和食の味付けがキマる日本の食材。
調味料② 味噌、みりん編
![和食の味付けがキマる日本の食材。 <br><b>調味料② 味噌、みりん編</b>](https://discoverjapan-web.com/wp-content/uploads/2020/04/63d202798256f4639b6e24d88fd3b2b6-1-e1586870279830.jpg)
こだわりの逸品を使えば、和食はもっと美味しくなる。本誌に馴染みの深いグルメ通な方々を監修に迎え、本当に美味しいと思う、和食の食材を厳選した《和食の腕を上げる日本の食材》。第6回は素材のよさを引き立たせる調味料の中から、味噌とみりん、酢を紹介する。お取り寄せも可能なので、この機会にぜひお試しあれ。
味噌
野村友里さん SELECT
おかずやアテに夏仕込みのおかず味噌
「堀河屋野村」の徑山寺味噌
![](https://discoverjapan-web.com/wp-content/uploads/2020/04/2cb3394b48e19c2b2be1ad54e7675174-e1586870442688.jpg)
和歌山県御坊市の名産のひとつ、夏野菜がごろごろ入ったおかず味噌。炒った大豆に米麦の麹を入れ、地元産のナス・ウリ・シソ・ショウガと熟成。「ご飯や野菜のお供にぴったりです」。
小倉ヒラクさん SELECT
芳醇で力強い信州木曽のこうじ味噌
「小池糀店」の味噌玉自然派味噌
![](https://discoverjapan-web.com/wp-content/uploads/2020/04/4b0f0228602ed6d932ecfd8d0a9cccbf.jpg)
長野県木曽郡にある糀店がつくる天然醸造麹味噌。「超個性的な味噌。ブルーチーズのような味と香りです」。北海道産無農薬大豆、山形産無農薬つや姫、天然天日塩を使用。
横川正紀さん SELECT
京料理で磨かれた上品な色合いとまろみ
「本田味噌本店」の西京白味噌
![](https://discoverjapan-web.com/wp-content/uploads/2020/04/1a4b874c180838ccfdb0301557b3bb95.jpg)
米麹を大豆の2倍使った、麹のまったりとした甘みが特徴。「京雑煮など華やかな椀ものに合います。旨みとコクがありながら後味もいい」白和えや焼きおにぎりに合わせて。
内容量:500g
価格:648円
TEL:075-441-1131
注文方法:Tel、Fax(075-441-1190)、オンラインショップ
URL:https://honda-miso.shop-pro.jp
松本栄文さん SELECT
江戸初期創業岡崎地区でつくる豆みそ
「カクキュー」の八丁味噌 銀袋
![](https://discoverjapan-web.com/wp-content/uploads/2020/04/3a7382f0b14bfe8a144b2124f90e66e8.jpg)
「真夏にはカクキューの八丁味噌で赤出汁を。酸っぱさがなんともいえず、大豆の旨みが濃く凝縮した味わい。昔ながらの伝統製法でつくられる守るべき味わいです」。
横川正紀さん SELECT
手で仕込む糀が醸すやさしいまろみ
「御幸町 関東屋」の天日塩仕込 特別吟醸白味噌
![](https://discoverjapan-web.com/wp-content/uploads/2020/04/63d202798256f4639b6e24d88fd3b2b6.jpg)
琵琶湖西の比良山系の地下水を汲み、手作業で糀をもんでつくる味噌。「甘くまろやかな舌触りと塩味。味噌汁や白和えのほか、ブルーチーズと合わせるのもよいです」。
戸村亜紀さん SELECT
心して食したい味噌の玉手箱
「糀屋団四郎」の二十年味噌(贈答用)
![](https://discoverjapan-web.com/wp-content/uploads/2020/04/71960229af54da1020a4afb08592b6bf.jpg)
仕込みは20年前、糀から製造している糀屋団四郎の味噌。「通常の味噌や甘酒も美味しいのですが、あえて20年ものの味噌をおすすめします。キャビアの代用品として料理を考えるとよいです」。
みりん
松本栄文さん SELECT
質と価格に驚く!常備必至の白みりん
「馬場本店酒造」の最上白味醂
![](https://discoverjapan-web.com/wp-content/uploads/2020/04/6d297750eb224d14401f253ff9357bc3.jpg)
「100年同じクオリティでつくり続けることが大事」と、千葉県の水郷の町・佐原で醸造する老舗。「甘み、照り、深みが違う。贅沢の極みこそが白みりんです」。
野村友里さん SELECT
