FOOD

和食の味付けがキマる日本の食材。
出汁②

2020.4.17
和食の味付けがキマる日本の食材。 <br><b>出汁②</b>

こだわりの逸品を使えば、和食はもっと美味しくなる。本誌に馴染みの深いグルメ通な方々を監修に迎え、本当に美味しいと思う、和食の食材を厳選した《和食の腕を上げる日本の食材》。第3回は和食に欠かせない出汁の中から、いりこと昆布、しいたけを紹介する。お取り寄せも可能なので、この機会にぜひお試しあれ。

 

いりこ

石村由紀子さん・小倉ヒラクさん SELECT
湯に放てば瀬戸香る、手仕事のいりこ
「やまくに」の瀬戸内産 いりこ(大羽)

鰯の鮮度を抜群に保ったまま加工し、エラや内臓を手で1匹ずつ取り除いた一品。「香川出身の私はいりこ出汁で育ちました。瀬戸内海のいりこからは、えぐみや苦みがなく上品な出汁が」。「臭みがまったくない上品な味。柑橘系にもよく合うと思います」。

産地:香川県
内容量:200g
価格:950円
TEL:0875-25-3165
注文方法:オンラインショップ
URL:www.paripari-irico.com

戸村亜紀さん SELECT
万能!山椒と瀬戸内いりこのマリアージュ
「やまくに」のパリパリ焙煎いりこ ぶどう山椒

銀色の肌をした稀少な「銀付いりこ」をぶどう山椒と配合。おにぎりなどの料理に入れれば、爽やかな辛みで味の主役に。「いりこは内臓を丁寧に処理されているだけで味の差がでますね。調味料としても使えますし、もちろんそのまま食べても! 箱買いしている商品です」。

産地:香川県
内容量:40g
価格:594円
TEL:0875-25-3165
注文方法:オンラインショップ
URL:www.paripari-irico.com

 

昆布

野村友里さん SELECT
道南産は上品な出汁に甘みが凝縮
「吹田商店」の山出し昆布

築地昆布専門店の“はずれがない”山出し(函館産)昆布。淡く澄んだ出汁が特徴的。「出汁ガラの昆布も美味しく、残っても刻んで佃煮にします」。

産地:北海道
内容量:250g
価格:3272円
TEL:03-3541-6931
注文方法:Tel

石村由紀子さん SELECT
永平寺や京の料亭御用達!最高級昆布
「奥井海生堂」の蔵囲利尻昆布

敦賀の昆布商が専用蔵で熟成させた、“島もの”昆布。主に利尻島、礼文島産。「昆布水にしてそのまま飲むことも。すっきりしたと旨みで美味しい」。

産地:北海道
内容量:30g
価格:432円
TEL:0120-520-091
注文方法:Tel、Fax(0770-22-6780)、オンラインショップ
URL:www.konbu.co.jp

松本栄文さん SELECT
濃厚な旨みをもつ羅臼は煮物に最適
「奥井海生堂」の徳用羅臼昆布切落

知床沿岸の天然物。金沢の加賀料理には欠かせない、旨みのもと。軟らかな繊維質のため出汁の後の佃煮にも。「肉厚で昆布締めや煮物に重宝します」。

産地:北海道
内容量:100g
価格:648円
TEL:0120-520-091
注文方法:Tel、Fax(0770-22-6780)、オンラインショップ
URL:www.konbu.co.jp

 

しいたけ

石村由紀子さん SELECT
戻し汁も栄養豊富! 吉野の乾燥シイタケ
「新鮮しいたけおかもと」の椎茸家庭用

奈良吉野にシイタケの森あり。無農薬でビニールハウスも極力使わず、菌と国産原木の栄養だけで育てる。「生シイタケをはじめて食べたら美味しさにびっくり。これは間違いない! と乾燥シイタケを常備しています」。

産地:奈良県
内容量:100g
価格:1134円
TEL:0746-36-6711
注文方法:Fax(0746-36-6739)、オンラインショップ
URL:www.fresh-shiitake.com

 
 

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SELECTOR


「くるみの木」
主宰 石村由紀子さん

香川県高松市生まれ。奈良県ではじめたカフェ・雑貨店「くるみの木」を筆頭に、観光案内所、食堂、レストランからなる複合施設「鹿の舟」などをそれぞれプロデュースし、運営。また、全国にある地域活性化拠点や 、商業施設のプロデュースも手掛けている
ウェルカム
代表 横川正紀さん

ウェルカム創業以来、食とデザインの軸で、「DELUCA & DEAN」や「CIBONE」、「TODAYʼS SPECIAL」など良質なライフスタイルを提案するブランドを展開。リアルチャンネルに加え、商業施設やホテルのプロデュース、街づくりや地域活性のコミュニティづくりも行う
日本食文化会議
理事長 松本栄文さん

花冠陽明庵主人、作家。(社)日本食文化会議理事長。著書「日本料理と天皇」(枻出版社)は、料理本のアカデミー賞と称されるグルマン世界料理本大賞で最高位「殿堂」(2015 )に輝き、続く創設20周年記念祭典「創設最高賞」をW受賞。ほか連載、執筆、著書多数
クリエイティブ
ディレクター 戸村亜紀さん

FOLKHOOD代表、クリエイティブディレクター。循環に特化した事業開発や、技術・文化・経験・時間のフェアトレードがテーマのMade with Japanプロジェクトを手掛け、日本文化の海外向け書籍出版など国内外でアワードを受賞している。
http://folkhood.com
発酵デザイナー
小倉ヒラクさん

山梨県甲州市を拠点に全国の醸造家との商品開発、ワークショップなどを行う。著書に「発酵文化人類学」(木楽舎)、「日本発酵紀行」(D & DEPARTMENT)。4月には東京・下北沢にできる新たな商業施設にて店舗「発酵デパートメント」をオープン予定
料理人/eatrip主宰
野村友里さん

ケータリングフード演出、雑誌連載やラジオ番組、イベント企画・プロデュースなど、食の可能性を多岐にわたって表現。2012年に「restaurant eatrip」(原宿)、2019年に「eatrip soil」(表参道)を開店。著書に「Tokyo Eatrip」(講談社)、「TASTY OF LIFE」(青幻舎)など

文=相磯法子、新居奈津 写真=野中弥真人、遠藤麻美

2020年5月号 特集「日本人は何を食べてきたの?」

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