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東京・蔵前「NOMURA SHOTEN」
バーテンダー野村空人が手掛ける、人と酒の新たな接点を生むタチノミ・リカーショップ

2022.5.18
<small>東京・蔵前「NOMURA SHOTEN」</small><br>バーテンダー野村空人が手掛ける、人と酒の新たな接点を生むタチノミ・リカーショップ

東京の下町・蔵前に新発想の角打ちバー「NOMURA SHOTEN(ノムラショウテン)」が2022年5月14日(土)にオープン。これまで数々クリエイティブな飲食店のカクテル・ドリンクメニューを手掛けてきた、オーナーでありバーテンダーの野村空人さんが提案する、新たな酒体験とは?

野村空人(のむら そらん)
21歳で単身渡英、約7年間ロンドンのバーでバーテンダーとして活躍したのち帰国。Fuglen Tokyoにてバーテンダーとして数々の賞を受賞、2017年に独立しバー・ドリンクのコンサルティングブランド「ABV+」を発足。その後、海外スピリッツのブランドアンバサダーや、日本橋・兜町ホテルK5のバープロデュース、国産スピリッツ、ボトルドカクテルなど様々なプロダクトのプロデュース手がけている。昨年合同会社土海空を立ち上げ、“バーとドリンクを通して食の多様性を拡張する”というビジョンのもと、多岐にわたる展開をしている。

人と酒の新たな接点をつくる

近年人気を高め続けている「台東区・蔵前」エリア。江戸時代から下町問屋街として日本のものづくりを支えてきた街は、現在「東京のブルックリン」とも呼称され、個性的な文化を発信する街として注目を集めている。そんな伝統とモダンが共存する蔵前に、このたび新たなクリエイティビティをもたらすバー「NOMURA SHOTEN」が誕生した。

オーナーである野村空人さんは、ロンドンで7年間バーテンダーとして活躍後、代々木公園のカフェバー「FUGLEN TOKYO」にて数々の賞を受賞。その後兜町のホテル「K5」のバープロデュース、代々木上原のカフェバー「No.」のカクテル監修など、都内のクリエイティブな飲食店を中心に、カクテルやドリンクのメニュー開発やディレクションを手掛けてきた。

今回オープンした自身初となる実店舗「NOMURA SHOTEN」は、こだわりのスピリッツとツマミが楽しめるタチノミ・リカーショップ。世界中の人と酒を繋いできた空人さんだからこそ実現可能な、“人と酒の新たな接点を生む店”を目指している。店内では、ウイスキーなどの洋酒やボトルドカクテルをはじめ、国産・海外産問わず厳選された高品質で稀少な酒類を販売される。単に酒が買えるだけではなく、想いが込められたこだわりの酒そのものの素晴らしさ、そして多様な飲み方の提案を受けながら楽しめる。

店内奥には三畳分ほどのセラーがあり、棚には空人さんがこれまでプロデュースした酒が並べられている。洗練されたデザインのボトルが陳列される様子は、まるでギャラリーのよう。空人さんの仕事のアーカイブを振り返るように、彼の酒への想いを感じてからテイスティングすれば、酒の味もより一層美味しく感じられる。もちろんこのセラーにある酒も購入可能。店舗だけではなくオンラインからも買えるので、複数買いしたい人や身軽に帰りたい人はオンラインも活用してみよう。

角打ちスペースでは、酒以外にフードメニューも提供される。兜町ホテルk5内のレストラン「caveman」のヘッドシェフ・熊取谷准さんが監修する、バオなどのワンハンドメニューのほか、各種ツマミ、フードメニューがラインナップしている。

店舗デザインは、「FUGLEN TOKYO」などを手掛けてきた福田和貴子さんが担当。元はハム製造会社の倉庫だった建物を、躯体を活かした内装で、周囲を囲えるテイスティングカウンターを配することで、誰もがフラットにお酒を楽しめるシーンを演出している。またセラーがある場所は、以前は冷蔵庫として使われており、あえて断熱材などをそのまま残し、一定の温度で酒を保管する場所として活かされている。

空人さん自身がプロデュースしたボトルドカクテル「A(B)Vation+」をはじめ、首里最古の蔵元として知られる瑞穂酒造が沖縄で発足したラム作りプロジェクトによる「ONERUM Single Island Series」、宮崎県・松露酒造や鹿児島県・大山甚七商店をはじめとした焼酎各種他、厳選したクラフトビール、ナチュラルワインなども販売予定
内観。カウンター内には本格的なキッチンが備えられ、普段のツマミメニューだけではなく、今後飲食イベントを行うことも見据えている
店内の棚から好きなボトルを選んでカウンターへ持って行けば、トニックやソーダ割などおすすめの飲み方を提案、提供してくれる
フードメニューは、野菜のピクルスやドライカレーなど、ツマミから軽食まで幅広くラインアップ。どれも工夫が散りばめられており、インスピレーションを与えてくれる
時折ピリッと青唐辛子が効く鶏胸肉とポテトサラダの生春巻きと、口に入れた瞬間に熟成された油がとろけるマグレ鴨のハム
店内奥にあるセラーには、空人さんが携わってきた酒ボトルが並ぶ

空人さん「父方の実家が酒屋を、母方が乾物屋を営んでいたこともあり、バーテンダーという立場を経て、いつかリテールに関わる使命みたいなものを感じていました。これまで自分がプロデュースしてきたお酒を実際に手に取れる場として、また世界中からセレクトした想いの詰まったお酒をカジュアルに楽しめる場として、誰もがふらっと立ち寄れる店になってくれることを期待しています。目の前にある銭湯も必見です(笑)」

店の斜め前には1951年創業の銭湯「三筋湯」が。風呂上りの一杯を楽しむのもおすすめだ

新たな酒体験をしながら人との繋がりを生む「NOMURA SHOTEN」。個性的な店が軒を連ねる蔵前の地でも、ひと際個性が光る同店へふらりと訪れてみよう。

NOMURA SHOTEN
住所|東京都台東区三筋2-5-7 カミヤミスジクラマエ1F
営業時間|火~日曜・祝日15:00~22:00
定休日|月曜、年末年始
Tel|03-5846-9755
https://r-k-k.jp/pages/nomurashoten

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