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琵琶湖の景色と共に味わう美食
湖里庵/紅鮎
滋賀県 秘密の琵琶湖

2024.9.20 PR
琵琶湖の景色と共に味わう美食<br>湖里庵/紅鮎<br><small>滋賀県 秘密の琵琶湖</small>

琵琶湖は郷土料理の鮒ずしをはじめ豊かな食文化も育んだ。文豪・遠藤周作も愛した料亭「湖里庵」の湖魚懐石、琵琶湖の佳景に抱かれながら名物ぼく鍋を味わえる名宿「紅鮎」をご紹介。

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湖の最北に名店あり

椅子の高さ、カウンターの角度、ひさしの長さなど細部までこだわった空間は、琵琶湖の美しさを体感できる設計でつくられた。宿泊は1日1組限定

客席空間に足を踏み入れた瞬間、瑠璃色に輝く琵琶湖に包み込まれる――。その圧倒的な美景とともに湖北ならではの妙味を堪能できるのが、奥琵琶湖の港町・海津に佇むオーベルジュ「湖里庵」だ。

「琵琶湖にいるのは淡水魚ですが、透明度が高く水深のある環境のため川の淡水魚とは育つ環境が異なり、生食の文化が根づいている“湖魚”なのです」と教えてくれたのは、母体の240年続く鮒ずし店「魚治」の7代目治右衛門を襲名した店主・左嵜治右衛門謙祐さん。

「湖魚は、たとえばニゴイなど京都にすら運べないほど足の早い魚もいます。流通に乗せられず地域でのみ食されるという意味で〝湖のジビエ〟ととらえていて、本来の鮮度はこの地でしか味わえません」

鮒ずしの乳酸菌の香りをチーズに見立てたパスタはモダンかつ独創的な味わい。季節替わりのコースは全11~12品

左嵜さんは、以前は海の魚も取り入れた京懐石を提供していたが、台風被害で全壊し、約3年かけて再開に至るまでに自身のルーツである琵琶湖と真摯に向き合うことで、湖魚と地場食材のみで仕立てる湖魚懐石にたどり着いたという。

一子相伝で受け継ぐ鮒ずしをはじめ伝統を守りつつ、大仰にふりかざさず、独自の感性で現代の食卓に合う軽やかさを取り入れた料理には洗練が漂う。一品ごとに深く味蕾を刺激する記憶に残る味だ。

「この地域の食文化を伝え、美味しい以上の何かを持って帰っていただけるような時間を提供していきたいです」

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旅の宿で、湖北に浸る

湖北エリアには名宿が点在しているが、長浜市の奥琵琶湖畔に建つ旅館「紅鮎」ほど、茫洋たる湖景をゆったり体感できる宿はない。

国産鰻を贅沢に味わえるオリジナル「ぼく鍋」は通年楽しめる。〆のうどんで満足度も高い

客室は優美な和室を中心に和洋それぞれの魅力を融合させた和洋室、1日1室限定のモダンな洋室と、贅を尽くした特別室から選べ、全室が琵琶湖に面し、檜や信楽焼などで仕立てた温泉半露天風呂付き。竹生島の美しい島影を望むレイクビューが広がり、優美な空間に身を置きながらゆるやかに波打つ水面を眺めているだけで、忙しい日々を忘れさせてくれる。

コースは、旬の食材を見目麗しく仕立てた前菜、ビワマスやハモなど季節の鮮魚のお造り、香ばしい鰻の白焼き付き

「何もせずに滞在だけを楽しみに来られるリピーターさまが多いです」と専務・山本享平さん。部屋で寛いだ後は大浴場へ。こんこんと湧き出る黄金色の尾上温泉は肌触りが柔らかい。湯船に浸かるとシームレスに水平線とつながり、湖面を紅に染めながら陽が落ちる夕景に心を奪われてしまった。

尾上温泉の泉質は、美肌効果が期待できるナトリウム炭酸水素塩泉。大理石の内風呂と御影石の露天風呂で、天然温泉の癒しを享受したい

奥琵琶湖畔ならではの至福は食体験もしかり。日本三大和牛のひとつ、近江牛や鮎会席など10種以上の献立の中でも、ぜひ味わいたいのが「ぼく鍋」だ。鰻を香味野菜とともにすき焼き風に煮た郷土料理「じゅんじゅん」をベースに、白出汁で上品に仕立てた独自の味は、滋味深いことこの上ない。地元の銘酒とともに心ゆくまで楽しんだ後は、客室の露天風呂で星に抱かれる。絶景と湯浴み三昧で癒される滞在をぜひ満喫してほしい。

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琵琶湖周辺のパワースポットへ!
 
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湖里庵
住所|滋賀県高島市マキノ町海津2307
Tel|0740-28-1010(9:00~20:00)
営業時間|昼席12:00 ~、夜席17:00~(食事時間は2時間程度)
定休日|火曜、第1・3水曜
料金|食事のみ1万5000円、1泊2食付5万円(税・サ別) https://korian.jp

紅鮎
住所|滋賀県長浜市湖北町尾上312
Tel|0749-79-0315
客室数|15室
料金|1泊2食付1泊2食付2万6450円~(※ぼく鍋プランは3万4250円~。いずれも税・サ込)
カード|AMEX、DINERS、JCB、Master、UC、VISAなど
IN|14:00 OUT|11:00
夕食|和食 (食事処) 朝食|和食(食事処)
アクセス|車/木之本ICから約10分 電車/JR高月駅から送迎バスで約10分
施設|ロビーラウンジ、食事処、ライブラリー、足湯、テラスなど
www.beniayu.com

text: Ryosuke Fujitani photo: Sadaho Naito, Robert Ippei
2024年10月号「自然とアートの旅。/九州」

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