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《京極寿司》滋賀×江戸前を発信
空間コーディネーター・石村由起子さんが行く
“発酵”と“食”でととのう滋賀旅

2022.5.23
《京極寿司》滋賀×江戸前を発信<br><small>空間コーディネーター・石村由起子さんが行く<br>“発酵”と“食”でととのう滋賀旅</small>

羽柴(豊臣)秀吉が整備した城下町で、北陸と京都をつなぐ北国街道沿いの中心的な都市として栄えた長浜。進取の気風をもつという土地に根づいた、寿司店の暖簾をくぐる。

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北陸の魚介&湖魚がネタの
おまかせ握りがスタンバイ

北海道でも修業を積んだという3代目ならではの寿司「タラ」の握り。タラは約2日かけて昆布締めに
冬場は捕れる量が少ないものの脂がのって美味という琵琶湖産「ビワマス」の握り

一日の締めくくりに、石村さんが案内してくれたのは湖のスコーレから徒歩2分の「京極寿司」。約70年前より滋賀県長浜市の目抜き通りのひとつ、大手門通りの一角で営む寿司店だ。現在は2代目が箱寿司や鯖寿司といった関西寿司を、3代目眞杉国史さんは関西では貴重な江戸前寿司をメインに握るスタイルで、親子揃って店に立つ。

北海道根室産「ウニ」の握りは海苔の上にのせて供される
イベント出店時に好評を集めた「つやこフロマージュ茶わん蒸し」が、いまではサイドメニューとして定番に。660円
北陸と京をつなぐ北国街道の宿場である長浜には鯖を使った郷土料理が残る。そんな土地柄ゆえ力が入る「鯖寿司」は追加したい一品

ネタは毎日金沢の近江町市場から仕入れる魚介を中心に、ビワマスや小鮎といった琵琶湖の魚が登場することも。人気はカウンター席限定の「江戸前おまかせ握り」。丁寧な仕事が施されたコハダの握りなどが、絶妙のタイミングで供されるのは江戸前ならではのお楽しみ。「美味しいお寿司はきれいなお寿司。気軽に立ち寄ってほしいです」と言う3代目。長浜の町の散策がてら訪れたい。

「湖のスコーレ」の立ち上げをきっかけに京極寿司へ足繁く通うようになった石村さん。檜のカウンター越しの会話も楽しい

京極寿司
住所|滋賀県長浜市元浜町6-11
Tel|0749-62-3265
営業時間|11:00~21:00
定休日|火曜、第3水曜
料金|4070円~
http://kyougokuzushi.com

 

滋賀の新しい“学び舎”「湖のスコーレ」
 
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text:Makiko Shiraki(Arica Inc.) photo:Yayoi Arimoto
Discover Japan 2022年4月号「身体と心をととのえる春旅へ。」

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