神社とお寺「参拝方法」の違いとは?
神社、お寺に参拝に行ったとき、参拝方法に関して、自分の作法の正誤に疑問を抱いた経験はありませんか? そんな参拝の作法に関する疑問を解決すべく、参拝における基本的な作法を紹介します。神社とお寺で混同しがちな作法の違いや共通点を改めて確認してみましょう。
神社は「二拝二拍手一拝」
【神前ではまず軽くおじぎをする】
神前ではまず軽くおじぎをします。角度は会釈する程度で構いません。この後、「二拝二拍手一拝(二礼二拍手一礼ともいう)」という、礼拝の作法に続く前に、鈴を鳴らし、お賽銭を賽銭箱に投げ入れます。
【深く二拝】
次に二拝二拍手一拝の最初の動作となる、二拝を行います。拝とは、腰を直角に曲げて神様を拝むことです。このような拝礼をゆっくりと二回して、神様へあいさつをします。
【拍手(かしわで)を二回打つ】
次に二拍手をします。この作法は両手を合わせ、右手の先端を左手の第二間接あたりまで下げ、両手を開き左手の中心をしっかり音を立てたたくのが、正しいです。
【再び一拝】
拍手を打ち終えたら、再び一拝です。最初の二拝はあいさつにあたり、最後の一拝は退去のあいさつとなります。なお、神社により、拍手の回数が異なる場合もあります。
【最後のおじぎを忘れずに】
一般的に二拝二拍手一拝といわれるので、つい忘れてしまいがちですが、神前から去るときも最初と同じように、軽いおじぎをするのを忘れないようにしましょう。
寺の参拝では音を立てないのが正解
【お賽銭を入れる】
賽銭箱の前にひもが垂れていて音を鳴らせる場合は、先に音を鳴らしてから、お賽銭を納めます。神社では音を立てて構いませんが、お寺では必要以上に音を立てません。静かに行うことを心がけましょう。
【本堂の前に立つ】
本堂に到着したら賽銭箱の前に立ち、心を落ち着けます。一般的に本堂を先にお参りしますが、宗派によっては異なる場合もあります。各寺院の案内に従えば問題ありません。
【お賽銭を入れる】
賽銭箱の前にひもが垂れていて音を鳴らせる場合は、先に音を鳴らしてから、お賽銭を納めます。神社では音を立てて構いませんが、お寺では必要以上に音を立てません。静かに行うことを心がけましょう。
【静かに合掌】
頭を下げて、手と手の隙間がないようにしっかりと合わせ合掌します。このとき、手の高さは、神社の場合は顔あたりがよいとされますが、寺は胸の前がよいとされています。
神社と仏閣の参拝時の違いを改めて
【合掌するときに音をたてない】
神社の参拝時に行う、拍手は手を合わせるときに音を立てますが、それは神道の作法です。仏教の合掌は音をたててはいけません。旅行などで、複数の神社仏閣などを回る際には、混同したり間違えてしまわないように注意したいものです。
(text: Discover Japan, illustration: matya, supervision: Takeshi Mitsuhashi, Naka Uryu)
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