発酵食品名鑑 ①
『珍味編』
全国各地に根づく発酵食品の魅力を伝えるべく、発酵デザイナー・小倉ヒラクさんを監修者に迎え、ヒラクさんが本当に美味しいと思う発酵食品だけを厳選!
今回は、その地域ならではの食文化が根付いた、変わり種の発酵食品をご紹介。一度食べたら病みつき、ごはんのお供にもぴったりな一品揃いです。
発酵デザイナー。山梨県甲州市を拠点に全国の醸造家との商品開発、ワークショップなどを行う。著書に『日本発酵紀行』(D&DEPARTMENT PROJECT)などがある。
「あら与」のふぐの子ぬか漬/石川県
「和食の発酵食品のなかでも最大級の変わり種。ふぐの猛毒をまさかの微生物で解毒するという、発酵食品の集大成ともいえる逸品です。味が濃いめなので、僕はお茶漬けにして食べるのが好きです。」
海藻を使った発酵食品
「戸村フーズ」のむかでのり/宮崎県
「宮崎県民でも知らない人が多いという、むかでのり。日南特有の食品ですが、どうやってできたかは不明なんですが、うまいです!」
価格:972円/450g
Tel:0987-23-1882
注文方法:Telにて要問い合わせ
琉球王朝時代から伝わる珍味
「琉球うりずん物産」の豆腐よう/沖縄
「琉球王朝のオリジナルレシピを発掘してできた逸品。沖縄のお土産としてもおすすめで、中国の腐乳(フールー)の味わいに似てる!」
鰹節の原型ともいわれる塩蔵品
「カネサ鰹節商店」の潮かつお切り身/静岡県 西伊豆
「1000年以上の歴史をもつ鰹節の原型。鰹の生ハムです。薄くカットして焼いてそれをお湯でといて、生ハムスープにするのが好きです。」
ファン多し!料理の名引き立て役
「かんずり」の生かんずり/新潟県
「スパイスを発酵させるという、日本では珍しい食品。地元の人はよくラーメンに入れて食べてますね。それがまた美味しいんですよ。」
将軍家が絶賛した、伝統の珍味
「京吉」のするめいか黒作り/富山県
「北陸屈指の知られざる名品。塩辛よりもまろやか、エキゾチックな旨みがあって北陸のキリっとした日本酒や赤ワインにも合います。」
日本は、珍味、醤油、味噌、みりん、酢、漬物、納豆など独自の発酵食文化を生み出しています。今回紹介した商品はお取り寄せも可能なので、ぜひお試しあれ!
監修=小倉ヒラク 文=小倉ヒラク、林 貴代子、新居奈津、相磯法子、写真=岩堀和彦、野中弥真人
Discover Japan 2019年11月号「すごいぜ!発酵」の一部を抜粋して掲載しております。
1|『珍味編』
2|『醤油編』
3|『味噌編』
4|『みりん編』
5|『酢編』
6|『漬物編』
7|『納豆編』
8|これも実は発酵食品!
9|青森県でつくられる「ごども納豆」