文化会議理事長。著書「日本料理と天皇」(枻出版社)は、料理本のアカデミー賞と称されるグルマン世界料理本大賞で最高位「殿堂」(2015 )に輝き、続く創設20周年記念祭典「創設最高賞」をW受賞。ほか連載、執筆、著書多数
クリエイティブ
ディレクター 戸村亜紀さん
FOLKHOOD代表、クリエイティブディレクター。循環に特化した事業開発や、技術・文化・経験・時間のフェアトレードがテーマのMade with Japanプロジェクトを手掛け、日本文化の海外向け書籍出版など国内外でアワードを受賞している。
http://folkhood.com
発酵デザイナー
小倉ヒラクさん
山梨県甲州市を拠点に全国の醸造家との商品開発、ワークショップなどを行う。著書に「発酵文化人類学」(木楽舎)、「日本発酵紀行」(D & DEPARTMENT)。4月には東京・下北沢にできる新たな商業施設にて店舗「発酵デパートメント」をオープン予定
料理人/eatrip主宰
野村友里さん
ケータリングフード演出、雑誌連載やラジオ番組、イベント企画・プロデュースなど、食の可能性を多岐にわたって表現。2012年に「restaurant eatrip」(原宿)、2019年に「eatrip soil」(表参道)を開店。著書に「Tokyo Eatrip」(講談社)、「TASTY OF LIFE」(青幻舎)など
文=相磯法子、新居奈津 写真=野中弥真人、遠藤麻美