FOOD

発酵食品名鑑②
『醤油編』

2019.11.25
発酵食品名鑑②<br class=“none” /> <b>『醤油編』</b><br class=“none” />

全国各地に根づく発酵食品の魅力を伝えるべく、発酵デザイナー・小倉ヒラクさんを監修者に迎え、ヒラクさんが本当に美味しいと思う発酵食品だけを厳選!

今回は、日本の食卓に欠かせない必須調味料「醤油」。日本各地の醤油には、濃口、薄口のほかにも、地域特有の醸造法などにより、その種類は多種多様。ここでは味わい別に各1本をセレクト。

小倉ヒラクさん
発酵デザイナー。山梨県甲州市を拠点に全国の醸造家との商品開発、ワークショップなどを行う。著書に『日本発酵紀行』(D&DEPARTMENT PROJECT)などがある。

未来を見据える醤油蔵の、自慢の一本
「ヤマロク醤油」のさいしこみ醤油「鶴醤」/香川県

醤油だけでなく、木桶まで自作することで有名なヤマロク醤油。2年の熟成を経て完成した生醤油に、再び塩以外の原料を加えて仕込んだ鶴醤は、まろやかな旨みと深いコクが特徴。倍の原料と歳月をかけた贅沢な逸品

「木桶文化の継承者がつくっている醤油蔵の醤油です。4年もかけて仕込むので、味が濃い。すきやきの出汁割にちょうどいいです。」

「ヤマロク醤油」のさいしこみ醤油「鶴醤」
価格:540円/145㎖
Tel:0879-82-0666
注文方法:Tel、インターネット
http://yama-roku.net

東京に残る、唯一の醤油蔵
「近藤醸造」のキッコーゴ丸大豆醤油/東京都

天然醸造と、国産丸大豆、国産小麦という原料へのこだわりを貫く東京唯一の醤油蔵元。他メーカーに比べると塩の使用量を極限まで減らしているのも特徴。素朴で懐かしく、飽きの来ない風味が根強く支持されている

「自家醸造なのに価格が良心的。近藤さん親子がとてもチャーミングでかわいいんです。人懐っこい味なので、入門編や普段使いに最適。」

「近藤醸造」のキッコーゴ丸大豆醤油
価格:298円/360㎖
Tel:042-595-1212
Fax:042-596-4151
注文方法:Tel、Fax、インターネット
https://www.kondojozo.com/

幻の製法で醸す、濃厚たまり醤油
「東海醸造」の底引きたまり/三重県

ひとつの木桶で味噌と醤油を同時に醸すという、幻になりつつある醸造方法を取る蔵元。丸大豆と塩水を桶に仕込んで約3年。底にたまった液体をそのまま瓶詰めした醤油は濃厚で旨みたっぷり。卵かけご飯との相性抜群

「醤油とは思えないフルーティーさがあります。豆味噌の旨みが凝縮しきった、たまりならではの贅沢な味。穴子の照り焼きにおすすめ!」

「東海醸造」のの底引きたまり
価格:900円/200㎖
Tel:059-382-0001
Fax:059-382-5135
注文方法:Mail、Tel、Fax
http://www.tokaijozo.com

古来の麦醤が復活!究極のしろたまり
「日東醸造」の白醤油 しろたまり/愛知県

愛知産小麦を通常の2倍使用し、伊豆大島の塩、ミネラル豊富な天然水のみで丁寧に仕込んだ、贅沢なしろたまり。奥三河の冷涼な気候の中で醸されるそれは、家庭の味を数ランクも引き上げてくれる万能品

「日東醸造さんは、醤油とみりんのよさをあわせもつ醤油です。変わり種にみえて実はすごく使いやすくて1本あれば便利に使えます。」

「日東醸造」の白醤油 しろたまり
価格:604円/300㎖
Tel:0566-41-0156
注文方法:Tel、インターネット
http://nitto-j.com

国産原料のみで醸す、本物の醤油づくり
「大徳醤油」の丸大豆醤油/兵庫県

自分たちが食べる分は自国で賄いたいという思いで、国産原料を用い、本物の醤油づくりにこだわる蔵元。食の安全だけでなく、伝統的な天然醸造を貫く。素材を引き立てる、さっぱりとした味わいにリピーターも多い

「極めてきまじめな味わいです。醤油としてそのまま使ってもいいのですが、煮物にぴったりで、軟らかい旨みが広がります。」

「大徳醤油」の丸大豆醤油
価格:540円/500㎖
Tel:079-663-4008
注文方法:Tel、インターネット
http://daitoku-soy.com

醤油業界の新星がつくる、純粋無垢な醤油
「ミツル醸造」の生成り濃口/福岡県

若き造り手によって約40年振りに復活した醤油蔵。大学や各蔵元で醸造を学び、2013年に初めて搾られた醤油がおいしすぎると業界で評判に。酵母別、小麦の生産者別に桶を分けた、実験的な醤油づくりも話題

「さしみ最強。ぜひ加熱しないで使ってほしい。香りを嗅ぐだけでうっとりできる、官能的醤油。さしみはこの醤油に限ります!」

「ミツル醸造」の生成り濃口
価格:1234円/300㎖
Tel:092-325-0026
注文方法:Tel、インターネット
http://www.mitsuru-shoyu.com/

一度味わえば虜。能登の甘口醤油
「谷川醸造」のサクラ醤油 こいくち(鶴)/石川県

能登・輪島エリアでは極めてポピュラーなサクラ醤油。少し甘めの味わいが特徴で、九州の甘口醤油を思わせる。一度その味を知ってしまうと、手放せないという人が続出。まずは刺身醤油としてお試しを!

「能登の醤油は九州より味が濃いです。キリっとしていて甘じょっぱい。パッケージ、ブランドがおしゃれでセットはお土産におすすめ。」

「谷川醸造」のサクラ醤油 こいくち(鶴)
価格:459円/1000㎖
Tel:0768-22-0501
https://sakurashoyu.com

洋食にもマッチする、濃厚な旨みの魚醤
「ふらっと」の自家製いしり(魚醤)/石川県

能登に伝わる魚醤「いしり」。原料はイカと塩のみで、濃厚な旨みと独特の芳香を持ち、料理に少し加えるだけで風味がグンとアップする。自然発酵で約3年間寝かせたふらっとのいしりは、海外でも注目される逸品

「手作り感があって、とってもワイルドな味わいです。魚醤の原型のような製法でつくられるのですが、洋食にあうんです!」

「ふらっと」の自家製いしり(魚醤)
価格:972円/100g
Tel:0768-62-1900
注文方法:Tel、インターネット
https://shop.flatt.jp

日本は、醤油、味噌、みりん、酢、漬物、納豆、珍味など独自の発酵食文化を生み出しています。今回紹介した商品はお取り寄せも可能なので、ぜひお試しあれ!

監修=小倉ヒラク 文=小倉ヒラク、林 貴代子、新居奈津、相磯法子、写真=岩堀和彦、野中弥真人

Discover Japan 2019年11月号「すごいぜ!発酵」の一部を抜粋して掲載しております。

RECOMMEND

READ MORE