よい材料で愚直に造る、三河のみりん蔵
「小笠原味淋醸造」の四年熟成本みりん 一子相傳
![](https://discoverjapan-web.com/wp-content/uploads/2020/04/714c3ddd3fcd9f518fe6e40d02fa4aff.jpg)
佐賀産もち米、自家製麹、国産焼酎で手間をかけ長期熟成。「濃く味わい深く、みりんの概念が吹き飛びます」。蒸留酒のような類のない芳しい香りが特徴。
内容量:600㎖
価格:1147円
TEL:0566-41-0613
注文方法:Tel、Fax(0566-41-0623)、Mail
URL:www.ogasawara-mirin.jp
石村由紀子さん SELECT
濃密黒みりんはカクテル、デザートにも
「福光屋」のさしすせそ 七年熟成 黒味醂
![](https://discoverjapan-web.com/wp-content/uploads/2020/04/d303399afe1bd8f4cf96fe418c656184.jpg)
芳醇な旨みと豊かな風味の「純米本みりん」を7年熟成。「金沢の老舗酒蔵がじっくりと熟成させた黒みりん。甘くコクがありリキュールとしてもおすすめ」。
酢
小倉ヒラクさん SELECT
先代の心を継ぎお客を喜ばせる酢
「戸塚醸造店」の純米 心の酢
![](https://discoverjapan-web.com/wp-content/uploads/2020/04/8a028bf5dc65ba9821af952df1602ca4.jpg)
元銀行マンの戸塚さんが継いだ醸造元。「丸みがあって奥行きのある味。我が家でよく使っています」。こだわりの米と富士山伏流水を鹿児島産の甕で仕込む。
松本栄文さん SELECT
原料は「米」だけ米の旨みを米に戻す、酢飯に最適
「飯尾醸造」の富士酢プレミアム
![](https://discoverjapan-web.com/wp-content/uploads/2020/04/ee89f5a00908d58830553b2e4456b50d.jpg)
ラベル裏には原料「米」の一文字が。京都・宮津の契約農家の農薬不使用の米のみを使い、自社 杜氏が麹づくりから仕込む。「大吟醸のように、繊細でふくよかな米の旨みを感じます」。
内容量:900㎖
価格:2376円
TEL:0772-25-0015
注文方法:Tel、Fax(0772-25-1414)、Mail、オンラインショップ
URL:www.iio-jozo.co.jp
※商品については各メーカーへお問い合わせください。
SELECTOR
「くるみの木」
主宰 石村由紀子さん
香川県高松市生まれ。奈良県ではじめたカフェ・雑貨店「くるみの木」を筆頭に、観光案内所、食堂、レストランからなる複合施設「鹿の舟」などをそれぞれプロデュースし、運営。また、全国にある地域活性化拠点や 、商業施設のプロデュースも手掛けている
ウェルカム
代表 横川正紀さん
ウェルカム創業以来、食とデザインの軸で、「DELUCA & DEAN」や「CIBONE」、「TODAYʼS SPECIAL」など良質なライフスタイルを提案するブランドを展開。リアルチャンネルに加え、商業施設やホテルのプロデュース、街づくりや地域活性のコミュニティづくりも行う
日本食文化会議
理事長 松本栄文さん
花冠陽明庵主人、作家。(社)日本食文化会議理事長。著書「日本料理と天皇」(枻出版社)は、料理本のアカデミー賞と称されるグルマン世界料理本大賞で最高位「殿堂」(2015 )に輝き、続く創設20周年記念祭典「創設最高賞」をW受賞。ほか連載、執筆、著書多数
クリエイティブ
ディレクター 戸村亜紀さん
FOLKHOOD代表、クリエイティブディレクター。循環に特化した事業開発や、技術・文化・経験・時間のフェアトレードがテーマのMade with Japanプロジェクトを手掛け、日本文化の海外向け書籍出版など国内外でアワードを受賞している。
http://folkhood.com
発酵デザイナー
小倉ヒラクさん
山梨県甲州市を拠点に全国の醸造家との商品開発、ワークショップなどを行う。著書に「発酵文化人類学」(木楽舎)、「日本発酵紀行」(D & DEPARTMENT)。4月には東京・下北沢にできる新たな商業施設にて店舗「発酵デパートメント」をオープン予定
料理人/eatrip主宰
野村友里さん
ケータリングフード演出、雑誌連載やラジオ番組、イベント企画・プロデュースなど、食の可能性を多岐にわたって表現。2012年に「restaurant eatrip」(原宿)、2019年に「eatrip soil」(表参道)を開店。著書に「Tokyo Eatrip」(講談社)、「TASTY OF LIFE」(青幻舎)など
文=相磯法子、新居奈津 写真=野中弥真人、遠藤麻美