東京・渋谷《The SG Club》
サムライが切り開いたジャパニーズバー
|いま行きたい、ニッポンの酒を楽しむバー②
バーは未知の酒と出合える最前線の現場であり、バーテンダーとの会話を通して、酒の文化や歴史に触れられる場所でもある。近年多様化・進化する國酒の現在地をキャッチするべく、日本を代表する4軒のバーを訪れた。
今回訪れたのは、日本文化にフォーカスした東京・渋谷の「The SG Club」。NYを皮切りに世界でキャリアを築いたトップバーテンダー・後閑信吾さん率いるSG Groupが発信する日本の新たなバー文化とは?
世界に通用する、國酒や食材の魅力を
伝えていきたいです
東京・渋谷の「The SG Club」は、国際的なバーの祭典で数々の栄誉ある賞を受賞し、世界で最も注目されているバーテンダーの一人・後閑信吾さんが2018年にオープンしたバーだ。The SG Clubでフォーカスするのは〝日本文化〟。「江戸時代のサムライがアメリカでバー文化に触れた後、帰国してオープンしたバー」をコンセプトに、1階はカクテルをカジュアルに楽しめる「Guzzle」、B1階はゆっくり味わう「Sip」、2階は、会員制のシガーバー「Savor」と、フロアごとにテーマを設け、それぞれで異なる世界観とメニューが楽しめる。
「海外に行けば、その国の文化を楽しみたいもの。ここでは、すべてのカクテルの味わい、コンセプト、素材、プレゼンテーションなど随所に日本を感じられるエッセンスを入れ、国内外のお客さまにカクテルを通して日本文化を伝えています」
そのクリエイションは、SG Groupならではの独創性と遊び心にあふれている。そして、バー業界の最前線を走る後閑さんが、いま注目しているのが焼酎だ。
「世界の蒸溜酒の中で、蒸溜回数が少なく素材の味を生かす焼酎造りの技術はトップクラス。日本の優れたものづくりを広めたい」と、バー視点で焼酎をとらえ直し、焼酎蔵と共同開発した米、芋、麦の「The SG Shochu」のほか、琉球泡盛と沖縄黒糖でつくる世界初の黒糖リキュール「KOKUTO DE LEQUIO」をリリース。
「そうしたプロダクトも含め、世界中を旅するSGチームならではのフィルターを通した、日本のお酒、その文化を感じてほしいですね」
<OKINAWAN FASHIONED>
<WHISKY NIGIRI>
<LEES IN WAX>
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《LAMP BAR》
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The SG Club
住所|東京都渋谷区神南1-7-8
Tel|050-3138-2618
営業時間|Guzzle17:00〜翌2:00、Sip18:00〜翌2:00(Guzzle、Sipは金・土曜、祝前日〜翌3:00)、Savor19:00〜翌3:00
定休日|不定休
料金|チャージ10%(Guzzleはなし)、カクテル1900円〜
https://sg-management.jp
1|東京・日比谷「FOLKLORE」前編・後編
2|東京・渋谷「The SG Club」
3|奈良・角振町「LAMP BAR」
4|熊本・南坪井町「夜香木」前編・後編
text: Ryosuke Fujitani photo: Kenji Okazaki
Discover Japan 2024年1月号「ニッポンの酒 最前線 2024」