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京都《天橋立ワイナリー》
“宮津”のテロワールを満喫する

2026.2.22
京都《天橋立ワイナリー》<br>“宮津”のテロワールを満喫する

京都北部の7市町で構成される「海の京都」。和の源流を感じながら、冬の味覚をキーワードに“もうひとつの京都”の魅力を発見する旅へ――。今回は、「ワインとお宿 千歳 chitose」現オーナーの山崎浩孝さんが設立した、「天橋立ワイナリー」をご紹介。天橋立を望む風光明媚なヴィンヤードで、丁寧に育てたブドウで造るワインは、現地で味わってこそテロワールの醍醐味が実感できる。

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香り豊かで味わいがやさしい
宮津ならではのテロワール

この地は寒暖差が大きく、内海で潮風が当たらないのでブドウ栽培に向いているとか

翌朝、温泉を楽しみ、多品目の総菜が彩る朝食を味わった後、「天橋立ワイナリー」に車を走らせた。阿蘇海と天橋立を望む牧歌的なロケーションでワイン醸造用ブドウの栽培がはじまったのは、いまほど国産ワインが話題になっていなかった1991年。現在は約4haの畑で、その中には、「地域の景観を守りたい」という想いで譲り受けた耕作放棄地も含まれる。阿蘇海の牡蠣殻を肥料として再利用する循環型農業に取り組み、地域の持続可能性にも貢献している。

5、6種類のワインが試飲できる

栽培しているブドウは、赤ワイン用のカベルネソーヴィニヨン、サペラヴィ、白ワイン用のシャルドネ、セイベル9110など約20種類。除草剤は一切使用せず、自然栽培に近い方法で育てているという。そして醸造は、ドイツ人のケラーマイスター(醸造責任者)から指導を受け、現地の器具を取り入れた本場ドイツ仕込み。加熱殺菌も一切行わず、ブドウ本来の風味や果実味といったポテンシャルを最大限に引き出した製法にこだわったワインは、国産ワインコンクール「JAPAN WINE COMPETITION」で12年連続入賞するなど、世界に通用するワインとして好評を博している。

併設のレストランでは地元食材にこだわった料理がビュッフェで楽しめる

「ワインの味の90%以上はブドウで決まります。天橋立ワイナリーで育てたブドウは総合的に香りが豊かで味わいはやさしく、同じ品種でも、たとえばイタリアではどっしりした味になるものが、ここでは穏やかなワインになります。和食にも合うワインが、宮津ならではのテロワールだと思います」と天橋立ワイナリーの藤原邦彦さん。

ブドウ畑や発酵室、地下のワインセラーなどを見学し、ここでしか飲めない発酵途中のベビーワイン「フェーダーロータ」や季節のワインを試飲する時間は、風土の豊かな魅力が凝縮している。

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ショップでは限定生産ワインも販売
特選サペラヴィ樽熟成・赤(辛口)
天橋立産のサペラヴィを地下のセラーにて2年間樽熟成させた赤ワイン。スモーキーなオーク香としっかりした酸味とコク、ふくよかな果実味の中に深みを感じる味わいが魅力
価格|5280円/750㎖ ブドウ品種|サペラヴィ

天橋立ワイナリー
住所|京都府宮津市国分123
Tel|0772-27-2222
営業時間|工場見学・ワインショップ/10:00〜17:00、
ぶどう畑のレストラン/11:00〜14:00(L.O.)、カフェ/14:00〜17:00(※平日は11:00〜17:00も利用可)
定休日|水曜(全館)、第2・4火曜(レストラン・マルシェなど)
www.amanohashidate.org/wein

text: Ryosuke Fujitani photo: Kousaku Kitajima

2025年12月号「京都/冬こそ訪れたいあの旅先へ」

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